ケイ国王の映画感想文21 VOL.31

ジュラシック・パーク3

「ジュラシック・パーク3」(監督/ジョー・ジョンストン 出演/サム・ニール)

・シリーズの原点に戻ったハラハラドキドキの大脱出劇!
 
シンプルで無理のない脚本、上映時間もコンパクトで非常に見やすい映画になっている。あと登場人物がわざわざ立ち入り禁止のジュラシックパークに立ち入る理由にも納得が行く(「2」はそういう意味で登場人物たちに感情移入が出来なかった。個人的には)。
 今回はスムーズに物語世界に入り込める。純粋な島からの脱出劇&親子の情愛。シンプルなだけにブレる事がない。安心してハラハラドキドキを楽しめる(矛盾した表現……笑)。「ジュラシック〜」以前にもあった「恐竜探検もの映画」の原点に立ち戻った作品だ。伏線もきれいに回収され、すっきりと物語が整理されていて、見ていて非常に気持ちがいい。アドベンチャーものの王道ですね。

・新恐竜スピノサウルス&翼竜プテラノドンに萌えろ!(笑)
 
俺、ティラノサウルスってそんなに好きじゃないんだよね(頭でっかちな感じがどうもね〜)。もちろん今回も出て来ますが、わてが期待していたのは初登場スピノサウルス! 今回はこのスピノ君が大暴れしてくれる。
 よりトカゲに近いフォルムで、全長が長く、全体のバランスも良く、大きくて強い! 非常にわて好み!(笑)
 このスピノが好きか嫌いかで、この作品への感情移入度も違って来るだろう。一緒に見に行った友人はティラノ派なので、ティラノの出番の少なさにちょっと物足りなさを感じた様子。ええい知った事かい!(笑)
 そんな友人も翼竜プテラノドンの活躍は楽しんだ模様。今回、空中戦が描かれた事でよりシリーズの恐竜アクションの幅が拡がった。もし続編が出来るなら今度は水中戦だろうと言うのが友人とわての共通した見方である(実は今回も少し水中戦は出て来る。しかし本格的なのは次回以降であろう)。とにかく今回のメインは空中戦だ!
 監督は「遠い空の向こうに」で、ロケット開発に憧れる少年達を描いたジョー・ジョンストン。
 空を飛ぶ事への憧れと思い入れを持つ監督だけに、空を飛ぶシーンは素晴らしい出来。
 日本の「平成ガメラ」シリーズのギャオス登場シーンとくらべてみるのも良いかも知れない。
 あと今回もラプトルが大暴れ! 非常に高度な知能を持ったラプトル、今回も人間達を追い詰めて行きます! はてさて……

 恐竜&空を飛ぶこと。少年の夢の結晶みたいな作品だ。
 シリーズの1よりこっち(3)のが好きだと言う人も多いだろう。2がいまいちだった人も是非。もし4作るんなら同じ監督&スタッフでの製作を大いに希望します。
 冒険ものはこうでないとね。非常に気持ち良く劇場を出る事が出来ました。お薦め!

(☆☆☆☆)

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('01・8月劇場公開)
('01/8/13書き下ろし)