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生薬名・・・・益智 やくち
生薬名
益智(やくち)
基 原
ショウガ科 Zingiberaceae 益智
Alpinla oxyphylla
Miq. の果実(原書は刮ハの種仁)
性 味
味は辛、性は温。(帰経:脾・腎経)
主成分
主として terpene C
10
H
16
・ sesquiterpene C
10
H
24
などを含む精油
薬理作用
補脾温腎・縮尿
健胃・抗利尿・唾液分泌抑制の作用がある。
臨床応用
脾腎陽虚による下痢・遺尿・頻尿に、補腎薬と固渋薬を配合して用いる。
脾胃虚寒による腹部の冷痛・嘔吐・下痢・食欲不振・唾液分泌過多に使用する。
用量
3〜9g
使用上の注意
補骨脂との比較:両者とも脾腎陽虚による遺尿・下痢に効果があるが、益智は補脾の力の方が強いので健胃・止嘔・腹部の鎮痛に使用し、補骨脂は補腎の効能の方が強いので膝や腰の冷痛・インポテンツに使用する。
佩蘭との比較:両者とも唾やよだれが多く口中に粘って不快なものに使用するが、益智は虚寒に、佩蘭は湿熱に用いる。
山薬を配合すると、益智によって熱象が強くなるのを防ぐことができる。
健胃薬として縮砂の代わりになる。