ALFA156TS in セントラルサーキット
1999.10.30(SAT)

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私は夏のダイビングに続き、この秋小さいながらも二つ目の夢を叶えた。
自分の車で思い切りサーキットを走ってみたい・・・・。鈴鹿では時同じく
してF1日本GPが開催されていた。                     



<第一回アレーゼ新大阪イタリア車オーナーテクニカル走行会>


朝の車検

 雑誌Tipoの広告で見つけた走行会。遠いのが難点だが思い切って参加した。長い
名前(サーキットDJの人も困ってた)だが内容はとても充実した走行会だった。
エントリー条件はイタリア車であることだけ。兵庫県のセントラルサーキットで土
曜日丸一日を使って行われた。ゲストとして全日本GT選手権参戦中の飯田章選手
と須賀宏明選手がアレーゼ新大阪の特別車両(両選手がチューニングした156の
V6とTSセレ)に乗り、参加者を同乗走行してくれたり質問に答えてくれる。 
 参加者の車両はアレーゼの主催と言うことでアルファやフィアットばかりかと思
っていたら、フェラーリF355やマセラッティ3200GT、ランチア・ハイエ
ナ、デルタまで参加していた。また雑誌「ROSSO」も取材に来ていて写真を撮
ってくれた。これは来月載るらしい。                    
 走行会のスタッフはアレーゼの人たちなので車にトラブルが起こってもすぐに看
てくれる。これは参加者にとってとても安心なのだ。             
車両につけられたセンサー
 参加車両にはセンサーが取り付けられて、ゼッケン番号(私はNo.12)とともに
毎週ラップタイムが計測され場内にリアルタイムに表示される。これも走る楽しさ
を演出する重要かつ強力なアイテムだ。また走行中はDJの人が場内アナウンスで
気分を盛り上げてくれる。おまけに帰りにはアレーゼならではのイタリアグッズま
でお土産に頂いちゃって申し訳ないほど。第一回で試行錯誤の走行会だと言ってた
が十二分に楽しめた。アレーゼ新大阪さんありがとう。            



<開会式−完熟走行>


156談義の須賀プロと私

 開会式でサーキット走行がはじめてと手を挙げたのは全25人程度のうち私を含
めて10人ほどだった。そのせいかどうかわからないがドラポジやライン取りなど
の教習は一切無し。いきなり完熟走行。私は先生のラインを学ぶべくできるだけ前
に並ぶものの、前の人が乱れるともう正しいラインがわからない。       
 完熟走行を終えてフリー走行タイムになったが、私はすぐに車を降りて須賀プロ
の助手席同乗体験走行へ。使用車はアレーゼ新大阪仕様の156セレ改であった。
この車、エンジンはうちの一五郎と同じだがマフラーと足周りが全然違う。ブレー
キもよく利くしトルク感も強い。特に足はしっかりしている。タイヤサイズはほぼ
同じなのだが、リアのロアバー(パラレルリンク)を入れているとのこと。私が「
うちのはフロントロアバーは入れているのですが・・・」と言うと、須賀プロ曰く
「156のウイークポイントはリアの弱さです。攻めていくとリアが腰砕けになっ
て、すぐお尻を振る。カウンターをあててもお釣り(揺り戻し)が来る。この車は
その辺を熟成させています・・・(あとは車の宣伝なので省略)」とのこと。  
「なぁんだ、156のロアバーはリアに入れなきゃいけなかったのか・・・失敗し
たな・・」・・・ってオイオイ感心している場合ではない。          
 同乗走行でとりあえずプロの大まかなラインとブレーキポイントを学んだので忘
れないうちに走ろう!                           



<タイムアタック>


順位はリアルタイムに6位まで表示される

 で、はじめてのタイムアタックだ。いったいこれまで私はこの車の素顔の何%位
を見てきたのだろう・・・と思うくらい、サーキットでの156はその表情を変え
た。相変わらずパワーはなくV6やターボの皆さんには直線で置き去りにされる。
だがコーナーでは結構イケルのだ。軽いノーズをスイッとインに向けて、流れるテ
ールもコントローラブル。スピン&コースアウトする車が続出の中、淡々とタイム
を縮めていく。結局夕方までの3回のタイムアタックでは、やはりランチアハイエ
ナ、デルタ、マセラッティのハイパワー車が別格で速く、実質的には4位以降の勝
負となったのだが、うちの一五郎はツインスパークエンジン最速はもちろん、多く
のV6をも抑えて総合5位をキープした。                  
 ただ、須賀プロの言っていたことは正しく、攻めれば攻めるほど156のリアは
スライド中の挙動が不安定になる。それでもコントローラブルな方だと思うのだが
リアを固めたプロの車に比べるとアクセルを踏めるタイミングが明らかに遅い。プ
ロの車は早い時期からどんどん踏み込める。自分の車で無理して踏むとすぐにお釣
りを食らってスピンしそうになる。残念ながら違いは歴然だ。         



