月の力を借りようとしても
風が吹いて 消えてしまった
電線が空を割る
あの角張った心地が今
あの頃から
願い事は指先をすり抜け
命なきものに命与えること
かなわない
地平線に指を走らせ
境界を消してゆく
今日の魔法がどこへも行かないよう
そう願うだけ
月から逃げるように
海に襲いかかるように
信じること恐れた
雲はとけてしまうのだろう
この世の波
静かに現実をのせて
白い渚へと砂粒を
並ベてゆく
水平線に指を走らせ
境界を消してゆく
今日の魔法がとけてしまわないよう
胸に抱えたまま