瀬戸内町のデイゴにおける農薬散布について --------                     2020年2月12日 鹿児島県広報課 御中  Cc: 環境林務部環境保全課, 農政部農産園芸課,    大島支庁総務企画部総務企画課, 大島支庁瀬戸内庁舎  農薬使用について、何度かお尋ねしたことある反農薬東京グループです。  今回は、2019年夏に鹿児島県瀬戸内町でのデイゴへの農薬空中散布に関することです。  報道によれば、同町加計呂麻島にあるデイゴ並木がデイゴヒメコバチによる被害を受 けており、対策のひとつとして、町は株式会社木風に委託して、小型無人航空機による 農薬散布などが実施されているとのことです。  しかし、わたしたちが、FAMICの農薬登録情報提供システムでデイゴに適用でき る登録農薬を調べたところ、散布用に5製剤、樹幹注入用に3製剤の登録がありました が、無人に特化した製剤はありませんでした。  そこで、昨年夏、当該地のデイゴに散布された農薬について、以下のお尋ねをしますので、  2月19日までに下記へご回答お願いします。  なお、 担当部署が明確でないため、ccでも送付しておりますので、よろしく。     =================================================       ★★★反農薬東京グループ★★★       ================================================== **** お尋ねします  農薬取締法では、農薬登録のない製剤を植栽管理に使用することを禁止しており、同 法にもとづく、「農薬を使用する者が遵守すべき基準を定める省令遵守」でも、第二条2 項で、非食用作物についても登録に係る適用病害虫の範囲及び使用方法の守ることが求 められています。そこで、以下お尋ねします。、 【1】瀬戸内町のデイゴには、いままで、どのような農薬を使用されてきましたか、教 えてください。年度別に製剤名と農薬登録番号。希釈倍率、使用方法でお願いします。 【2】使用方法を散布として、デイゴに登録のある農薬製剤は、希釈倍率等が、散布と 同じならば、無人航空機による空中散布は可能です。  たとえば、登録第20798号のダントツ水溶剤(クロチアニジン16.0%)では、希釈倍数は 2000倍、使用液量は200〜700L/10aとなっており、散布液がこれと同等なら、空中散布が できます。  2019年に無人航空機で空中散布されたということですが、散布状況を教えてください。  (2-1)実施主体、散布者名、散布日時、使用農薬の製剤名と登録番号、希釈倍率、単 位面積あたりの使用量、総散布面積、使用方法の一覧で、お願いします。また、当該散 布で使用された総農薬製剤使用量も教えてください。  (2-2)空中散布に使用された無人航空機の機種名は何ですか。農薬の最大積載量は何 リットルで、散布装置や電池を含め、機体の最大総重量は何kgになりますか、また、 一回の飛行継続時間は何分ですか。     (2-3)無人ヘリコプターの場合、散布高度は作物上3〜4m以下、マルチローターでの 高度は作物上2m以下となっていますが、デイゴの樹高は何メートルで、散布の飛行高度 は何メートルでしたか。  (2-4)散布はオペレーターによる目視でしたか。デイゴの樹高が高い個所でも目視が できましたか。   それとも自動操縦システムによるものでしたか。  (2-5)散布当日の気象条件はどうでしたか。風向(海⇒陸か、陸⇒海か)、風速は、 どのようでしたか。 【3】無人航空機による飛行には、航空法により申請書を提出し、国土交通省から許 可・承認をうける必要があります、また、国土交通省が発出した「無人航空機(ドロー ン、ラジコン機等)の安全な飛行のためのガイドライン 」の遵守が求められています。  申請、許可・承認について教えてください。  (3-1)当該散布に係る申請書はいつ、どこに提出され、許可・承認を受けた年月日は いつでしたか。  (3-2)許可・承認を受けた無人航空機の機種名を、メーカー名とともに教えてくださ い。 【4】無人航空機による農薬散布については、国土交通省の「無人航空機飛行マニュア ル(DID・夜間・目視外・30m・危険物・物件投下)空中散布を目的とした申請について 適用 」とともに、農水省が発出した「無人ヘリコプターによる農薬の空中散布に係る安 全ガイドライン 」又は「無人マルチローターによる農薬の空中散布に係る安全ガイドラ イン 」を遵守する必要があります。  <参照>当グループのHP記事 n01701      http://home.e06.itscom.net/chemiweb/ladybugs/kiji/n01701.htm  そこで、以下の事項について教えてください。  (4-1)実施者は、散布計画を作成し、機種によっては、都道府県農薬指導部局に届け 出る必要があります。今回は、いつ届け出がありましたが。また、届け出がない場合で も、当該実施者が作成した計画書を確認・指導をされましか。  (4-2)無人航空機のオペレーターは何名、補助員は何名でしたか。  (4-3)「空中散布の実施区域周辺において人の往来が想定される場合、実施主体は、 作業中の実施区域内への進入を防止するため、告知、表示等により空中散布の実施につ いて情報提供を行うなどの必要な措置を講ずる。」とされています。  観光客や住民が散布地や周辺に立ち入らないよう、どのような規制措置がとられてい ましたか。  (4-3)実施主体は、「空中散布の実施区域及びその周辺に学校、病院等の公共施設、 家屋、蜜蜂の巣箱等がある場合、当該施設の利用者、居住者、養蜂家等に対し、農薬を 散布しようとする日時、農薬使用の目的、使用農薬の種類及び実施主体の連絡先を十分 な時間的余裕を持って情報提供すること」となっていますが、当該散布においては、ど こに、どのよな方法で、どのような散布に関する事前周知がなされていましたか。  また、学校その他の公共施設、住宅地や道路、生活圏、農地等と散布地域との距離は どの程度でしたか。飛散防止のため、どのような規制措置がとられていましたか。  (4-4)海浜や海の生物への影農薬飛散の響防止のためどのような配慮をされていまし たか。 【5】その他  (5-1)今回の農薬空中散布で、住民や観光客からのクレームや被害の報告はありまし たか。  (5-2)今回、鹿児島県の担当部署や農水省の担当部署から、なんらかの指導がありま したか。あった場合は、その年月と内容、及びどのような対応策をとられたかをおしえ てください。  (5-3)農薬がひとの健康や環境・生態系に影響を及ぼすことが知られており、私たち は、出来るだけその使用を減らすべきだと考え、特に、空中散布は、高所から高濃度で、 広い範囲に、短時間で散布するため、やめるべきと思います。  貴県では、どのようにお考えですか。  また、デイゴの病害虫対策として、今後、どのような方法をとられる予定ですか。  以上