新しき光、野に満つる香 (山之内有幸氏への年賀(中学))
2010年後半からビルのエレベータホールと廊下の側面の足元照明がLED照明に置き換わった。蛍光灯の色から違った白の照明に変わる。 LEDの光は少し違うだけなのに優れた演色性の照明と思う。少し緑色が勝つがこんな白さ明るさがあったのかと思う新鮮さである。 この光に明るい蛍光灯の光との違いを感ずるのはなぜだろう、輝度だろうか。高い輝度の白熱灯のフィラメントは、半透明なすりガラス電球、 不透明な蛍光灯の時代を経て、輝度が低下した。懐かしいはずのこの激しい光は、その色が違う。凋落の豪華さの夕日の黄金色でなく、 強い太陽の光に照らされた新緑の葉の朝の輝きである。
目次
01. 照明というもの
1. ペンダントアクセサリー
2. レーザースペックル照明
3. 白色のLED照明
4. 花びらのランプシェード
5. 発熱の処理など
9. パワーLEDの電池点灯
10. Mos FETによる定電流回路
10.1 USBから充電、点灯する3W型LEDランプ
11. Mos FETのアナログ調光
11.0 スイッチング調光
11.1 NE555のスイッチング調光
12. LCR回路
13. コンデンサとコイルの電圧と電流
14. インピーダンスの直列と並列
15. LC直列共振とLC並列共振
16. コンデンサとコイル
17. 電力損失のない電圧降下
18. 回路製作と結果
19. 修正など(1)
20. LC直列の動作
21. その他の照明の製作例
22. 天井への照明のスイッチング調光(LC並列共振)(2)
24. おわりに
25. もうひとつ天井への照明のスイッチング調光(3)
26. 昇圧回路
27. 庭園用LED灯
28. さらにもうひとつの調光回路(4)
29. アップダイオードとループダイオード
30. 簡単な回路シミュレーション
31. 常夜燈にできる最小光度
点に近い光源は、照明される物体の場所からみた照明の空間輝度分布が狭いため、物体の凹凸、輪郭を光と影のコントラストによって、 表面形状を強調して見せるが、くっきりとした影は作業の邪魔になる。晴れた空の青さを背景にした太陽は、直径0.5度の円盤状の光源 である。影のできかたぼやけ方と色は、光源像に対応している。晴天の影は青い。大気のない月面のアポロの写真は、背景の青空がない ため、極端にコントラストが高い。逆に、線状、面状に拡がった光源は、広角度から照明し、影は互いに消しあい拡散する。曇り日の空、 壁面光源や間接照明では、物体の表面形状を明確に示さず、背景との区別を、物体本来の明暗、色彩、模様に頼らなくてはならなくなる。 部分日蝕、金環日蝕の時の木漏れ日像は三日月や金環と木々のシルエット像との積である。光源が一点でなく通常は円形に拡がっている ことが地面の摸様を軟らかくぼかす。地面の1点からみた木々が遮り残した光源像がその点の明るさを作っている。これは、 光源像を光の点拡がり関数(PSF)とした、コンボリューション(Convolution)積であり、2次元フィルタを構成している。
F(X,Y)= ∫PSF(x,y)Tree(X-x,Y-y)dxdy,∫PSF(k,l)dkdl= 1
すき間から見る光源像は逆さでないのにX-x, Y-yがマイナスなのは、すき間から光源像の上の方を見る地面の場所は、少し下だからである。 物体の反射光は、表面の素材によって拡散し、表面の法線と入射光の角度と視線という3本の関係によって、表面の1点の明るさが決まる。 表面の平坦さによって梨地〜金属光沢〜鏡面となり、さらに視点移動で物体の反射が変化する。平坦な表面では反射光は拡がらず、物体像 の上に光源像がつやを示し、反対に布や毛のような散乱素材は見え方が入射角/視点に依らない。大半の素材はそれらの間にある。逆光は、 物体の背後からの直接光が、入射光から反射光までの偏角が小さいための高い反射率によって物体の輪郭と生毛を光らせ、物体の中央部分 は影に入りシルエットになるか、正面からの反射光に弱く照らされる。
そのような野外の現象はなぜか心地よい。我々は人物や物を外光でみることに慣れているため、写真や室内の照明はそれを真似ることから 始まっている。強い照明でないとものは美しく撮れない。遠方までくっきりとした開けた風景はそれだけでよい気分にさせ、曇天や、雨天 に人や物を撮影しても殆どは失敗する。明るさ不足のために絞りを開放しピントの合わない写真、被写体より前に焦点が合った前ピン、 その逆に背景に焦点が合った後ピンが起き、露出時間が長いためにどこに焦点をあわせるか分からないような手ぶれが起きる。符号化動画 でもいつまでもくっきりしないぼやけた画像は苦しいものである。符号量不足の符号化画像は、画素の意味がない高域不足の欲求不満である。 つまり晴天の瞳孔に我々の気分は左右されている。子供の頃の目はどこにでも焦点があって焦点によるぼけを意識できなかった。それは、 我々の自動焦点機構が機能したからである。何かに集中して焦点を合わせたときそれ以外の集中しない物体は見えていたがぼやけていた のである。子供の目は色収差も知らず虫眼鏡、望遠鏡、顕微鏡によって知るが、目の単眼レンズに色収差がないのはなぜかと思った。 いま眼鏡を掛けて稀に色収差がみえる。意識しない正常にはつねに何か補正が機能しているかもしれない。
日々の生活には適切な照明が必要である。照明には必要な明るさがあって、明るさは気分を高揚させ意識を集中させる。例えば机上の筆記 や読書には、500-1000ルックスの「照度」が必要で、これ以下では視認に時間がかかり作業の能率を下げる。机上の照度だけでなく、その 背景にも机上よりは暗い数100ルクスの室内照明が、視線移動に伴う明暗の激しい変化による目の疲労をさけるために必要である。
室内照明の色は、夏には青色の多い寒色系の昼光色が涼感を与え、冬は赤色の多い暖色系がよいとされる。調理場には、明るい寒色系、食卓は 食物をおいしく感じさせる暖色系がよいとされる。照明には黒体輻射のスペクトルに対応して色温度が付けられ6500度程度の昼光色、5000度 程度の白色、3600度程度の電灯色がある。白色はより均等なその温度の黒体輻射のスペクトルと同色に感じさせるRGB比率をもつだけであって、 白色LED光は、元の青色LEDの青色の強いピークと黄色蛍光体によって青色から変換された黄色を中心にする広い丘状のスペクトルに分解される。
照明の色は、物体の色に反映して物体の見え方を変える。照明の分解した各スペクトルの強さに、物体の各スペクトルに対応した反射率が掛 けられて、物体の色としてみえるから、同じに見える白色光で照明されても、物体のスペクトルによっては、平坦な5000度の黒体輻射の昼間 の野外の光で照らした物体の見え方とは違って(明るく暗く又は色が違って)見えることがある。それが、彩色性の低さとして表される。正確 に認識したい例えば食物の色は、彩色性の高い照明で照らさないといけない。それには黒体輻射のような広いスペクトルの光源がよい。LED の彩色性は、一般にまだ低いとされる。