<休憩時間>


休憩時間

 フリー走行(タイムアタック)は、10時、11時過ぎ、2時前の3回。それぞ
れ約30分程である。途中一回、スラロームとフルブレーキングの講習(やってみ
るだけで何も教えてはくれない)をメインスタンド前で行う。あまりにもスピン&
コースアウト車が多いせいか?こうした時間以外はピットに車を入れて自由(休憩
)時間である。                              
 この休憩時間に雑誌「ROSSO」の人に取材された。遠くからきてた私たちが
珍しかったのか。「東京にいてこのイベントを何で知ったのですか?」との質問に
は困惑した。私はこの走行会を雑誌「Tipo」で知ったからだ。営業の私として
はそういう時に相手の感情を考えるとTipoの名前を出すことはできず、適当に
ごまかした。でもあとで考えたらROSSOもTipoも同じ編集社だ。くそ、気
を使って損したぜ・・・。                         
 私は休憩時間には眠くてほとんど車のそばに座り込んでいたのだが、時々ほかの
参加者が声をかけてくれたりする。「ほんまに今日東京からきたん?」「めっちゃ
速いねぇ、何か改造してるん?」「タイヤはピレリDRAGOですか、きついでし
ょ?」等々、皆さん遠くから来た私に優しい。やっぱ関西弁ていいよね。私も元関
西人だしほっとする。また、休憩時間に他人の車を偵察する人も多い。速い車はど
こをモディファイしているのか興味津々なのだ。写真を撮ってる人もいる。アルフ
ァなどめずらしくもないはずだが、たくさん集まると確かに壮観だ。わたしの車は
特に大きな改造点もないので赤いシフトブーツだけが注目されていたようだ。そう
そう、助手席のヘッドレストをはずして、そこに金属ステーを組んでビデオカメラ
を固定している人がいたな。あれは名案かも。                
 みんな秋の一日を目一杯楽しんでいる・・・。               


<予選タイムアタック>


タイムアタック(2度目)直前のピットロード

 3時半、いよいよ予選タイムアタック。しかし、もうタイヤはぼろぼろだ。この
あと決勝もあるし、そのあと東京まで帰らなくてはならない。そこでタイヤを温存
するために3周だけアタックすることにした。貴重な3周で前をふさがれないよう
に一番にピットロードに出る。一周目はタイヤを温存し2周目からアタック開始。
だが4周目第6コーナー出口で痛恨のハーフスピン。タイヤバリアまであと数セン
チで逃れる。あぶないあぶない。もうやめとこうっと。・・結構あきらめが早い私
である。                                 
痛恨の6コーナー(写真は入口側)
 しかしタイヤが辛いのは他の人も同じだったらしく結局予選も5位であがった。
だが、あのとっても元気なマセラッティ(370PS!)さんはグラベルにつっこんで動
かなくなってしまったらしい。すごく速かったのに残念・・・でもおかげで私の決
勝スタートグリッドは4位になった。                    



<決勝レースの作戦を練ろう>


決勝グリッド。手前二番目が私。

 決勝グリッドで私より前に並ぶのは、Sタイヤまで履くランチアハイエナ( ???
ps)、徹底軽量デルタ(推定 300PS)、アルファGTV( 220PS)の3台である。
うちの156TSはたったの 155PSだから前の彼らにはお先に行っていただくとし
て、私のレースでのポイントは後ろから来る20台程のV6やTSのGTV、バル
ケッタ、155、156、145等に抜かれないことだ。特にV6( 190PS)たち
にはスタートで前に出られるといくらコーナーで詰めても直線で置いて行かれるだ
ろう。逆にスタートさえ良ければ、私より前が詰まることはないだろうから、私自
身は思う存分の走りができるというものだ。そうなればタイム勝負なのだから勝ち
目はある。これはスタートが肝心かもしれない。飛び入り参加の飯田章プロが乗る
156V6改(推定200PS?)は一番後ろからスタートだし、須賀プロはフィアット
プントだ。たった6周のレースでは追いついてこないだろう。作戦は決まった。あ
とはスタートに集中するだけだ。                      
 1周のフォーメーションラップを終えてグリッドに付く。私は4位なのでイン側
の2番目からスタートだ。前には2位のデルタさん。左には3位のGTVさんがい
るが彼はなんだかエンジンの調子が悪いらしい。もしかしたら3位入賞も夢ではな
い。それより心配なのはすぐ後ろの5位の156V6と6位のバルケッタ。特にバ
ルケッタ(かみさんはバケラッタと呼ぶ)はタイムアタックで予選直前まで私より
速かったのだ。彼らにしてみれば私の156など「たかがツインスパーク、いつで
も抜いてやるぜ」ってところだろうか。そうこう考えているうちに日章旗が用意さ
れた・・・スタート!!                          




