〜愛しいと気付く前〜
冷たい人。そう言うんだ・・・・・・ 泣かないからって悲しくないわけじゃない。笑わないけれどそれなりに楽しいと思うときもあった・・・ どうしてだろうな・・
それを読めない自分の無知な感情。
頭にたまるドロドロのストレス。 もやもやした感情の渦の中。振りまわされて傷つけられて。捨てられて・・・ ちょっとした他人の態度。その時の表情。どうしてそんなに気遣う必要があるのか俺はわからない。
返事をするのが面倒だ・・そう感じたのに 「なんだ」 ドアの前で達人の事を思い返事をする俺・・。。 「だーれだ?」 ・・・・今回のグループは確かバレットとヴィンセントのはず・・・・ 「へへへ。」 さっきだってそうだ。 冷たい雪を投げつける俺に。エアリスは何時も暖かい態度で話してくれるんだ・・・・・
皮肉口。 「人間前向きが肝心よ」 またくすくすころころ。 「クラウド」 彼女から話しかけるのはおしゃべりなくせにあまりない。 「ソルジャーってどういう事をするの」 最初は彼女の興味心だと思った。 「いろいろ。」 少し脅かすつもり 「殺しもする。調査も。偵察も。暗殺も。戦争も。全部だ」
「で?古代種はどんな事をするんだ?」
「ん?」 「よくわからないわ。 お母さんがよくいっていた言葉の意味もわからない。 けど皆が幸せにあるならなんでもしなくちゃいけないのが私の仕事なのかな・・」 「ふ〜ん」 その時の少し寂しそうな嬉しそうな。誇りを持ったような微笑。 今彼女はどんな気持ちか。こんな複雑な表情を理解する力を自分は持ち合わせていなかった。 「あっ私もう自分の部屋いくね」 だからさっきまで楽しそうに笑っていた彼女が自分の部屋をいきなり出ていった理由も知る術を知らなかった。 気付くべきところに。気付かなくてはいけない大切な時に。 彼女がいつも苦笑いをする癖を持っている事を、長い間。供に旅をしてきたのに。俺は知らなかった。 『バタン』
「エアリス。」 「・・ひゃい」 情けない返事だ。
泣いている女をどうするかだなんて知るわけがなかった。 また笑おうとするエアリス。無理にするその微笑がとても切なかった。
あんたは俺以上に人の醜さを知っているはずなのに。 自分が泣いている時でさえ。相手に言葉を与えるんだろうな。
人が我が侭な事も あんたは俺以上に知っているはずだ。 どうして頑張るんだろうな・・・・・・
「へへへ」
「クラウド・・・大好き」 彼女の一度の甘え。
そういって自分の裾を掴んだまま泣き疲れたエアリスの髪にキスをした。 [ NOVEL一覧に戻る ] [ トップに戻る ] 切ないです…すごく切ないです。冷たい雪を暖かく受け止める…なんて素晴らしい表現なんでしょう ↓風の管理人さんのホームページはコチラ↓
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