室内照明の強さは、生活上の必要に合わせてデザインされ、時間帯による明暗が必要である。緊張する作業には明るさが、リラックスすると きには暗さを必要とする。強い照明は人々の視線を導く広告に利用され、夜の室内照明は、照度を低く保ち気分を弛緩し、睡眠を誘導する。 室内照明の色も活動性に関係する。明るい青い色は、活発な作業に向き、暗い赤い色は、リラックスに向く。同じ部屋を作業と就寝に利用す る場合、時間帯に合わせた室内照明の変化、切替え、照明のON/OFFだけでなく調節(調光そして、望むらくは調色)が必要とされるようになる。
光源からの光量を光源像をみる視線の立体角で割る輝度は、光量も光源像の面積も距離の2乗に反比例するから、同光源なら遠近によらない。 レンズや反射鏡を使って像を拡大すると、全光量が同じなら輝度が下がる。輝度が同じまま拡大するには、光源からの角度を多く必要とする。 そして、照明器具の明るさ(光度)は、光源の光度以上にはならず、輝度も光源の輝度を超えることはない。照明器具の遮光は光の拡がる角度 を狭めるが光を削減し、シェードは光源の視線角度を広げ、照度と輝度を一方的に下げる。そのため、照明という光操作の出発点の光源とし てLEDが高輝度の点光源であることは望ましいのである。
昔、LEDを室内照明に使うとは考えもしなかった。赤色LEDは電気機器の動作中を示す電源ランプ用だった。緑色LEDは黄緑で暗く、赤と緑 とを同時点灯した黄色は死んだような色で、全てのLEDがなにより暗かった。1978年、私は、赤と緑の4角柱や3角柱型のLEDを接着して市松 に結合して軽い棒状のリチウム電池でexor帰還したシフトレジスタによるM系列の疑似乱数で表示パターンを変更しながら暗闇のなかで光る ペンダントを作った。それは深い赤と白っぽい緑だった。直径5mm程度の小型LEDに電流を数mAから数10mAまでしか流さないのは昔と同じで あり、もし豆球ではその電流では光も出ないだろうけれど、いまLEDの効率は飛躍的に違い、LEDが暗闇のなかで光るのではなく、同じ程度 の電流で薄暗い部屋でものを照らすことができる。14015 は、dual 4bit shift register であり、14077は、quad exnor である。14070は、 quad exorである。shift registerの bit5 出力と bit6 出力の exor を bit0 の入力にすると all 0を除外した 2^7-1 の全状態を経由し て状態遷移する。ゆったりと数秒毎に変化する127の乱数パターンを楽しむのである。
白色LEDは、青色発光ダイオード(LED)と黄色の蛍光剤の混色である。青色LEDは、長く望まれて実現しなかった。1989年ごろ、青色 LEDができればすぐにレーザーもでき、(その後のDVDでなく) CDの密度が4倍になる、波長が赤色の半分で面積あたり4倍の情報を記録 できると考えられ、その技術を探し求める人がいたが、青色がなければ赤を使い続けるしかない。結局、DVDにも赤色レーザーが使われ、 少し波長を短くし、レンズの開口率を上げ、トラック密度を上げた。その10年後にやっと青色LEDが作られ、副産物として黄色の蛍光との 混色によって白色LEDが照明用にできた。その白色LEDの新鮮さは、青色と黄色蛍光体の混色を我々の目が新鮮に感ずるのかもしれない。 2002年の冬と思うが、社長の知人の集りで暗闇でものを照らし、本が読めるLEDを見せてくれたのを驚いて見た。話に聞いていた小さな LEDが真暗にした部屋のなかで明るく紙を照らした、その色はその後よくみた青白い色ではない白色であった。それは急速に普及し、 数年後、秋葉で目に止まった白色LEDや赤色レーザーダイオードで私は小型懐中電灯やレーザー光拡散スペックル照明を作った。
レーザー光は、非常に単一の波長と周波数でできているため、干渉性が高く、立体像を再現するホログラムや、波長程度までの収束が 可能である。CDやDVDにレーザー光が使われる理由は、光の波長の大きさまで光線を絞り記録密度を上げることができるためだが、レーザ ースペックルは、かなり違った性質の話である。紙などの物体の表面で散乱したレーザー光は、空間的にはランダムであって、時間的に は一定位相をもつため、その見え方に「レーザースペックル」と呼ばれる独特な模様を示す。例えばレーザーポインタの光線も紙に照ら せば、場所と動きによる光点の普通の光でないじりじりとした変化をみることができるが、これをレンズで拡げて広い範囲の紙にあてると、 模様はもっとはっきりとみえる。この独特な模様には目は焦点を合わせたい所で合わせて見るようで、私の近視の目には、紙や物体の実際 にある場所より前に模様が飛び出して見える。大学の赤色のHe-Neレーザー装置でこの現象を知って驚いたが、もちろんこれはレーザー光 の発明と同時に知られたものであったろう。レーザーを走査する画像ディスプレイなどの再現性を下げる有害な現象として波長を振らせて 消す対策もあるぐらい良く知られた現象である。
これを照明に使えば、視力によらずどこでも焦点の合う部屋ができるかもしれない。模様が自分の一番楽な位置に焦点を結ぶ。これは、 水晶体の焦点調節をする筋肉を休養させるだろうと考えることができた。深い赤い霧に包まれたサイケデリックなディスコでレーザー光 線が使われる理由でもある「非現実的な部屋」を作ることができるかもしれない。光束が細い平行レーザー光をレンズで拡散するには 顕微鏡の対物レンズのような焦点距離の小さなレンズが必要だが、レーザーダイオード(LD)は、もともと点光源であり、平行光線にす るのに凸レンズを使用しているのである。凸レンズを使わなければ、ダイオードからの生の光束はある方向に長い楕円形に拡がる。 この光の拡がりを円形にするために数個(4個)程度のLDを並べて点灯する。LDは、熱発生も小さいから光の高度な一定さを望まなければ、 LDに付属した光検出用のフォトダイオードを使わずに、LEDと同じく直列抵抗だけで電流を制限できる。試してみると、なんとも安直に 動作するものだと驚くものである。
しかしこれには問題があって、それは、レーザー光がある程度明確に危険なことである。そして、レーザー光の規制のため容易に商用化 できないだろうことである。数個の赤色レーザーICを使ってそれらに数10mAずつ流すだけの実験をして分かることは、どうしても多少は 直接、点光源を見てしまうことによって、緑色の残像が激しく残り、その部分が見えるようになるのに数分かかることである。そして、 照明とは言えないほど暗い天井で拡散したレーザー光ですら、視野のなかにしばらく緑色の残像の拡がった領域を感じ、自分の半永久 的な視力低下を心配して、それ以上実験ができない。そして、mWクラスの拡散したレーザー光源ですら規制されているということも製作 の意欲を下げる。この意味でLEDの光とは対極にあるレーザースペックルには、性質の異様さがある。
