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生薬名・・・・厚朴 こうぼく

 

生薬名 厚朴(こうぼく)
基 原 神農本草経の中品に収載。モクレン科 Magnoliaceae 厚朴 Magnolia officianalis Rehd. et Wils. (ホオノキ)の幹皮・根皮を乾燥したもの
性 味 味は苦・辛、性は温。(帰経:脾・胃・肺・大腸経)
主成分 magnolol C18H18O2 ・ isomagnolol ・ magnocurarine C19H25O4N。精油には machilol C15H26O を含む。
薬理作用 燥湿除満・行気降逆
抗菌作用・鎮痙作用・健胃作用
臨床応用 腹部膨満と下痢をとめる。
  1. 腹部膨満に使用する。尿量が少なく濃い・大便が硬い・便秘・脈は滑数で有力などの症状をともなうとき(実脹)に適している。とくに暴飲暴食による消化不良(穀脹)や腸炎・肝炎・神経性胃腸炎などで胃腸機能が失調したために腸内容が腐敗発酵してガスが停滞したとき(気脹)に効果がある。軽症の気脹には厚朴2.5〜3g(粉末)を湯で服用すれば効果がある。
    虚脹(脾胃気虚のため消化管の機能が十分でなく、アトニー状態で生じた腹部膨満。)・寒脹(寒冷のために生じた胃腸機能障害による腹部膨満。)の治療には、厚朴はそれほど必要なものではなく、むしろ使用しない方がよい。
  2. 急性腸炎に使用すると、厚朴だけでも下痢を止める効果がある。厚朴9g(粉末)を1日3回湯で服用する。
  3. 腹部膨満・不消化物の胃内停滞・呑散・腐臭のある曖気・嘔吐などの症状がある胃実(消化不良に相当する)に使用する。健胃作用があるので、上腹部の実痞(つかえた感じがあり、他覚的にも抵抗を認める。邪実をあらわす。)に効果がある。古人は、この作用を“平胃”といっている。
  4. 呼吸困難・咳嗽をしずめるが、機序については研究に待たねばならない(気管支平滑筋に対し弛緩作用があるらしい)。
用量 3〜9g。健胃には少量、行気・止瀉にはやや大量。
使用上の注意