ここでは周子の持っている小さな香水壜たちについて主観的ひとりおしゃべりを展開していきたいと思っています。少しずつ更新していきたいです。周子のといっても多くは母からもらっちゃいました。
 

 

ジョイ(ジャン・パトゥ)

大好きな香水で宝物ですが、とてもとてもまだ身に付けられません。母の話ではこれを身につけた女性は同じ部屋にいればどんなに遠くでも「ジョイ」をつけているとわかるほど、目立つ香りなのだとか。今はオードトワレの方が多く市場に出回っているけれど、この重圧な匂いはやっぱりパフュームでなくっちゃ。しかし、古いものだからちょっと濃すぎるかな。

バラとジャスミンの濃厚な匂いで、高貴です。夜の正装のパーティとかにだったら着けていけるかもしれませんが。まだまだ眠っていてもらいましょう。大学でつけてたら、ある人に合わないってディオリッシモの方がいいって言われちゃったので。

大事にしていっていつか大人のジョイが似合う女性になったら着けてみたいですが、そんな日やってくるかしら。

三島由紀夫が主人公の女性にジョイをつけさせています。『美徳のよろめき』第三節より………「来週の火曜日、その日が来てみると節子は久々に、身じまいと化粧との、目的のある新鮮なたのしみに溺れた。下着に凝っていたので、絹の焦茶のスリップを着る。そのスリップのへりは、沈んだうすい冬空のような青で染めたレエスでふち取ってある。その上から薄茶のシース・ドレスを着る。常用の香水、ジャン・パトゥのジョイをつける。」

 

ディオリッシモ(クリスチャン・ディオール)

今一番着けているのはこのディオリッシモです。スズランの匂いでとても清清しく、おそらく一生手放したくない香水です。いま二本目が終わろうとしています。この香水との出会いは、随分子供の頃でしたが、憧れてしょうがない匂いでした。もともとスズランの匂いには溢れんばかりの憧憬があるのですが、それと同じで、私はこんな匂いが大好きです。スズランの花束なんて大好き。近所の空き地にスズラン生えてたら、人目も気にせず摘みに行っちゃいます。

しかし、スズランを大量に使って作っていたディオリッシモも、スズランの香りというのは抽出の段階でなくなってしまうそうです。1997年以来今ではアルデヒドの一種によって合成で作られているそうですが、私が持っているディオリッシモは全部古いものなので(笑)おそらく天然ものでしょう。だから、匂いもちが良くないのかもしれない。他の香水、例えば一時期つけていたイブサンローランのベビードールはオードトワレなのに一日中匂いが持ってた。でもディオリッシモはすぐに微かになっちゃう。それも素敵なんだけど。トップ・ミドル・ラストノートを通じてそんなに急激な変化がないように思われます。私は最初はさわやかでミドルやラストで急に甘くなってしまうニナ・リッチ系の香水はどうしても苦手です。甘い香水は気持ち悪くなってしまうのです。

余談ですが、普段ディオリッシモを着けている人は最終的にジョイに落ち着ちつくということが多いらしいです。系統的にはいっしょなのかもしれない。私にとってはこのジョイとディオリッシモの間にはまだ越えられない壁があるのですが。

 

プワゾン(クリスチャン・ディオール)

まだ開封していない。だって甘そうで………。(笑)なんか魔性の女になりたいときに開封してみます。ってそんなときくるのかしら。わからないけど。

でも入れ物が可愛いからのっけてみた。もともと母が香水を妙に幾つかしか使わないのに集めてしまっていたので、家には未開封の香水がいくつもある。

 

19番(シャネル)

なんだか母の一番使用していた香水らしく、いくつもあるのですが、どうも好きになれません。つんとしたとげがある気がするのです。とても気になる。それをのぞけば好きな匂いですが、これが特徴となっている以上、まだ私には早いみたい。あと、これまたちょっと甘いかな。でも素敵な香水です。特徴的で類をみません。

シャネルで有名なのは5番と19番でしょうか。かのマリリン・モンローが夜に何を着て寝ておられるのかと聞かれたところ、シャネルの5番よ、と答えた話はよく聞くのですが。うーんマリリン。5番はもってるけどまだ開けないでおこう。(笑)

 

トゥルーエスト(ティファニー)

トップノートはとても好きな匂いなのですが、ミドルからラストにかけて、甘いです。でも学生時代には素敵な香りだと思う。母が知り合いのお嬢さんの大学合格祝いのときに一個お土産としてもっていったんだけど、大学入学のあたりにはもってこいかも。

あああ、いまつけてみたけど甘いよう。く、くるしい。

 

ミツコ(ゲラン)

落ち着いた匂いです。甘さの中にビャクダン系の香木の匂いがします。途中でつんとした柑橘系のにおいもくわわっているような気もします。あんまりいいはなしではありませんが私の主観的な意見では喪服とかに合いそうです。だって、まだこんな落ち着き身に付けてないよう!(笑)

しかし、さすが有名なだけあって飽きることは無い匂いです。軽く、みみたぶの後ろとかにつけるなら、良いかもしれない。いま思いっきり手の甲につけてみて嗅いだから、あたまがくらくらです。

 

レールデュタン(ニナリッチ)

ボトルが可愛いです。私の家にはお試しということでミニボトルしかありませんが、小さくても十分可愛いです。これもなかなか有名な香水らしいですので、少々嗅いでみませう。

おお、柑橘類のかほり………(悦)←色んな香りをかぎすぎて頭に支障が出始めている。ああ、しかしニナリッチらしくすぐに甘くなってきた!一度これを自分で着けて自分で気持ち悪くなって騒いだことがありました。幼少の頃なので、つける量なんて知りませんでしたし。あの時は香水でかなり痛い目にあいました。OLさんとか甘いのかぐわしてたら素敵かも。

自分には合わないというだけです。私は体臭がもともと甘いようなので。一度汗かいたら、リンゴの匂いがする(笑)とか言われたことがあってそれには驚きましたが、私の汗まみれのレオタードとか体操着とか、家の猫がマタタビ並みに反応してしまって大変なので、洗濯機に急いで放り込まねばなりません。ああ、うまれつき猫にしかきかないフェロモンを身につけてしまったのかしら?

 

周子の森(のーまるばーじょん)