話を白色LEDに戻すと、2009年にはキーホルダー型の小型ライトや懐中電灯がすでに100円ショップにあった。そしてパワーLEDが 入手できた。パワーLEDは流せる電流が小型のLED(5mm径)の1桁上で軟らかいプラスティックの液滴のなかに黄色い蛍光体が見え、 背面には放熱のための金属が用意されている。350mA程度の3.5V 1W型は1個でとても明るい懐中電灯の光源になり、700mA程度流せ る3W型(実質2W)は数個で電気スタンドや室内照明になる。高輝度RGB LED を別々に点灯すれば色調光できる照明になり、それはまたとても 面白いものだが、明るさと効率とは白色LEDのそれらに及ばない。やはりまだ純粋な白色の効率と演色性とが求められる。夜の室内 に昼間の太陽の光を再現するまでは効率と演色性とが優先されるだろう。現在、LEDの効率は蛍光灯の倍ほどもいかない。まだ長い 管型の蛍光灯が効率上は最高のようだが、家庭の身近な蛍光灯より、2倍ほど効率が高い。例えば U字型の蛍光スタンド用の27W(又は 18W)蛍光管は、100ルーメン/WのLED(3W型200lm)3個も使えば十分対抗できるように思う。
LED光源の特徴は、鋭い点光源で小さく軽いことである。そしてパワーLEDでは直視が危険なほどの輝度である。そのため、見上げる ことのない頭上から照らすスポット照明にまず適しているが、それ以外では間接照明または半間接照明にしてランプシェードで拡散 しないと輝度が強過ぎて残像を残し目を傷める。それが小さいことを使って、大量に使用してそれ自身を輝点とするシャンデリアを デザインできるかもしれない。その軽さは、夢のように浮遊する照明を可能にするかもしれない。もっとも軽い光源の位置をLEDが じつに電球から奪ったと思う。演色性の高さはすでに既存の照明を超えて素晴しく室内の雰囲気を新しく感じさせる。単一の点光源 であることは、壁に当てれば、壁の凹凸の影をくっきりと強調して目の調節を楽にして、明るさを際立たせる。さらに寿命も既存の 数十倍も長い 4万時間といわれる。室内照明のデザイナーはようやくよい素材を手にいれたのであり、それらの特徴を生かした デザインが許され要求されるのである。建築の照明が大きく変わる例として、2010年11月開設のホキ美術館のように、LED照明と冷暖房 を天井の多くの小さな穴に全て埋め込み、存在感をなくした照明を可能にした。私の夢想する照明は、電力を高周波で近接から供給し、 室内に漂うか存在せずに淡い光を投げる照明である。
1980年代に私は居室の電灯の傘を針金と和紙で百合の花びらにして、ありふれた60W電球の周囲に、針金で枠をつくり和紙を張った 4枚の花弁を巡らせた。作成の意外な容易さと、白い障子紙での反射が花の質感を持っていて、眺めて楽しいものであった。もちろん 和紙は、針金で電球との間隔を与え、素材を明礬水溶液に漬け乾かして不燃性にしないと、熱での発火の危険がある。花は百合より 短いほうがよく、花びらがほとんどの場所からみて電球を隠せばよいだけである。自然の花びらの形を多少でも模したシェードは、 たしかに白でなくてよいが白がよい。部屋の中央の天井から下に向かう花である白熱灯は、冬の間じゅう温かく、市販のランプに 戻す気は起きなかった。変形できる軟鉄枠組みの花の形を色々と変えてみて最適な形を探る作業は、そのうち紙の汚れと痛み、 形の多様性自体を原因として終わる。
照明のデザインは楽なものである。どれだけ拙い形をしていても光り輝く。照明のデザインは難しい。注目されすぐにその醜さを 発見される。高尚なデザインは愚かさと隣合わせである。素材と形態の多種多様も、光源が白熱灯と蛍光灯では、できることが限 られる。やれることはほとんど何も残っていないように思う。ところが、こんなものが出てきては、もう一度、照明を作りたくな る。手近にある室内照明器具のなんと不細工で大がかりで、醜く重たいものだろうと思えてくる。さらには非効率で、不経済、高 価である。原因は明らかに発光原理の複雑さからくる装置の大きさと重さである。それでも蛍光灯スタンドの触ると電源をON/OFF できるタッチスイッチには感謝したいほど便利であるが、複雑で作れないだろう。もともと蛍光灯は、点灯自体が大変で自作の単 純さから遠い。しかも、デフレ経済によってタッチスイッチ付きで高周波点灯の蛍光灯スタンドでさえ、パワーLED素材の価格以下 の数千円で売られているから、照明はすでに自作の必要はないのかもしれない。
しかし、LEDは、蛍光灯と違って直流の低電圧で点灯できるから自作に容易である。例えば12VのスイッチングACアダプタから3W型 LEDを3個直列にして電流をLEDの規定以内(700mA程度)にするように、2.1V(12V-3.3x3)ほどの余った電圧に直列抵抗(2.7Ω2,3W)を 入れるだけで点灯できる。工作は、瞬間接着剤でLEDを放熱板(12mmx2mmx50cm。後述するように、これでは放熱板の面積不足であっ た。)につける。ほとんどのパワーLEDが光の拡がりの半値幅が120度もあるから、天井を照らすのにも拡がり過ぎている。そこで 各LEDに透明アクリルの光全反射リフレクタを前に付ける。光の束を40度程度に絞るほうが、落ち着いた照明になる。それには反射 板や、アルミ円筒なども利用可能だが、レンズによるほうが天井の光のパターンが美しい。全く光源位置が特定できない投光もよい が、逆に全反射リフレクタは、光源を側面から見て明るく光るのがよい。
効率は蛍光灯以上である。27W(18W)の電気スタンドは半分ほどの小さい電力(10W)で置き換えられる。残された問題は、調光とタッチ スイッチだけかもしれない。LEDの色彩や特性は、各社によってまちまちで、OptoSupply のピュワホワイトの3W型は、単純な白でな く小電流時に緑が勝つ常に透明感のある色がよい。Seoul Semiconductor の X42180 は、放熱を十分すれば1Aまで流せるのと純白色 がよい。シャープの薄い平板型 6W型(9V 600mA(max 700mA))は、色は純粋で白いが順方向電位が意外に小さい。10W型の白色パワー LED(秋月電子2011年5月16日)は、3W型の3個直列相当の10V1A動作ができ、価格も3W型3個の2/3である。LEDの色彩が良く適切な反射器 があれば、12V電源での室内照明用によいだろう(*巻末に説明)。そして、少し前に600円した白色パワーLED 3W型が200円、円盤放熱板つきが250円 になった。
パワーLEDを使ってみて驚くことは、背後への発熱である。1W型はまだ発熱は小さく無視できることが多いが、3W型数個となるとLEDは 半導体であるが通常の半導体が150°Cまで動作できるのに対して、ひどく熱に弱い(<90°C)から、動作にはかなりの放熱板を必要とする。 白熱灯はそれ自身が熱に強く、熱が光と同じ側に出て行くので取りたてて放熱は必要ではなかったが、LEDでは熱のほとんどが背後に出る ため確実な放熱が必要である。蛍光スタンドのための白色LEDでは、10W程度(3W型3〜4個)の熱を90°C以下するには100-200cm^2程度の 放熱板が必要で、これがデザインを制限し、軽く小さいという特徴をもつ光源を重く大きな機器にしてしまう傾向をもつ。 上記の 12mmx2mmx50cm の放熱板(アルミと真鍮のどちらでも)ではLED 近辺の温度が指で触って居られない温度になる。 そこで寿命が心配だった3本目は、30mmx2mmx50cmのアルミ板にした。それによって、ずっと触って居られる温度になったが、放熱板 が大きいこと自体が問題で、理想的な目立たない細さの照明器具を作るのは難しいことを知らされた。
