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生薬名・・・・牛旁子 ごぼうし

 

生薬名 牛旁子(ごぼうし)
基 原 名医別録の中品に収載。キク科 Compositae 牛旁 Arctium lappa L. (ゴボウ)の成熟した果実を乾燥したもの。
性 味 味は辛・苦、性は寒。(帰経:肺・胃経)
主成分 arctiin ・ 脂肪油(20〜30%)
薬理作用 疏散風熱・去痰止咳・清熱解毒
利尿解熱作用・抗菌作用
臨床応用
  1. 風熱による咽喉の腫脹疼痛(咽喉炎・上気道炎など)に用いる。
  2. 風熱の症状に便秘をともなうとき、すなわち表症だけでなく裏症もあるとき(流行性耳下腺炎に便秘をともなうときなど)には、牛旁子を用いて表症と裏症を同時に解除(表裏双解)するのがよい。牛旁子は、解表するだけでなく、豊富な油質によって通便するからである。
  3. 麻疹の透発に用いる。
  4. 風熱による咳嗽で、痰の喀出が十分できないときに用いる。
  5. 化膿症には、牛旁子に黄連・板藍根などを配合して清熱解毒する。
用量 5〜9g
使用上の注意 下痢・虚寒の水痘・気血両虚などには使用してはならない。風温表証があって辛涼解表が必要なときでも、泥状便で回数が多いときは使用してはならない。この場合には薄荷・蝉退が適している。