無題 愛しい人、 早く逃げて 僕が貴方を壊す前に 辛かった。貴方の視線が憎い恋敵に奪われるのは。 僕では駄目でしたか? 貴方は満足できませんでしたか?僕では。 「宍戸さん・・・」 おずおずとその名を口にする。 少し、怯えていた自分。 貴方の目が嫌悪に煌めいたらどうしようと・・・。 「どうかしたか、鳳」 いつもと変わらぬ、いつもの宍戸さん。 でも、答えてくれた声音は酷く寂しく響いた。 「あの・・・、今日俺の家来ませんか?今家族は旅行でいないし」 「悪りィ、今日約束あるんだ」 嘘吐き。今日もじゃないですか・・・宍戸さん。 「やく・・・そく」 「ああ、今日・・・」 聴きたくない。やめて。俺を捨てないで。大事にして。 「今日跡部の家行くから」 パリン・・・ 砕けた、俺の理性。 貴方が泣いたって構わない。貴方が傷ついたって構わない。 俺を愛せないんですか、宍戸さん? 「・・・・じゃあ今日帰りに少し寄ってもらえませんか?」 柔らかで、優しい慈悲にあふれた声。 我ながら吐き気がするほどの、善人面。 ・・・逃げて欲しかった。 頷かないで・・・・欲しかった・・・・。 真っ暗闇・・・・。 何も・・・見えない。見えないのに、目を瞠ってみたり。 どうしてだろう・・・。 どうして鳳は俺を嫌いになったんだろう・・・。 『お情けで付き合ってあげてたんですよ』 『感謝されるのはわかるんですが・・・。なんで怒ってるんです?』 いっぱい、いっぱい傷ついたよ。 信じていただけなのに。 俺はいったい何に縋っていたのだろう・・・・。 「・・・ああ、生きてたんだ」 鳳の声。 例え、どんな時でも聞き間違えない、鳳の声。 「・・・おかしいなぁ・・・あんなに殴ったのに・・・」 鳳はただ、おかしいなぁと呟く。 だから俺の声は聞こえないし、聴かない。 「ねぇ、どうやったら死んでくれます?」 昼食を聞くように、尋ねられた。 ならばせめて・・・・・・・・・。 「鳳に・・・殺されたい」 ただ静かにそう呟いた。それが俺の望み。 簡単だろ。 「・・・じゃあ・・・」 そう言いながら鳳は、俺の意識が飛ぶまで殴り続けた。 優しい言葉を掛けながら・・・。 ただ残酷なほど優しく・・・・。 どうしてあのとき付いてきてしまったんですか・・。 どうして振り切って逃げてくれないんですか・・。 どうしてまだ俺を愛していてくれるんですか・・。 あなたは俺が嫌いでしょう? 『好き・・・だ』 跡部さんが好きでしょう? 『おお・・・とりぃ』 ・・・・・・・・・・・・・・どうして。 「どうして俺は貴方が好きなんですか・・・」 全ての物に嫉妬するほど、貴方を愛している俺。 傷つけても傷つけても愛している俺。 貴方の怪我を介抱している俺。 苦しいくらい貴方が好きなのに。 もう俺に理性は戻りません。 だから 逃げて欲しかった 俺が貴方を傷つけ 壊す前に・・・・ BAD END ++++++++++++++++++++++++++++++++++ ・・・・・・・・最悪ですね、このエンディングは・・・(死) もう・・・駄目です・・・ね。学生がこんなもん書いてはいけないんですね。 ・・・・・・・・・・良い勉強になりました・・・。
|