以前の細い板(12mmx2mmx50cm)ではやはり無理だったようで、規格内(LED素子で90°Cまで)だからとそのままにしていたら、数個の うち1個がダメになった。LEDを取り換えても、別のLEDもダメになっていった。私はこれを7本作る間に数個のパワーLEDを壊したが、 電流を制限する抵抗値を計算値ぎりぎりに小さくするとACアダプタの電圧のばらつきや、ON時の過電圧でLEDが被害を受ける可能性 が高くなる。それは絶対最大定格から余裕をもって設計して避けるべきことだろう。限界の8割の電流でも明るさはほとんど変わら ないが熱問題はずっと楽になる。LED素子の液滴型の上面レンズは軟らかく、これを工作時に強く触って壊したり、LEDの近くを接着 する瞬間接着剤の溶剤の蒸気が白く汚し、光源の白濁によって光量を減らすことである。また、試作中に放熱板に接着したLEDを取り 外すとき2回ほど失敗してLEDを機械的に破壊した。瞬間接着剤は、接着は容易だがそれほど強くなく取り外しが難しい。放熱板との 間では熱伝導にも有害と思うが、これほど手軽なものはないから重宝する(*)。
この照明の特徴を生かすデザインが求められている。LED照明の理想的デザインは、電球型や蛍光灯型では決してない。それは現在 置き換えには同じ形態が最も楽という瑣末な互換性によっているだけである。LED照明は、生活を変えるユニークな位置を要求している。 それは、透明ガラスが面発光板に変わる機能をもった有機ELパネルの照明では、さらにそうでなければならないようにである。
(*) 瞬間接着剤の工作では取り外すとき、 100円ショップで入手の剥がし液を使うことが重要。 (5/15 2017)
2011/03/11東北大地震と津波、首都圏で計画停電。永く停電など経験しなかった。これを計画的に配分するという、とんでもない事態である。 私の記憶する停電は、50年前の小学校の時代か、それより前、初めて電気が来たときかもしれない。なぜか、明る過ぎてすぐに切れた電球。 ひとつの電球の点灯の記憶である。停電の不便は測り知れなく大きい。暗闇の中では行動が極めて制約される。 その中で人々はどれだけ不安なことだろうと思う。それが当り前のように計画して強制された。
停電時には 1W型(3.3V 0.35A)〜3W型(3.3V 0.7A)LEDと単3電池の明るい懐中電灯は貴重である。3W型は、常に予想した明るさを超える明るさに目が驚く。 さいたま市の親戚に迷惑を考慮せず贈ると、「まるでその明るさから元気をもらうようだ」との言葉を頂いた。室内で回路組み立て中に小部品を 手元からよく落として床に落ちたものを探す。近づけて照らすLED懐中電灯があると、たった今、落ちたものを探すことを諦めることがなくなる。 探せば、必ず見つけ出せるからである。
パワーLEDは、単3 2本だけでも点灯するが、LEDは、3.3Vほど必要なので、乾電池2本では電池消耗に従って早く暗くなる。単4 3本直列の1W型LED 点灯も明るいが、やはり室内照明に近い十分な明るさをだすのは3W型LEDである。単三3本で 3W型を点灯させる簡単な方法は0.51Ω(1W型LEDには1Ω) 程度を直列することである(図1(a)参照)。0.51Ωは、新しい乾電池で電流がLEDの絶対最大定格を超えないようにする電流制限抵抗である。 電池の内部抵抗(新品アルカリ電池で約 0.3Ω)x3と加算して約1.5Ωx0.67Aで4.5Vから1V低下してLEDへの電圧になる。ニッカドやニッケル水素など の2次電池は約1.2Vで最初から乾電池より少し暗い。しかし、抵抗値をそれら2次電池に合わせて小さくすれば、アルカリ乾電池では電流が大き過ぎて 使用できない回路になる。
乾電池が消耗するとLEDが暗くなる。これは電池消耗のサインになり、直列抵抗は電池の残りの寿命を伸ばすだろうが、LEDを余計に暗くする無駄な 電力消費であることも確かである。定電流を LEDの駆動に使うと乾電池の最後までほぼ同じ明るさを保ち、2次電池でもほぼ同じ明るさにできる。 LEDの明るさはほぼ電流に比例するからである。
ただ、定電流回路が電力効率を高めるわけではなく、電源電圧とLED電圧の差は、FETなどの制御素子に消費される。スイッチングによる電流の 制限ではない。最大電流を流す時間比率を制御するスイッチング調光は考えられるが、ここでは明るさを優先し、LEDのもつ最大電流近い状態で 使う目的で、最大への制限を定電流回路が行うのである。ACから使う場合、ACアダプタのスイッチングレギュレータを電流制御にすることも 考えられるが、容易さの点から通常の定電圧のACアダプタを使いたい。LED1個の場合、USB2.0の5V 500mA,又はUSB3.0の5V 900mAを利用したい。
図2.1は、Mos FETのソースを0Vとするドレイン電圧(Vds)に対するドレイン電流(Id=Is)の定電流特性である。ゲート電圧がドレイン電流 を制御する。ゲート電圧が2V程度からドレイン電流が流れ始め、電流はゲート電圧によるが、ドレイン電圧にほとんどよらない。図のように、 横軸にVds、縦軸にIdをとった(Vgsによる)電流値を表す曲線は、原点から始まり、すぐに Vgs で決まるある大きさに立上り、それからずっと ほぼ水平に右に伸びる。その間、少しは電流が増えるがほぼ一定である。これは外からみたドレイン抵抗が正の大きな値であることを示す。
Vds=0VでもVgsによって決まるIds値をもつのが理想であるがそれは無理で、0Vには0Aの原点を通る。原点近くは(Vgsによる可変の)抵抗となる。 ひとつの問題は、定電流を保つ最小のVdsが十分小さいかである。これが3本のアルカリ乾電池に合わせた単純な直列抵抗0.51Ωによる0.6Aで 0.3Vより小さいかである。図2(b)は、FETの定電流特性を使うのでFETのON抵抗特性に依存する。図2.1 は概念図であり、実際使うMos FETの データシートをネット入手して特性確認できる。N型(2SKxxxの型番をもつ)は電圧電流は正で、P型(2SJxxxの型番)は電圧電流とも負である。
図2(c)のようにトランジスタのエミッタ抵抗を付けて電流を検出し、BE間に負帰還する回路の出力抵抗は、負荷に直列されたエミッタ抵抗 以上になるので、例えば、0.6ΩとBE間電圧の0.6Vで電流1Aで制限した場合、抵抗値は0.6Ω以下にできず、0.6Aでは1Ω以下にはできない。 それでは乾電池の電圧が下がるとき直列抵抗0.51Ωより暗くなる。もちろん、電流検出抵抗を小さくしてLM393のように0V近辺での比較が 可能なコンパレータを使用すれば可能である。
