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生薬名・・・・地骨皮 じこっぴ

 

生薬名 地骨皮(じこっぴ)
基 原 神農本草経の上品に「くこ」の名で収載。ナス科 Solanaceae 枸杞 Lycium chinense Mill. (クコ)の根皮を乾燥したもの。
性 味 味は甘・淡、性は寒。(帰経:肺・腎経)
主成分 bataine ・ tannic acid など
薬理作用 清熱涼血・退虚熱
主として解熱作用がある。
解熱作用・降圧作用・抗菌作用
臨床応用 主として虚熱をさます。
  1. 一般に虚熱・癆熱(肺結核の消耗性発熱)に用いる。
  2. 咳嗽・口乾・黄痰・痰に血が混じる・舌湿は紅・舌苔は黄・脈は細数・午後の発熱(とくに午後4〜5時)などの肺熱の症状(肺炎・気管支炎など)には、地骨皮の肺熱を冷ます効能を利用し、桑白皮・甘草などに配合して用いる。とくに小児によい。
  3. 血熱妄行によると吐血・鼻出血などに、芽根・側柏葉などを配合して用いる。
用量 6〜12g
使用上の注意 風寒感冒による発熱には使用しない。脾虚による泥状便にも用いない。
(附)地骨皮と牡丹皮の比較:どちらも清熱涼血するので陰虚の発熱に効果がある。皮は肺熱を冷ますが、牡丹皮は肝熱を冷まし・血分の実熱をさまし・活血去オの効能をある。古人は“牡丹皮は無汗の骨蒸を治し、地骨皮は有汗の骨蒸を治す”といっているが、現在では陰虚であれば汗の有無にかかわらず使用している。
生薬画像