今日は久しぶりに園田さんの演奏会に行ってきました。今年73歳になるというのに今月は読響、来月はN響とコンチェルトを弾きその他室内楽、ソロ、コンクールの審査など目白押しでそのパワーに圧倒されてしまいます。

◆読売日響/第26回 東京芸術劇場マチネーシリーズ
2001年9月23日(日) 14:00開演 東京芸術劇場
指揮=小泉 和裕
ピアノ=園田 高弘

《オール・ベートーヴェン・プログラム》
付随音楽〈エグモント〉序曲 Op.84
ピアノ協奏曲第4番 ト長調 Op.58
交響曲第6番 ヘ長調 Op.68 〈田園〉

読響はビオラの店村さんをN響にとられオケの音はあまり期待していなかったが、意外に迫力のある乱れの無いよく引き締まった音で楽しめました。

エグモントはややゆっくりとしたテンポで重低音が良く響き、管もドイツらしい太くつやのある音色で全体的に力強さを感じることができた。

P協Nr4は出だしのプレーズがやや響きが薄くなったものの、その後は完璧な演奏でリズムに躍動感を持ち、メロディーラインと合いの手を絶妙のフレージングで弾き分ける。もちろん、音色もすばらい、まろやかな深みのある輝きを持った音色だ。日本はおろか世界でもここまで演奏できる人は少ない。今日はゼルキン(父)のフレージングを少しくすんだブレンデルの音色で聴けたという印象だ。

最後の田園はできは悪くは無かったが昨年末に最盛期のレベルへの復活を成し遂げたベルリンフィルを聴いたので管・弦共に表現力の不足を感じた。

最後に園田さんのブラームスの室内楽が今月あり聴き損ねた。次回の3月は是非聴きに行こうと思う。また、今日もらったチラシの中に長岡純子のピアノリサイタル(11/29 浜離宮朝日ホール)の案内があった。長岡さんはあまり名を聞いたことが無いかもしれないが、園田さんにライバルがいるとすれば唯一長岡さんだろう。微妙な音色のコントロールができる数少ないピアニストだ。

【参考】

JTアートホール室内楽シリーズ

No.182 9月12日(水)  園田高弘の世界 〜ブラームスの室内楽 I 〜 

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2002年3月
No.199 3月8日(金)  園田高弘の世界 〜ブラームスの室内楽 II〜 

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