自分から何かを捨ててしまったとき。動けない、とはどういうことなのかを知った。
でも、今になってわかったのは、何かを失ってもそれによって新たに生まれてくるものがあるということ。失った場所が埋まるわけではないけれど。
当たり前のようでいて、こういうことって意外にわかってないもの
何かひとつ失って
私は動けない
音もなく落ちた
リンゴの抜けがら
そのかけらだけは
手の中にとっておく
闇に照らされ赤く光る
何かひとつ失って
私は待っている
今、この平面で
ここにやってくるのを
想像するのは
むずかしいけど
世界を空間に引き上げて
何かひとつ失って
かわりにもらってもいい?
空気に浮かぶ
言葉の数々
それで心が埋まるなら
この部屋のガラクタ
捨ててしまってもいいのに
動かない場所
根が生えたら 私は眠る
何かひとつ失って 10/8
多分失恋ソングだな。この頃何かあったっけ・・・あったわ(笑)。
ちなみにナミダーズの方にある『月下の被害者』と同じ時期だと思われます。あっちは怨念系だけど。
前回書いた「一瞬の感情」モノ、これも。(98年「あめふるよる」参照)
太陽の東
腕をぐるぐるまわして 朝もやの中
空気の糸をまきとってゆく
そうすれば 川までも声が届くはずだと。
どこまでも みつめつづける
勝手な思いをあざわらうように
すべてを沈めるように
太陽がのぼってくる
なにも知らなければ 歩くことはできたのに
太陽の東
ふりむいたために
動けなくなった 誰かがいた、と。 1/20
1999年