J-13:厚生年金基金

    厚生年金基金は厚生年金保険法に基づき設定されるものですが、この制度を利用するためには企業側で年金基金という特別法人を設立して、企業はそこ保険料を拠出して年金基金の事務一切を任せる。

    年金基金の設立形態は三つあります。
    @ 単独型は一企業単独で一つの基金を作るものです、設立規模は500人以上です
    A 連合型は主力企業中心にそのグループ企業などで設立されます、設立規模は800人以上です
    B 総合型は業界団体などを設立母体にして、多数の企業が集団で設立するものです、設立規模は3000人以上です。

    給付形態は次の三つあります
    @ 代行型:厚生年金の代行部分に付加部分(プラスアルファという)を上乗せし、ひとつの年金として支給するもの、基金制度創設の時期は多かったが、現在は新設の基金では見とめられていない。

    A 加算型:厚生年金の代行部分に付加部分を上乗せした基本年金に、独自の設計による加算年金を上乗せしたもの。加算部分は退職一時金や適格年金から移行するものが多い。

    B 融合型:厚生年金を代行する部分と付加給付を一体として計算するため、個々人の年金において代行部分と付加部分が区別しがたいもの。

    厚生年金基金の掛金

    代行部分へは少々上乗せするように、プラスアルファの増加掛金を拠出する。

    採用される財政方式では、現行では基本部分はプラスアルファも含め全ての基金で開放基金方式が採用されています。加算部分は単独型、連合型は退職一時金からの移行が多いため、退職給与引当金との調整が理解し易い加入年齢方式が多く採用されます、総合型の加算部分は基本部分と同じように開放基金方式が多く用いられます。

    実際の基金の設立状態を見ましょう

     単独型連合型総合型合計
    代行型44138113295
    加算型5175075111、535
    融合型1012
    合計5656556251、842

    さてこの様な内容の厚生年金基金ではあるが、昨今の新聞には厚生年金基金に関しての問題点がいくつかリポートされている。

    1.相次ぐ厚生年金基金の解散
    基金解散は94年度1基金、95年度1基金、96年度7基金、97年度14基金、98年度12基金となり、過去の解散記録52基金の内94年度以降が35基金ある、原因は運用悪化と加入者の減少

    2.運用利回りの低下
    97年度から「最低積立基準額」が導入されるが、厚生省のまとめだと95年度の基金の決算でこの基準をクリアできたのは全体の47%885基金だけであった。原因は過去勤務債務の償却不足。

    3.年金債務の会計認識
    日本企業が退職金・年金で積立不足が全体で60兆〜80兆円に達する可能性が出てきた。 長銀総合研究所では資本金1億円以上の企業で運用利回りが2%と仮定すると、積立不足59兆7000億円、ゴールドマン・サックスでは東証一部上場企業で80兆9000億円になる。試算は新会計基準とほぼ同じ内容の米国会計基準を参考にした。2001年から日本でも、時価ベースでの年金債務を計上が義務づけられる。

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