昨日(6/15)は初めて新国立劇場に行き、リゴレットを見てきました。
見所はもちろん話題のテナー佐野成宏さんのマントヴァ公爵です。
佐野さんの歌初めて聴きましたがほんとにすばらしい。海外でも
声量があってソフトに響くこんな歌声聴けないんじゃないかな。
リゴレット(Br) 直野 資
ジルダ(Sp) アンドレア ロスト
マンドヴァ公爵(Tn) 佐野 成宏
他
レナート パルンボ指揮 新星日本交響楽団
まずホールですが、木質系内装と言うことでソフトな響きです。
全体のつくりは東京文化会館を4階までにして二周りぐらい小さ
くした感じで、舞台までの距離を遠くしないようにしています。
席は4階右側で響きはソフトで明瞭な印象をもちましたが、休憩
時間に1階(平土間)まで降りていって手をたたいてみましたが
残響は感じられませんでした。
バランスのほうは、中低音が響き高音はやや不足気味という感じで
ソプラノ歌手にとってはやや不利になるやも知れません。
オケのチェロ、バスの響きは申し分なく各楽器も明瞭に聞こえてき
ます。ただ高音の響きが抑えられてヴァイオリンやフルートの
響きにはやや不安を持ちました。
サンフランシスコのオペラハウスはバランスよく全ての楽器がよく
響きます。新国は木製の内装なので時間とともに響くようななるの
かもしれませんが、もう一工夫ほしいところです。
さて、演奏のほうですが、まずオケがとてもよい。チェロの(村井
さんか?)オブリガードやコンバスとの二重奏、木管の響き等高水
準の演奏を聴くことができました。
また、歌手に対する印象は
ジルダ役のロストは2幕までは平凡な歌唱でしたが、3幕は少し
気持ちが入ってきてまずまずの出来。適正としてはテクニックはあ
りそうなのでコロラトューラかも知れませんがホールのせいか声量
がやや不足と感じました。今後の課題はフレーズの開始の声の出し
方と声質のコントロールではないでしょうか。
リゴレット役の直野さんはよく声が出て大変すばらしい出来でした。
佐野さんのマントヴァ公爵の歌声ははホールに響き渡り今までの
日本人歌手が与える印象を全く変えてしまうほどのすばらしい歌です。
今後は世界の桧舞台で活躍してほしいと思います。
全体として日本のオペラもやっと欧米の水準に一歩近づいたと
感じました。
その他休憩時間にとる飲み物はだめ、白ワイン、ジンジャーエ
ール共に水っぽくて飲めませんでした。