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生薬名・・・・黄連 おうれん

 

生薬名 黄連(おうれん)
基 原 神農本草経の上品に収載。キンポウゲ科 Ranunculaceae 黄連 Coptis chinensis Franch. の根茎を乾燥したもの。このほか雲連 C. teetoides C.Y. Cheng (ウンナンオウレン)も用いる。
性 味 味は苦、性は寒。(帰経:心・肝・胆・胃・大腸経)
主成分 berberine C20H19O5N ・ coptisine C19H15O5N ・ palmatine C21H23O5N ・ woorenine C20H17O5N
薬理作用 清熱燥湿・瀉火解毒
黄連の50%エタノールエキスは、グラム陽性菌−陰性菌のある種のものに対して低濃度
で制菌作用がある。また黄色ブドウ球菌増殖阻止作用があるが、大腸菌に対しては無効
である。一方含有成分の berberineの抗菌作用は腸内細菌群に対しサルファ剤とを同程
度の増殖阻止作用が認められた。また、黄連エキス及びberberineは、摘出小腸に対し
鎮攣作用、摘出腸管・子宮に対し緊張作用・胆汁及び膵液分泌促進作用・動脈硬化に対
する予防効果・抗炎症作用などが認められている。
臨床応用 消炎苦味健胃鎮静薬として、充血または炎症があって、心中煩し、悸し、精神不安、心下部の痞え、吐下、腹痛、出血などの症状をあらわすものに応用する。
用量 1.5〜9g
使用上の注意 黄連は、苦寒性が強いので長期間服用すると胃腸障害を起こす。
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