もうひとつの問題は、電源電圧の大きいとき十分に電流が制限できるかどうかである。確かに直列抵抗では単3乾電池3個以外の例えばUSBの 5Vでは抵抗を小さくできない。乾電池でなく電圧制御されたUSB電源では、出力からみた電源内部抵抗が低いため、抵抗に降下分の2Vを与えると、 0.7Aには 3Ω必要になる。また、定電流回路も、Mos FET 2SK2231のゲート電位に電源とGND間に2kのVRの電位を使うだけではゲート電位が 電源電圧に比例して変動する。そこで白か青色のLED (赤や緑では電圧が小く電流不足) によって安定化する(270Ω+(2KVR//白色LED) 図2(b))。
定電流素子にMos FETでなくトランジスタを使うとき、コレクタ電流がベース電流に比例するので一定電流を得るにはベース電流を一定にする。 これにはReによる電流負帰還と、BE間の電圧の0.6Vと (Reを小さくするため低い電圧の) 赤外線LEDの1.1Vの一定電圧差を使う回路を考える(図2(c))。 電源から抵抗を介した電流が赤外線LEDとベース電流に分配される。ベース電圧が 1.1Vを超すと赤外線LEDに流れるが1.1V以下ではベースに流れるから、 Re*Ie= (1.1-0.6)V になるようエミッタ電流が安定化される。最大の5Vで300ΩVRでトランジスタのベース電流を調整し、LED電流を調整する。 LED電流は、抵抗0.5Ωの両端の電圧を測る。放熱板なしのトランジスタのため、少なめの電流 0.4A(0.5Ωの両端で0.2V)に設定した。しかし、 これでは1W型の電流に近い。3W型の明るさを犠牲にしている。あまりよくない。
定電流特性は、弱った乾電池においても抵抗より無駄な電圧がなく、USBの5V(+-0.25V)でも十分安全な電流にするためである。少々の無駄が あっても抵抗1本で済むなら、その単純さが勝つだろう。0.5Ωが0.2Ωになっても弱った電池3本の直列の内部抵抗は大きいので、明るくなる 効果は小さい。注意:新しいアルカリ電池3本の1.6Vx3=4.8V とUSBの5Vの電圧の違いは小さいが、USBの5Vに0.51Ω直列でLEDに結合しては いけない。USBの5Vは、制御された一定電圧(内部抵抗0)だからである。
普段はUSBから点灯するだけでなく2次電池へ充電し、USBなしでも数時間点灯できる小型のスタンド (図2.2)。天井に向ける照明にもなる。 USBから2次電池への充電にはダイオードと1Ω直列、LED点灯には抵抗0.5Ω直列の単純さをとった。2次電池の充電は、4.2Vまで定電流、 それ以降は定電圧としたいが、ダイオードと抵抗の切替えも面倒と直列にする。
なお、3W型LED(実質2W)では電気スタンドには光量不足であるが、10w型,5W型のLEDを使うものや3W型を数個使用するスタンドは作らなかった。 2次電池に充電して使用できることが条件と思ったからである。電池ボックスにフレキシブルアームを取り付け、LEDを張り付けた放熱を兼ねた L字型に折り曲げたアルミ板(2mm x 15mm x 40mm)を入れたアルミ円筒(径22mm x 長35mm x 厚1mm)に全反射レンズをはめる。これより大型の放熱 は重くて使えないし、これより短い25mm程度の筒では放熱不足でLEDを壊した。懐中電灯より長時間使用するものだから、3Wでも十分な放熱が必要。 このフレキシブルアームは軟らか過ぎるが、これより太いものは似合わない。基本的に薄いプラスチック箱である電池ボックスを本体にするのは 電池の重さを含めても軽過ぎる。
有り合わせの中点クリック付き20KB型VRで製作してみると、室内照明の10W程度で天井を照らす照明に調光は死活的に重要と知ることができる。 VRによる調節は完全な無段階で、下手なリモコン付きのディジタル回路による調光調色よりも、ずっと高級で優雅な調光と感じさせる。 もちろん、最大の明るさはLEDとACアダプターの能力の最大近くでないといけない。それはVRへの直列抵抗の調節によって行うことができる。 そして、最小の明るさというものがあってもよいのだが、この回路ではVRの最小位置で暗闇になり、電源SWなしにできる特別な利点がある。 この Mos FET のアナログ調光の欠点は、最大の問題である発熱以外にも、B型VRでは中点が暗過ぎる。C型(A型の逆) 曲線がよいと思わせる。 以前、3W型LED1個の手元スタンドにA型VRを使用し、電源SWとVRによる暗闇が2重で繁雑だったが、そのときもこの曲線の問題があった。
(B) この回路にコンデンサCをLEDに並列するだけで変動が小さくなる(図11(b))。ON期間には、LED電流以外にコンデンサへの充電電流を与え、 コンデンサに蓄積した電荷はOFF期間にLEDに放電する。LEDの電圧変動は上昇と下降の三角波型であり、CRの積は時定数(2Ωx100μF=200μ秒) になり、時定数が大きいとき電圧変動はパルス幅/時定数にほぼ比例する。コンデンサ容量を大きく、周波数を高く、すれば変動はどこまでも 小さくなるが、そもそも変動がなければコンデンサへの充電も放電もない。ON期間電流は入出力電圧差とRで決まり、PWMよりも入出力電圧差は 大きいから、同じRでは(A)よりもON期間電流は大きいだろう。
(C) そして、コイルLとコンデンサCを使うパルス平滑化がある(図11(c))。CR平滑と比べ LC平滑はON期間の電流突入を防止し、LCの共振現象を 利用できる。平均電流はON期間比率が100%未満のとき、例えば、0%〜80%のときに違いがある。ON/OFF点灯の最大電流制限抵抗RでON期間に20% 損失するなら(A)は調光によらずつねに損失は出力の20%だが、LC平滑ではRでの消費をなくし、ON期間の電流を平均してLEDに与え、損失なく 電圧降下し、調光回路の発熱をなくせる可能性がある。
Rbを充放電で違う抵抗値にするには可変抵抗器(VR)とダイオード2個を使う。VRは、固定2端子の間の抵抗を滑り端子が分割し、抵抗Rb1と抵抗Rb2 とを和一定で変化させる(Rb1+Rb2= const)。電流方向を制限するダイオードによって、Rb1とRb2はそれぞれ充電と放電期間だけに関係し、 和一定は周期一定に対応する。0.693*C*(Ra+Rb1+Rb2)。0.693は、NE555の内部閾値 1/3 Vccから 2/3 Vccに(目標電圧の1/2に)到達する時間 log_e(0.5) からくる。ダイオードの順方向電圧の影響を無視して、low activeで ON期間比率は、Rb2/(const+Ra) である。Raは最大比率を 制限するので小さくしたいが、放電期間に VccとGndとの間にあるから無闇に小さくできない、Ra=1k, Rb= 10kΩVR では0%〜90%である。
注意としては、単純な抵抗による電流制限やMos FETによる可変電流制限(アナログ調光)と違って、これはそのままでは電流を制限"しない" ことである。ON/OFFの切換で平均電流を減らしても、ON期間にLEDに流れる電流は減らない。それがLEDの許す最大電流を超えてはいけない。 つまり、この回路で決して12Vを直接10VのLEDに与えないことである。Mos FET、抵抗R、又はコイルLを使ったON期間の電流制限が何か要る。
