古川展生レクチャーコンサート 
    

今日は若手チェリストとしてサイレンとチェロでもおなじみの
チェリスト古川さんのレクチャーを聞いてきました。
レクチャーの合間に弾いた曲は以下のとおりです。

日時:6月2日(金)18:30-20:00
場所:山野楽器本店 7階イベントホール


 バッハ 無伴奏組曲第1番からプレリュード   サイレントチェロ
 ベートーベン チェロソナタ第3番 第1楽章  アコーステックチェロ
 シューベルト アルペジョーネソナタ 第1楽章 アコーステックチェロ
 ラフマニノフ ヴァカリーズ          アコーステックチェロ
 フォーレ   夢のあとに           アコーステックチェロ
 ポッパー   ハンガリー狂詩曲        サイレントチェロ
 ピアソラ   ル・グラン・タンゴ       サイレントチェロ
 
 ピアノ:稲垣聡
 
 アンコール
 リベルタンゴ:サイレントチェロ、白鳥:アコーステックチェロ、
 雨のプラハ:アコーステックチェロ

 古川さんは25歳の新進気鋭のチェリストですが、同じ若手の工藤さんと
比べるとテクニックよりはハートで弾くタイプのチェリストでヨーロッパに
留学して吸収した成果を今後徐々に花開かせていくが期待されています。
 
 さて、今日の聴き所はもちろんアコースティックチェロとサイレントチェロ
の音色の違いです。サイレントと言っても音がしないのではなくアンプを使って
十分大きな音が出ます。この十分というところがミソでチェロってなかなか大き
な音が出ないんです。また発音に優れ音が出やすいということです。
さらにエコーがつきます。特に今日のようなデッドなホールではこれがものすご
く効きます。ということで途中の質問コーナでサイレントのほうが良いよと言っ
たらハッチャキになってアコースティックを弾いてましたが、今日はヤマハの戦
略勝ちかな。。。
 因みに、古川さんのチェロは250年前の英国製、弓はフランスのシャルル 
ぺカット作のものだと言うことです。サイレンとはSVC−100でした。

 レクチャーの方はチェロが15世紀に出現し、ボッケリーニや、デュポール
兄弟が演奏技術を高めたことなどを話しながらこれだけの大曲を次から次に
演奏するのですからたいしたものです。どんな曲でも安定した演奏ができる
高い水準にテクニックと気合の入った高い精神力、また頭の回転が速いことが
タレントとして活躍できる大きなポイントだと思われます。

ということで今日は十分堪能できました。サイレントチェロもほしくなりましたが
これを引き込んじゃうとアコーステックが弾けなくなりそうなのが怖いですね。
その内アンプスピーカ内臓で軽くて安いものが出れば人気殺到じゃないかな。

最後にちょっと古川さんにブラームスの事を聞いたら、来年に弦楽四重奏のArco
でブラームスの室内楽作品を(できるものは)全てやるとのことです。皆さん聴き
に行きましょう。

                           ブラキチ