実は先週の事。年末年始の頃、サンホゼだけでなく西海岸の殆どが大雨に見舞われた。久々の雨だったので別に気にしなかったが、実際日本並みの雨量でちょっぴり懐かしかった。でもやっぱり雨が嫌いな私。台風並みの雨量で靴の中が濡れるのかとやや心配だった。あんな集中豪雨は今までこの辺では体験した事がなかった。
それはさて置き、年末と言えば大掃除とか、お正月の準備とかが思い浮かぶ。日本にいた頃、私は早朝ある物を買いに、築地までドライヴしてた。それが伊達巻。それは私の昔からの好物の一つだった。
御節料理って何か色んなファンキーな物が何とな~く整列された感じに飾られている。不思議なのはデザート的な甘味とか決してデザートに分類しない物とかが一緒に為っている事ではなかろうか?
相変わらず余談が絶えないが、やっと本題に。サンホゼ周辺には邦人向けのスーパーが少ない(中華系と比べて、当り前かな?)。中心地に近いジャパンタウンを除けば3ヶ所しかない。一つはマウンテン・ヴィューに在るニジヤとサラトガに在るミツワ(昔はヤオハンだったらしい)。最後の一つはクパーティノに在る(吉野家の直ぐそば)。
2000年の暮れ、ここに来た当初はそれらのスーパーの存在をまだ知らなかった。っで去年は日本で過した年末年始。今回は雨が止んでいた曇り空の下、ミツワに行って探してみた。っで実際に置いて有ったので驚いた私。
品揃いは寂しかったが、一番マトモだったのがスズヒロ(確か静岡産の鈴宏で「宏」の字が古い奴)の奴。それでも税込みと1セントのお釣り含めて23ドル!「高ぇー」と思って一本だけにしたのは正解だった。
店内の脇に日本風の食堂、紀伊国屋書店とヴィデオレンタル屋が有る。昼頃だったので、そこでカレーライスを喰ってから車雑誌を立ち読みしようかと考えていた。でも書店には「買い物袋持ち込み禁止」の看板が有ったので、先に物を車に置いてからにした。
残念ながら駐車場に出る時にはバケツ並みに降っていた。傘を常備する習慣がない為、他の来客はお店の入り口でオロオロしてた。お腹が減りだしたので私は割り切ってとっとと車の方に急いだ。ずぶ濡れに為った。ジムの帰りだったので、ナイスな服をしてなかったのは不幸中の幸い。
ご存知の通り(詳しくはジョイライダーを参照)、車の左扉がパーに為っているので、左側で開錠してから右側に廻ってやっと扉を開ける儀式が必要。結果的に雨に露出している時間も2倍以上。ブツを置いてから店に戻った時には人混みも大分悪化してた。落ち着いて飯が喰えなさそうと悟り、諦めて又土砂降りの中、車に向かった。
っで伊達巻の味は日本で試した事の有る、スズヒロの奴と同じだと感じた。不思議な事に日本ではスーパーとかでスズヒロのミニサイズは見掛けても、普通のサイズのは見た事が無い。味は悪くないが、やや油っぽいべた付き感は否めない。
今まで色んな銘柄を試して来たが、個人的にお勧め出来るのは入船の竹(中)である。勿論梅と松と食べ比べた事もある。価格、味と量等を総合的に考慮しての結果。
詳しく説明しよう。例えば梅だと高価な魚、この場合は鯛、が使用されている。残念ながら自分の味覚では竹との違いを余り感じない。松の場合何とな~く味がシンプルに。サイズの場合、大は差額の分だけの体積が増した様な感じがしない。しかも保管に使用出来る容器が限られて来る。小だとあっと言う間に終ってしまう。
日本の食文化で良く見掛けられる大中小とか松竹梅の場合、大抵真中の奴が買いである。何故かと言うと、大又は梅にすると、余分に叩いているお金の分は大した差に見えないか、飾りが増えただけにしか観えないから。逆に小とか松の場合は気分的にチープな雰囲気を味わされるか、寂しい量に。無論これは個人的な経験に基いた意見であって、例外も考えられる。
紀文もブランド品だがどことなく味が甘過ぎる。当方甘党ではあるが、何か糖分で誤魔化されている感じが否めない。紀文の一番高い奴を試した時、入船の竹の足元にも着かなかった。なのでオマケとして買う、又はオヤツとして購入するには千円弱で買える普通の伊達巻は宜しいと思う。但し、材料の卵と砂糖しか味わえないのでケーキに近いと私は思う。後歯応えが高いスポンジケーキに近い。私お好みの入船の松中は最後買った頃1,200円位だった。
すでにお正月も過ぎているのにこんな話しは遅いぞと思われるかも知れない。だがしかし、築地に行けば一年中売られている事を敢えて付け加えよう。皆さんも伊達巻君をもっと食べ比べて見て、カマボコの様に一年中近所のスーパーで求められる商品に成って欲しいのが私の切実な願いである。
以上
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