<決勝レース>


メインスタンド前ストレート

 「よっしゃ〜もらった〜。」上出来のスタートでデルタとGTVの間に飛び込み
ハイエナに続く。おお!2位だ。一瞬夢を見た。ツインスパーク 155PSで2位をと
ったらどんなに痛快だろう?・・・だが次の瞬間、スタートに失敗したデルタが右
から抜いていった。間髪入れずに左からGTVも。1コーナー飛び込みでは結局グ
リッド通りの順番になっていた。やっぱりパワーが違いすぎだぜ。とほほ・・・せ
っかくスタート頑張ったのに。でも気を取り直す。私のライバルは3位のGTVと
後ろの20台だ。がんばれ!                        
 ところが早くも1周目、裏の7コーナーを立ち上がる時、前のGTVが白煙を吹
く。オイルだ!そういえば調子が悪いと言ってた。そのまま彼は最終コーナーから
ピットに入っていった。大丈夫か?エンジンは壊れなかったのか?しかし私にして
みればタナボタの3位だ。また夢を見始めた私・・・今度こそこの順位を守るぞ!
一周を終えてストレートでバックミラーをみると、4位の156V6とは50m程
離れている。よしいけるぞ!・・・・ところが2周目の第1コーナーでもう一度ミ
ラーを見ると違う車がいた。・・・目を疑った。最後尾スタートの飯田章プロの1
56V6改だ。「ふん、見かけは同じ車だ。簡単には抜かせないぜ。」(どういう
理論じゃ?)とその言葉を言い終わらないうちに・・・抜かれた。今度は「ついて
いくぜ!」と思ったが、半周ほどで見えなくなった。幸運なことに(?)また前が
いなくなった私は誰にもラインを邪魔されることなく1分46秒台前半で周回し、
後ろの人達にも追いつかれることなくレースを終えた。結局プロは参考出走なので
総合3位(!)である。                          
                   −−−> 結果はこちら 


<表彰〜帰途>


3位の賞品&賞状と豊富な参加賞

 予選10位以降を初心者カテゴリとするこのレース、10位以降の人にも賞品チ
ャンスがあるという楽しいレースだ。しかしさすがに総合優勝の賞品は豪華でレカ
ロのシート!準優勝はスパルコのレーシングスーツだ!3位はずいぶん下がってス
パルコのかばんだったが贅沢は言えない。だってうちの一五郎ちゃんはツインスパ
ークエンジンでよく頑張った!ご苦労様。                  
 表彰式のあと、須賀・飯田両選手から修了証をもらって、アレーゼさんにはお土
産までもらって閉会式を終了。あとはそそくさと帰路につく。タイヤも溶けてるし
ブレーキも心配だし、エンジンもお疲れなのでゆっくり帰ろう。ところが帰路でま
たびっくり。156TSは高速に乗ったとたんにまたサルーンに変身したのだ。サ
ーキットでは大人しすぎるノーマルマフラーの排気音も高速道路では極めて静かで
いい。サーキットでは存分にその走りを楽しませてくれ、往復の高速ではサルーン
的乗り心地を提供してくれる156。あらためてホントに良くできた車だと思う。

 楽しい一日を過ごし興奮さめやらぬ私も、8時に吹田ICから名神にのり大津で
食事をしたころから眠くなり、浜名湖SAから横浜青葉インターまでは記憶がない。
横浜の実家には夜中の1時に無事到着。アレーゼの人は閉会式で「家に着くまでが
走行会です、気をつけてかえって下さい」と挨拶していたが全くおっしゃるとおり
だ。無茶な計画をたてるものではない・・・サーキット走行より帰りの一般道の方
が(眠くて)何百倍も怖かったのだ。                    


おつかれさま・・・。