このようなスイッチング調光には、コンデンサとコイルによるLC平滑がよく使われる。ON期間にLED電流以外にコンデンサへ電流を流入し、 電荷を蓄積しこの間、電圧は少し上昇し、OFF期間にはコンデンサから電荷を放電し、LEDに電流を流す。その間、電圧は下降する。コンデンサは、 出力電圧変動を小さくし、平均的電流をLEDに流す。コイルはON時の電圧が電流増加を決めるから、ON期間が決まれば電流制限にもなる。
電流(Aアンペア)と時間(sec秒)の積は、電荷(Cクーロン)であり、容量(F ファラッド)と電圧変化の積(FΔV)でもある。周期が短かければ、 必要なコンデンサの容量やコイルのインダクタンスは小さい。例えば1μ秒に1Aが流入/流出し、その間0.1Vまでの変動を許すなら、10μF 以上あればよい。図の回路でCR= 10k*5nF= 50μsec程度の周期では、変動0.1V以内にするには500μFも必要である。5nFを1桁小さく470pF にして50μFに減少できると動作確認した。ただこの470pFは、古いNE555では限界的な周波数150KHzである(新しいLMC555では問題ない)。
周期をT、ON期間の電流をI、VRに比例するON比率をrとすると、平均電流は rI。 ON期間 rT の充電電流 I-rI で蓄えた電荷 I*T*(1-r)*r を OFF期間 T*(1-r) に平均電流 I*r で放電する。蓄積する電荷は、r= 1/2のとき最大で I*T の1/4。最大1Aなら、充放電の電流は最大 0.25Aである。150kHzで変動を0.1Vまでにするのには、12.5μFでよいが、コンデンサ容量は大きめにする。
図8(a)は、NE555の基本回路のRaとRbをVRにした回路である。VccとVR間に1k程度の保護抵抗が必要。図8(b)は、Vccと Discharge(pin7) 間にVRをいれ、その中点をTrigger(pin2),Threshold(pin 6)にする。ハイレベル期間は、VccからRaを通して充電し、目標電圧はVccで Threshold電圧 2/3 Vcc を超えると出力はローレベルになる。ローレベル期間にはVR位置から定まる目標電位に向かって、Ra+15kとRb の並列抵抗を通して放電する。VR位置を上げるとローレベルの目標電圧が上がり、1/3Vccとの比率は2倍より低下し、ローレベル期間が 長くなる。さらに 1/3 Vccより高いローレベル目標にすると、Trigger 電圧を下回ることがなくなり、パルス発生がなく、出力はロー レベルだけになる。つまりこれは、low activeでは周期的パルスがない完全な100%である。この回路は単純で広い調整範囲0%〜100%をもつ 優れた回路であるが、100%になる直前のVR位置のローレベル比率に敏感なので70%程度以上を期待できない。そして70%程度から100%に ジャンプする現象をもつ。
このようなとき、インピーダンスz1、インピーダンスz2の直列のときインピーダンスz1の両端電圧を出力する回路では、入出力特性v0/v1は、 電圧の抵抗分割、v0/v1= z1/(z1+z2) である(下図(a))。
抵抗Rは素子の抵抗値が周波数によらない。電圧と電流は比例的で、電圧E[V]=抵抗R[Ω]x電流I[A]である。コイルLは、インダクタンスという、 周波数に比例するインピーダンス jwL をもち、コンデンサCは逆に周波数に反比例のインピーダンス 1/(jwC)をもつ。もちろん、抵抗Rだけの 回路の特性は周波数に依存せず、コンデンサCだけの回路、コイルだけの回路も入出力特性は周波数に依存しない。LCR混在で初めて周波数に 依存する特性をもつ。例えば、抵抗RとコンデンサCの直列接続のコンデンサの両端を出力とする回路(図(b))の特性は、z1= 1/(jwC), z2= R であり、
v0/v1= (1/jwC)/(1/(jwC) + R) = 1 /(1 + jwCR)
折れ曲がり周波数wCR= 1, w=2πf より低域ではフラット、より高域では、-6dB/oct(オクターブあたり -6dB) をもつ1次遅れ低域通過フィルタ (LPF)である。wと時定数CR積に関係するjは虚数であり、wCR=1 の折れ曲がり周波数でv0/v1は1/√2、デシベル(20 log_10(v0/v1))では約-3dBである。
コンデンサは、電流が電圧の時間微分(電圧が電流の時間積分)に比例し、その係数がコンデンサの容量Cによる。インピーダンス(電圧/電流)は、 1/jwC である。
I(t)= C dE(t)/dt、E(t)= 1/C∫I(t) dt
コイルは、電圧が電流の時間微分(電流が電圧の時間積分)に比例し、その係数がコイルのインダクタンスLによる。インピーダンス(電圧/電流)は、 jwL である。
E(t)= L dI(t)/dt、I(t)= 1/L∫E(t) dt
コンデンサCとコイルLのインピーダンス(電圧/電流)は、コンデンサは 1/jwCであり周波数に反比例し、コイルで jwL であり、周波数に比例する。 つまり、CとLとは、電圧は電流の、それぞれ時間積分と時間微分である。
sin波は位相xが90度違うcos波がその微分に比例する f(x)= sin(x), f'(x)= cos(x)が、位相xが時間tに比例する(x= wt)とき、角周波数w= 2πf は、毎秒1回の回転f= 1なら、w=2πである。毎秒f回の振動を sin(wt) や cos(wt) で表すとき、f(t)= sin(wt), f'(t)= w cos(wt) であり、 角周波数wが微分に係数として出る。これを考慮して、
コンデンサの電流がi=cos(wt)という cos波なら、電圧はその積分の e1= (1/wC) sin(wt) というsin波である。 コイルの電流Iが i=cos(wt)という cos波なら、電圧はその微分の e2= -(wL) sin(wt) という-sin波である。
ここで、コンデンサとコイルの電圧の和 e1+e2= ((1/wC)-(wL)) sin(wt) の sin(wt) の係数は、((1/wC)-(wL))=(1-w^2LC)/wC であり、 w^2= 1/(LC)、(w=1/√LC) のとき 0 になる。
時間に依存する(時間の関数である)電圧、電流、インピーダンスが周波数にどう依存するかを示すのに、それらを周波数の関数とみるとき、 電圧、電流、インピーダンスは、複素数で表される。周波数wに比例するjwが上に付くのが微分で、1/jwに比例するのが積分である。 sinがcosになる微分は位相が90度「進む」といい、逆にcosがsinになる積分は、位相が90度「遅れる」という。
z = z1 + z2
LCの直列接続では、LとCの電圧は、共通の電流の微分と積分であり、それら電圧の和は0になり得る。 つまり、インピーダンス z(jw)=0 の周波数が存在し、ある周波数で電流があるのに電圧が0になる、これをLCの直列共振という。
z(jw)= z_c(jw)+ z_l(jw) = 1/jwC + jwL = (1 - w^2LC)/jwC
