食品添加物パブコメ20/02/27/〜03/27 募集


ジフェノコナゾール
受付番号 202003250000982443
提出日時 2020年03月25日14時03分
提出意見 ■ジフェノコナゾールの食品添加物指定についての【意見】である。

【意見】ジフェノコナゾールを食品添加物に指定し、ばれいしょに使用することに反対である。
  [理由]1、わたしたちは、いままでも、農薬成分でもあるアゾキシストロビン、ピリメタニル、フルジオキソニル、プロピコナゾールを、柑橘類や果実類に食品添加物・防黴剤n指定し、収穫後に使用することに反対してきた。
  さらに、ばれいしょに新たな食品添加物として使用すべきでない。

   2、カナダのばれいしょ残留試験16事例で、種子処理後の最大残留値は0.096ppmであるが、食品添加物・防黴剤としての試験では、最大残留量は 3.58mg/kg である。これを根拠に使用基準を4ppmとすべきでない。

   3.日本やEUでは、収穫前の作物に殺菌剤としての用途はあるが、収穫後の適用はない。また、ばれいしょへの適用登録もない。
 アメリカとカナダでは、防かびを目的として、ジフェノコナゾールをキャッサバ、さといも、ばれいしょ等の収穫後に、塊茎にスプレー液として処理している(そのため、両国では、残留基準が4.0ppmとなっている)。
 日本が。ばれいしょ輸入のために食品添加物指定をする必要はない。輸入相手国には、日本国内同様、収穫後使用を認めず、本成分処理以外の冷暗所保存などの防黴対策を求めればよい。

   4、ジフェノコナゾールは、マウスの18カ月発がん性試験で、肝細胞腺腫及び肝細胞癌が認められるが、非遺伝毒性メカニズムと考えられている。
 食品添加物として、浸透性のある本成分を塊茎に使用すれば、ポテトチップその他、ばれいしょ加工品への残留量が増大する。このような成分の摂取は出来る限り減らすべきで、収穫後に食品添加物・防黴剤として使用することは許可すべきでない。

   5、ばれいしょの残留基準を4ppmとすると、TMDIへの寄与率が国民全体区分で21%と食品中で一番たかくなる。そのため、暴露残留量を1.2ppmとして、EDIを算出し、対ADI比を低値にみせかけている(それでも、幼小児は70.2%と高い)。
 食品添加物用途をなくせば、この比率はもっと下がり、消費者の安全・安心につながる。
  区分     国民全体    幼小児      妊婦      高齢者
 推定摂取量  TMDI  EDI   TMDI  EDI   TMDI  EDI   TMDI  EDI
  μg/人/日   738.3 169.0   447.4 111.3   669.8 158.1  843.5 185.1
  対ADI比(%) 139.6  31.9   282.4  70.2    119.3  28.1  156.6  34.4
   6、短期推定摂取量ESTIの算出に際しても、暴露数値を残留基準よりも、低値(残留試験の中央値)にしている食品が、国民全体区分で64種、幼小児区分で36食品である。
   ばれいしょでは、暴露残留量を食品添加物基準4ppmより少ない1.9ppmとしているが、ESTIの対ARfD比は、幼小児区分で20%である。
 食品添加物用途をなくした方が、TMDI同様、この比率は下がり、国民の安全・安心につながる。

 以上。