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生薬名・・・・白及 びゃくきゅう

 

生薬名 白及(びゃくきゅう)
基 原 ラン科 Orchidaceae 白及 Bletilla striata (Thunb.) Reichb. f. (シラン)の地下塊茎。
性 味 味は苦・甘・渋、性は微寒。(帰経:肺・胃・肝経)
主成分 収斂止血・消腫生肌
止血作用・抗菌作用・抗真菌作用
薬理作用
  1. 肺・胃の出血に用いる。
  2. 止血に外用する。粉末や白及を浸したガーゼで創面をおおうと、皮膚損傷だけでなく、肝臓や腎臓の手術時の静脈性出血にも効果がある。止血効果は良好である。
  3. 肺結核に用いる。歴代の医家で白及を肺結核に用いた人は多く、白及には“補肺”の作用があると称賛した人もある。実際には、主として肺結核に喀血を合併した場合だけに用いられた。最近では、浸潤型や空洞型の肺結核によく用いるが、他の薬物を配合することが多い。
  4. 気管支拡張症で咳嗽や血痰をともなうときには、単独に用いる(1日3回3gずつ)。皮膚皸裂には白及粉をゴマ油とよく混ぜ合わせて外用する。
臨床応用 粉剤としては3~9g。煎剤には6~18g、最大24~30g。外用は適量を用いる。
用量 習慣上、白及は烏頭・附子とは配合禁忌である。
使用上の注意