w0= 1/√LC (f=1/2π√LC)において、z(jw)= 0
インピーダンスの並列接続は、それぞれのインピーダンスの逆数である導電率(コンダクタンス 1/z)の和が全体の導電率である。 インピーダンスzは導電率の逆数で、
1/z= 1/z1 + 1/z2、z= z1z2/(z1+z2)
逆数和の逆数は、積の和による除算である。(逆数が和の関係は、抵抗やコイルの並列接続以外に、コンデンサ直列容量にもある。 コンデンサ容量はコンダクタンスだから、容量の並列接続は和になるが、直列接続では容量の逆数の和の逆数がその容量である。 また、レンズの式で両側の焦点を結ぶ距離をa,b とするとき、1/f = 1/a + 1/b である(fは焦点距離)。これは角度の和一定 Θ= Θa + Θb (Θa 〜 tanΘa= 1/a)) からくる)。
LCの並列接続では、電圧が共通で、LとCの電流は、共通の電圧に対する積分と微分とであり、それら電流の和は0になり得る。 ある周波数で電圧があるのに電流=0、つまり、インピーダンスが∞になる周波数が存在し、これをLCの並列共振という。
z(jw)= jwL/jwC /(jwL+ 1/jwC) = jwL/(1-w^2LC)
w0= 1/√LC において、z(jw)= ∞
f'(t)= -w sin(wt) + jw cos(wt) = jw (jsin(wt) + cos(wt))= jw f(t)
は元の複素サイン波f(t)の jw、倍になる。これは、f(t)= exp(jwt) と書き、
f'(t)= jw exp(jwt) = jw f(t)
とするともっと理解しやすい。複素サイン波(虚数指数関数)では微分は、元の波形の jw倍であり、積分は、1/jw 倍である。 任意の単一周波数の波形は、位相を考慮してサインとコサインの線形和であり、一般化して複素サイン波である。 さらに、任意波形が、基本周波数の整数倍の周波数の複素サイン波の線形和として表すフーリェ級数を考えれば、 一般の波形の微分は、w成分が元波形のjw倍である。
直列回路は、共通電流の積分のコンデンサ電圧がコイル電圧に負に影響して、コイル電圧は積分してコイル電流となり、元の電流となる。
並列回路は、共通電圧の微分のコンデンサ電流がコイル電流に負に影響して、コイル電流は微分してコイル電圧となり、元の電圧となる。
2回の積分(微分)で元の波形の -1/w^2 (-w^2) 倍になる。又は、次のようにいうことができる。
直列回路の共通の電流が共振周波数のサイン波形であるとき、積分したコンデンサ電圧と、微分したコイル電圧との和が0になる。
並列回路の共通の電圧が共振周波数のサイン波形であるとき、微分したコンデンサ電流と、積分したコイル電流との和が0になる。
つまり、共通信号の微分と積分の和には欠如する共振周波数がある。これは、ある周波数がなくなるという「反共振」的な説明であるが、 逆に信号のない所から始めれば、「共振現象」を説明できる。
直列回路の電圧に共振周波数の波形がなくても電流には共振周波数の波形があり得る。電圧が0でも電流には共振周波数がでる。
並列回路の電流に共振周波数の波形がなくても電圧には共振周波数の波形があり得る。電流が0でも電圧には共振周波数がでる。
LCの並列接続ではLC両電流の和を0にする周波数が存在しインピーダンスに∞をもつ。 2つの物理量、電圧と電流の比であるインピーダンスの∞は、 電流0の意味でしかなく、その現実性を疑う必要はない。並列接続のインピーダンス∞は、電流0でも外部に任意の共振電圧が存在できることを意味し、 微小電力の信号が大きな電圧波形になる。この並列共振回路に外来の高インピーダンスの雑音は、その周波数の近辺で共振し大きな電圧波形 となって検出される。LCの直列接続では、逆にインピーダンス0の周波数をもつ。これは、両端の電位が固定されていても、内部のLCに任意の 大きさの共振電流が存在できることを意味する。
直列共振のインピーダンスは、 z= z1+z2 で、z1= jwL, z2= 1/jwC のとき、横軸w縦軸-jz で表す図7(a)のように書かれる。コイルのインピーダンス z1=jwL は、傾きLの直線であり、コンデンサのインピーダンスz2=1/jwC は、右下の象限に存在する反比例曲線である。両者の和のインピーダンス は、w=0から∞になるに従って、z=ー∞から∞まで変化し、途中に必ずz=0を通過する(図7(b))。これが共振周波数でのインピーダンス0である。
並列共振は、コンダクタンス(導電率)の和と考え、コンデンサは傾きCの直線であり、コイルは、右下象限の反比例である(図7(c))。和は先のグラフ のように0を跨ぐ曲線(d)である。インピーダンスはその逆数、図7(e)になる。直列共振回路は、w<w0 でコンデンサ的、w>w0でインダクタンス的。 並列共振回路は、w<w0でインダクタンス的、w>w0でコンデンサ的。 両者ともに、インピーダンスは純虚数である。
Energy= ∫ e(t) i(t) dt = ∫ e (C de/dt) dt = C ∫e de = 1/2 C E^2
コンデンサは誘電体によって分類され、セラミックコンデンサは、セラミック誘電体に電極を付ける。ケミコンは導体と電解質との間にできる薄 い絶縁膜を誘電体に使う。大容量コンデンサは、面積を大きくするために誘電体を挟んだ導体の膜をロール状に巻く。電極に電流が流れ込むと電 圧が上昇するが、誘電体は、電場を打ち消す向きに分子を配向して電圧の上昇を抑え、容量を増やす。コンデンサ容量の単位 Farad は大き過ぎ、 ピコファラッド(pF = 10^-12 F)、マイクロファラッド(μF= 10^-6 F)などが使われる。容量以外に考慮すべきは、耐電圧と内部インダクタンス である。容量と耐電圧(最大使用電圧WV)は本体に示される。耐電圧の高いほど図体が大きいが性能はよい。内部抵抗や内部インダクタンスは、 示されないが存在を意識しないといけない。とくに大容量のコンデンサは巻くことでインダクタンスも大きい。
コンデンサに sin 波形や cos 波形でなく、一定の電流を入れると、電流の時間積分である電荷がコンデンサに蓄積され、そのとき電圧がランプ状 (坂道)波形になる。坂の傾きは容量の逆数である。コンデンサは、電荷を溜めるものであるから、コンデンサの電圧を一瞬で変えることはできない。 ある電荷を瞬間に与える仮想的な幅0面積1のクロネッカーδ(デルタ)波形の無限大電流を与え、電圧はステップ状に値を変える。例えば、充電した コンデンサを導体でショートするとき、コンデンサ内部の抵抗と内部インダクタンスだけが制限する大電流が流れ、電圧はほぼステップ状に変わるが、 そのとき大電流はコンデンサの一部を焼き傷めるかもしれない。しかし、マクロには不可能な電流の無限大は、ミクロには大きさのない点である電子 が単位電荷をもつから、コンデンサに瞬間的に電荷を与奪することは可能である。
