染色 編
お台所で染める簡単な染色です

木綿の下処理の実験
草木染めをするとき、木綿は染まり難いのです。
色素は、タンパク質と結びつきやすいため、絹やWOOLは奇麗に色が定着します。
そのため、木綿の物に色を定着させるには、タンパク質を付ける必要があります。

専門書などには、豆汁(ダイズの絞り汁)を作ってするのですが、
ここは、ちょっと手抜きをして、市販の豆乳でやってみることにしました。

  ★注★  タンパク質なら!と最初は牛乳でやってみたのですが、
          洗濯しても いつまでも牛乳の匂いが取れないので
          牛乳の匂いがダメな 私には、向きませんでした。

用意したもの
←豆腐屋さんの豆乳3本 1500cc

バケツ1つ

大人用Tシャツ   3枚
子供用Tシャツ   2枚
ストール用の布  4枚

スーパーで売っている
成分無調整の豆乳    1リットル
染める布をお湯につけて、糊を軽く落とし
脱水してからバケツに入れ、豆乳をひたひたに
なるまで入れ、斑のないようによく浸ける。
(私は、お風呂場で バケツに足を突っ込んで
  踏みました)

その後、洗わずに脱水して日光によく当てて
カラッと乾かす。
梅雨時期などは、カビが発生する恐れがありますから
よく 乾かしてください。
乾燥機で乾かすのは NGです。

上記の布を浸すには、1500cc使いました。

下処理によって 染めの違いを見る
6月 ザクロの花でミョウバン媒染と鉄の媒染の2色を染めてみました
下処理をした 布巾(中央・右) 下処理をしていない 布巾
やはり、豆腐屋の豆乳でも 下処理をしたものは、はっきり色が出てきました。
下処理をしていないものは、この写真では多少色がありますが、実物はもっと薄いです。
豆乳の違いによる染めの違い
右は 豆腐屋のその日の朝 搾った豆乳
左は スーパーで買った成分無調整の豆乳

ビックリするぐらい、染め違いが出たので
驚いています。やはりスーパーのは薄いのか?
新鮮さが 違うと染まり具合もちがうのか?

朝、豆腐屋に行くのも大変ではありますが、
やはり 豆腐屋の豆乳をお薦めします。

衣料は、ユニクロのチュニックです。
ザクロの花 鉄媒染
下処理後 乾燥機で乾かした物との違い
右 天日干しによる 楊柳のストール
左 乾燥機のよるもの 

乾燥機の高温でタンパク質が変化しちゃったので
しょうか?染まりつきがよくありませんでした。
おわりに
お台所で簡単に木綿の物を染めたいな!って思ってはじめた実験ですが、
結構、違いが出て楽しかったです。
 
  1番は スグに手に入るのならば、豆腐屋の朝搾った豆乳で天日干し
  2番   スーパーの豆乳での下処理+天日干し
  3番   下処理しない

  乾燥機を使ってしまうのは、ダメ(豆乳を使った意味が無い)
  
  トいうところでしょうか。

木綿は、豆汁や薬品での下処理が面倒だなって 敬遠してたのですが、
簡単にできたので、ちょっとうれしいです。

豆乳の匂いも じっさい無いわけではありません。かなり青臭い匂いがします。
染めきれなかったTシャツも この雨(梅雨どき)カビが生えるのではないかとひやひや
しています。でもWOOLと違った たのしみが増えたのはうれしいことです。
麻や木綿の糸を染めて、夏用のニットを編んでみようかと思っています。