2009年2月7日
2009年2月4日
神奈川県知事 松沢 成文 様
教育委員会委員長 平出 彦仁 様経済不況下で08年度中学校卒業生の高校進学を保障する
緊急措置についての要請書かながわ定時制・通信制・高校教育を考える懇談会
横浜市立定時制高校の灯を消さない会
代表 高坂 賢一
よこはま定時制父母の会
代表 沢崎 三郎
かながわ定時制通信制教育を考える会
代表 中陣 唯夫
定時制高校を守る市民の会かわさき
代表 浅野 栄子
不登校の親の会(こだまの会)
代表 馬場 千鶴
フリースペース・すずらん
代表 大森 雅子
教育委員会を傍聴する会
代表 土志田栄子
県民要求を実現し、県政の革新を推進する連絡会 事務局長
加瀬 文隆
新日本婦人の会神奈川県本部
会長 高浦 福子
神奈川県教育運動連絡センタ−
事務局長 加藤 誠
雇用不安、中小企業・業者の経営難などのさらなる深刻化が子どもたちの高校進学にも大きな影を落とし、経済格差の拡大から子どもたちを守る措置が緊急の課題となっています。
08年度入試でその実績を見ると、全日制の公立高校が39,000人の定員に対して321人オーバーしてとっても、県内私立の減少のため、全日制高校進学率が89.2%に下がり、全国最低位となりました。私学に定員の空があっても経済的に志願できない家計の厳しさが浮き彫りになっています。
09年度入試に向けた進路希望調査(08.10.20)でも、県内私学希望の急激な落ち込み、増加傾向にあった県外私学の減少への変化、全日制公立希望の急上昇など、私学には志願でず公立志向がつよまり、受験生を襲う経済不況の深刻さが示されています。
また、進路希望未定者が減少し、クリエイティブスクールに志願が集中しているのが特徴的です。不登校や学習につまずくなどの困難をかかえる多くの子どもたちが、クリエイティブスクールに進路を見出そうと必至に賭けているのではないでしょうか。
1月22日発表の前期選抜志願状況でも、この間、後期選抜だけを受験する子どもが年々増えて前期選抜の倍率が下がりつづけてきましたが、09年度はその下がる値が小さくなって、公立志願者が増加していることが明らかになっています。前期選抜を受験せずに後期だけを受験する生徒数増を考えると、後期選抜の高倍率化と定時制の定員不足が予想され、このままでは、さらに深刻化するであろう経済不況が子どもたちの高校進学を危うくすると心配されます。
県教委の調査でも、小中高生の悩みのトップに「将来のこと」があげられ、教育ビジョンでも「子ども一人ひとりを大切にはぐくむ教育の充実」を掲げている神奈川において、希望する子どもたちが安心して高校生活を送ることができるように条件を整備することは待ったなしの課題になっています。それが神奈川の子どもたちの“心の荒れ”を解決する重要な施策の一つとなると考えられます。
下記事項を緊急に措置していただきますよう要請します。
記
1、知事が主宰する公私立高等学校設置者会議が全日制公立高校の定員を公立中学校卒業者数の60.3%とし、さらに2010年度から60.0%に固定すると決定しました。しかし、その検討の時点では、“派遣村”が設けられるような「100年に一度」といわれる経済不況が家計を直撃する実態は想定されていませんでした。「生徒の視点に立った定員計画」「全日制高校への進学率を上げる」「生徒の希望と適性に応じた進路を確保する」との基本に立って、その決定した定員計画の抜本的見直しをしてください。
さらに、定時制の定員についても設置者会議で枠組みを決定しようとする動きは、子どもたちの実情を見ない、私学の経営を優先する論理です。それは排除してください。
2、2009年度入試で60.3%の定員そのままとすれば、進学率を上げるには、この経済不況下でも子どもたちが私学を選べるだけの学費補助の大幅増額の道しかございません。知事が設置者会議において「公立並みの学費で私学を選択できるように、“雀の涙”でない補助で、公私学費格差を是正したい」と約束されたように、「公私間格差の是正」を大幅に措置し、希望する子どもたちが進学できるように改善してください。
3、不登校生徒やいろいろな原因で学習につまずいた子どもたちに高校進学の道を開くために、特別枠の定員拡大を緊急政策的に実施するなど、公立高校全日制の定員増・合格枠拡大を措置するとともに、対応する教職員の増員を措置してください。
4、定員拡大が困難な場合は、2%条項など合格者を増やすあらゆる方式を活用して、進学を希望する子どもたちに道を開くよう合格枠を拡大するとともに、対応する教職員の増員を措置してください。新たな雇用創出の施策としても重視してください。
5、全日制を希望して入れなかった子どもたちが定時制に安心して志願できるように、定時制の学級数を増やし、定時制の定員を増やす緊急措置をとって、希望する子どもたちの進学を保障してください。
6、修悠館高校の初年度の困難を繰り返さないために、「昼通える通信制」と期待して入った子どもたちが、夢をもって安心して学べるように、「昼教える先生」を特別加配してください。そして、新たにスタートするクリエイティブスクールにも教職員を特別加配して、困難をかかえる子どもたちに手厚い指導ができるよう措置してください。
7、今年も後期選抜で合格する多くの子どもたちが前期選抜で不合格とされました。子どもたちの心を傷つけ、弱肉強食の論理で不必要な競争を強いる前期・後期の選抜方式を抜本的に見直してください。
8、教育費が家計に大きな負担となっているいま、合格した人は再受験はできないのですから、公立高校の受験を一本化し、1回の受験料で前期、後期、二次、定時制、通信制などの入試を受験できるように改めてください。
以上