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生薬名・・・・滑石 かっせき

 

生薬名 滑石(かっせき)
基 原 神農本草経の上品に収載。ケイ酸塩類の滑石 Talcum depuratum を細粉にしたもの。
性 味 味は甘、性は寒。(帰経:胃・膀胱経)
主成分 含水ケイ酸マグネシウム 3MgO ・ 3SiO2 ・ H2O、粘土・石灰など
薬理作用 利水滲湿・清熱
利水・止瀉作用、抗菌作用
臨床応用 去湿清熱の常用薬である。尿量減少に熱象をともなうときによく用いる。
  1. 熱淋(急性尿道炎、膀胱炎など)・石淋(尿路経結石)に用いる。利尿清熱作用があるので尿路系結石・急性尿路感染症などの方剤に広く用いる。
  2. 熱射病・日射病に用いる。
  3. 熱性疾患の中期か極気で、持続性発熱・身体が重たい・口渇・舌苔黄などの症状があるとき(湿熱病の気分証で湿象をともなったもの)には、滑石を補助薬として用い、他の清熱利湿薬を配合して湿熱を尿とともに除去する。
    このほか、温熱病の回復期で、脱水・栄養障害をきたし、炎症(余熱)が残存しているときにも、滋陰薬に滑石を少量加えて利尿して熱をさます。
  4. 皮膚湿疹・皮膚炎などに、黄柏末などを配合して外用する。滑石を創面に撒布すると、皮膜を形成して創面を保護し・分泌物を吸収し・痂皮形成を促進する。
用量 内服には9〜15g。尿路結石には24〜30gまで用いる。外用には適量。
生薬画像