ケイ国王の映画感想文21 VOL.49

ケイ君のビデオ観賞記21その十四(「ELECTRIC DRAGON 80000V」)

「ELECTRIC DRAGON 80000V」(監督/石井聰互 出演/浅野忠信 永瀬正敏 ナレーション船木誠勝)

 意味もなく暴れたいあなたに……

 電気と感応し爬虫類と心を通わせるペット探偵・竜眼寺盛尊(浅野)と、電気を修理し怪電波をキャッチする仏像仮面の男・雷電仏蔵(永瀬)が激しく感電しながら戦う(!)ハイテンションバトルムービー。
 
 ストリート・ファイター2とか少年ジャンプの世界。ストーリーはないみたいなもん。モノクロ。全編溢れるパンク魂。上映時間は60分足らず。潔いっちゃあ、潔い。

 電気イコール溢れ出すリビドー(衝動)。石井聰互監督の前作「GOJOE 五条霊戦記」でも雷鳴轟く中、最後に牛若丸と弁慶が五条大橋で戦うと言う展開だったのだが、いかんせんそこに辿り着くまでのお話が退屈過ぎた。そんなつまらない物語を長々見せられるよりは今回のようにストーリーなしの方がよっぽどすっきりしている。

 中学生男子がかきなぐったマンガみたいな作品で「良い意味でアッタマワリィ〜感じ」(笑)。江頭2:50のパフォーマンスや「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで」のハイテンション・グランプリを圧縮して見せられたような……(笑)。ただ浅野と永瀬なので芸人さん程泥臭くないけどね。キャラの対比があまりはっきりしてない(させてない)のが対決ものとしてはどうかなと言う事と、殺陣が相変わらず下手糞なのはどうなの?って感じですが、一見の価値はありますよ。て言うかこれ劇場でライブ感覚で見る映画ですね。最高の音響装置を揃えて映像と音楽の暴力に身を任せたい。そんな感じの映画。
 ある意味「かっこいいだけの映画」です(笑)→充分ですね。
(☆☆☆☆)

('01・7月劇場公開)
('02/4/12 書き下ろし)

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