Last Kiss
Final Fantasy7

(今日の星はきれいだ…まるでエアリスのように…)
彼は村を出た時から寝る前に星をみることを日課にしていた・・・
そして今日もいつものように冷たい風に吹かれながら眺めていた

「ねぇクラウド、何みてるの?」
「うわっエアリス!いるなら声かけろよ」
「ゴメンゴメン、なんかさぁ神妙な顔してるから声かけにくくて」
「そんなにカタイ顔してたか?」
「してた!ガンコじじぃみたいな顔になってた」
「そうか…(俺も老けたな…)」
「冗談だよ、冗談!ホラそんな人生が終わったみたいな顔しない、しない♪」
「エアリスって明るいよな…
そんなあんたが俺は好きだ

えっ?という表情を彼女は見せた。無理もない、突然の告白を受けたのだから…

「初めて会った時からあんたが好きだった…花買うときだって俺の心臓はバクバク動いていたんだぜ」
そう言いながら彼は顔を真っ赤にさせた。それは幼馴染にも見せたことがないような表情
そしてエアリスの頬にもほんのり赤みがかかってきた。
「私も…アナタのことが好きです」

今度はクラウドが、えっ?という表情を見せる番だった

「初めてあった時は、好きになった人に似てるって思っただけだったんだけどね旅していくうちに…ヘクション!」
「外は寒い、とりあえず部屋に入ろう」 
「そだね」

部屋の中ではティファが死んだように眠っている。
「それにしてもよく眠ってるよね」
「ああ、こいつだいぶ疲れてたから」
そう答えながらティファの体からずれた毛布をかけ直した、優しさが詰まった目で…

「クラウドってさぁホントはティファのことが好きなんじゃないの?」
「えっ!なんでだ?」
「ティファに毛布をかけている時、普段見せないような優しい表情だったから…」
「たしかに俺がティファのことを好きなのは間違いじゃないかもしれないな、でも!エアリスはもっと好きなんだ」
その一言でエアリスの頬は完全に紅潮した… まるで熟したトマトのように彼女の白い肌は赤くなった。
「その言葉信じていいのかナ?」
「もちろん!」
その時のクラウドの目は真剣そのもの、それは絶対ウソではないという証明だった。
「ねぇキスしよっか?」
「ああ…」

2人の顔の距離はがだんだん短くなってきて、そしてお互いの唇は触れ合った・・・
(幸せって好きな人とキスすることなんだね…)
エアリスは幸せにひたっていた… これがクラウドとのLast Kissになることなど知らずに

これは忘らるる都での一夜の物語

End 

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