留学中のみなさんへ捧げる頑張っての言葉


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思い出すまま

1. 授業で始めて発言した変わった日本人
おそらく、Yale School of Management (Class of 1990)の日本人で授業で発言したのは、私が最初だろう。
授業は、Accountingであった。内容が、資産の減耗と修繕費に関するものであった。私の発言内容は「日本の税務調査において、プレス機械のシャフトが壊れた時に修繕費扱いではなく、資産の質を高めたものとして固定資産と認定された」という内容を発言したのである。これは確かにおかしい話で、修繕費扱いにされるべきものであるが、ということを言ったと思う。
内容の問題ではなく、始めてのクラスでの発言というものは勇気がいるものである。手を挙げて指された時に、脈拍はおそらく100メーターダッシュを3回行った時ぐらいはあったと思う。日本語でこの状態で発言できるか、といっても不思議なほどの緊張感を持っていた。それ以降、Accountingで私が指されることはなくなったほど、ひどいシドロモドロの英語だった記憶がある。

2. CをもらったMarketingのレポート
企業のExecutiveとのインタビューを要するグループワークのレポート提出があった。クラスは7名前後という小ささで、Marketingの上級クラスである。そのときに、executiveが捕まらなかったので、教授に期限の延長を求めたところ私達のグループはO.K.をもらった。結果、Cであった。内容は悪くない(良い)が、期限内でないとの理由。全員腹を立てていたが、そのAssociate Professorは、結局首になった。

3. 逆転の発想
Corporate Financeの上級クラスでグループレポートを提出しなければならない授業があった。点数は気にしていなかったが、他のメンバーから「そろそろAをとらないとまずい」と言われた時、私が書く番であった。レポートの枚数制限が5枚であった。「Aをとればいいのね」ということで、10枚を超える大作を作ったところA-であった。やったね!!
教授からの注意書き
“Your report is too long.”

4. アメリカ人ってタフなのね
小柄なfemale studentが試験前にふらふら歩いていたので、どうしたの?と聞いたら
“I’ve been studying for the exam; and I haven’t slept for a week.”
ウーン、やはり食べ物の違いか?

5. やっぱり僕は外見上(内面でも?)、Intellectualではないのよね
Option Theoryのfinal examでpremiumが付き、risk freeな商品を例示しなさいという問題が出された。
試験後みんなが何を書いたかという話となり、僕が「天皇在位記念の10万円金貨の事を書いた」といったら、みんな「そんな事を書くのは神部さんぐらいだよ。駄目だよ」と笑われてしまった。みんなの信頼を集めているヤスさんが「僕も書いたよ」と言ったら、みんな「シーン」となり青くなっていた。気づいたこと「やっぱり普段の行いは大事だ」。

6. アメリカ人もきつい、first semester
ラウンジで勉強していたら、ふらふら歩いてきたnative studentから「このMicro-Economicsの理論はどのように解釈すればよいのか」と聞かれて、教えてあげた。普段話したことがないのに。アメリカ人にもきついのよねー、first semester。

7. 困ったPoliticsと先取の精神
なんで、キッシンジャーの経歴からゲーム・セオリーまで網羅する授業を受けたのだろう。日本で言えば、アメリカ人に宮沢さんの経歴から業績までを授業で討論するのと同じ。キッシンジャーは、誰でも知っているが、前職なんて知らないよー、というわけで教授に特別授業を依頼。それでも分からなかったから、office hourに教授の部屋に行って聞いたら
“Takashi, this is the easiest textbook. You will understand the polity of the US.”と言われて一冊の分厚い本をもらった。またまた増えたreading assignment。結局このクラスではnative studentsが手分けして作った、種本をコピーさせてもらった。Reading assignmentsはnative studentsも手分けしないと無理だったみたい。感謝。無事にproficientをもらった。

ちなみに、この授業はelectiveだったのだが、同期5名が果敢に挑戦して、non-nativeでも何とかなるという話となったらしく、翌年からcoreとなった。台湾出身の1年先輩からは「non-nativeには無理だから絶対とっちゃ駄目」と言われていたのだが、native studentsは全員とるのに、と思い同期5名が無謀に挑戦したのだった。

他にも、色々あるけどもとりあえず、今回はここまで。