コイルは、電線を小さく巻けば半径に反比例のインダクタンスが発生する。コイルの巻数は電流をその巻き回数倍したように真空中の磁場Hに反映する。 磁性体中の磁場Bは透磁率μ倍に増加するB=μH。電線だけでも長さあたりのインダクタンスが存在し、電線の太さに関係し、細いほうが大きい インダクタンスになる。コイルは磁場を作成し、エネルギーを電流の周囲の磁場に蓄える。コイルの働きは、電流を持続させることである。 コイルに一定の電圧を与えると、コイル電圧の積分である電流は、ランプ(坂)波形を描いて増える。コンデンサとの対比でいえば、コイルに流れる 電流を一瞬で変えることはできない。電圧は電流の変化率である。仮想的なクロネッカーδ波形の無限大電圧を与えて初めて電流はステップ変化する。 例えば、コイルの電流をスイッチOFFするとき電流はすぐには止まれず、電線の端に電荷が集中し高電圧が発生する。その高電圧は、コイルにとって 電流を止める逆電圧となって、電流をほぼステップ状に止めるが、高電圧はスイッチの接点に火花を飛ばす。インダクタンスの単位、ヘンリーも大き過ぎ、 ピコヘンリー(pH)、マイクロヘンリー(μH) などが使われる。1μHのコイルに1V与えると1A/μsecの電流変化になる。コイルでインダクタンス以外に 考慮すべきなのは最大電流と内部抵抗である。コイルのエネルギーは、1/2のインダクタンスと電流の2乗の積である(1/2 L I^2)。電流Iを流すのに 電流iと電圧(L di/dt)との積の時間積分が必要だからである。
Energy= ∫ I(t) E(t) dt = ∫ I (L di/dt) dt = L ∫ I di = 1/2 L I^2
コイルは、乾電池を手で接触するだけでよく感電するし、よく火花を飛ばす。太い鉄釘に絶縁のために薄い紙を巻き、それにエナメル線を多く巻いて、 電流を流し、釘に鉄板が吸いつけば回路が切れて電流が止まるように接続して、それが繰り返されるブザーを作れば、(面倒な人はリレーという電気 部品に電磁石と電流によってON/OFFされる接点が用意されている)それが、全体は導通と切断を繰り返し、接点が振動して音を立てるだけでなく、 テスラコイルのように変圧器の2次コイルを大量に巻かなくても接点に激しい火花を見ることができる。そしてそのような鉄芯を必要としないほど 小さなインダクタンスでも、高い周波数の断続電流によって同じ様な、昇圧器(*)を作ることができる。
電源の電力を十分利用するようにOFF期間もコイル電流を継続させたい。やはり、Mos FET SW直後にC1を置き、ON時にC1に流れ込む電流がMos FET に耐えられるよう制限して、OFF時にはC1から電流を流出させる。そうすると、Lを流れる電流がON時に0からの増加でなく、平均電流からの上下 になる。C1の電圧V1はONで増加しOFF期間に減少するが変動を小さくする。Lの両端電圧はある幅に入り、Lの電流の変動は小さくなり、負荷並列 コンデンサCの電圧変動を小さくして、負荷に平均電流を流すだろうか(図6(b))。
これは怪しい。コイルは抵抗の代わりをして、コンデンサは電圧の平均化をするのだろうか。心配なのは、LとCの直列共振は負荷に与える電圧の 変動を小さくするのではなく、大きくするのではないだろうか。スイッチング周波数が共振周波数に一致すれば、直列共振のインピーダンスが0 の電圧のない両端を折り曲げ繋ぐと、LとCを繋ぐ点が並列共振の頂点に変わり、インピーダンスは∞である。 電源からみるとLC直列のインピーダンス0の危険をもち、出力からみるとインピーダンス∞の並列共振である。 しかし、この回路は、常識的に使われているし、LEDは低インピーダンス負荷だから心配ないかもしれない。
Lの代わりにLC並列にすれば基本周波数を除去できる。C1とCをGnd介在せずにLの両端に並列させる(図6(c))。学生時代、PWMアンプを作ったとき、 LC並列共振を負荷に直列して、予期せずに図6(d)の出力波形をオシロで見て、最初、理解もできなかった。方形波のON部分を下に凸の曲線が7割 ほどえぐり取り、OFF部分は逆に上に凸の曲線がもち上げ、を繰り返す奇妙な波形である。横にずれることもなく、波形は方形波の大半 7割程度 を打ち消す。この中途半端な比率は何だろう。しかし、元の方形波からの差は、断絶を繋ぎ正に戻せば、滑らかな正弦波で、大きさは元の方形波 の枠をはみ出し、振幅が3割近く超えていることに気が付く。この凹みは除去された基本周波数成分である(図6(e))。 方形波は、各1/(2n+1)倍の振幅をもつ奇数(2n+1)倍の高調波でできている。
y= 1(0<x<π),-1(π<x<2π) = 4/π { sin x + 1/3 sin 3x + 1/5 sin 5x + .... }
そして、基本成分 sin x の振幅は4/π、元の方形波の振幅より3割近く大きい(その超過を、次の3倍高調波の1/3の振幅がほぼ打ち消す)。 基本波の除去は、周波数領域ではなく時間領域の処理のように即物的だ。回路中の各時点の電圧は、何も最初から正弦波になる理由を知るわけ ではなく、即時の電圧と電流の関係から曲線の波を描き、それがなぜか正弦波になる。そして、どこまでこの世は理論どうりなのだと当時思った。 目を驚かせるフーリェ級数展開である。この回路も同じ出力波形が期待できる。
結局、Mos FETのアナログVR代りの使用の回路(図3)は、最大光量時より少し下の発熱が気になり、任意の光量で発熱が少ないことを優先して、 スイッチング型(図4)にした。電流測定を行い、種々変更して、最大電流0.94Aが出るようにした。周波数は150kHzは止め、c=470pFはc=5nF に戻した。Rは1k、VRは、20K B型を使う。時定数5nF*20kΩ=100μ秒で、√L*C=√(4.7*47*10^-12)= 4.7x3.16x10^-6= 14.8μsecは、小さ過ぎ るが害があるわけではない。出力回路は図6(b)はさほど平均出力電流を増やさず、Diode使用の図6(a)にした。Mos FETは2SJ380 をテストに使 っていたがもっと小型の、放熱板なしの2SJ377, L=4.7μH、C= 47μFにした。
LEDは、5cm角の小さな放熱板にネジ止めし、レンズは使わず、その両側を10cm角正方形のアルミ合金板で挟み、ある程度の高さの台に置き、 上方から20度程度、壁に向け、立ち位置においても光源が目に入らないようにする。壁への投光像は上に拡がる逆三角形であり、飛翔体を 地上に導く電磁波を投射する「グライドパス」であり、真四角の側面と空虚な正面からは「新凱旋門」である。右は、10V1AのLED天井への 照明の調光回路である。このような照明では調光は必須で、調光があるだけで、必要なとき光量を大きくするが、普段はその半分以下で使い、 必要以上の照明の眩しさを避けることができる。
1k→5Kへの回路修正後、電流を測定。最大VR時に、電流は12V電源からが0.97A、出力LED電流が丁度 1.00Aである。回路出力電圧は1/2VR時に10.38V (それがLED端子電圧では10.11V)であり、最大VR時には出力電圧11.34(LED端子で10.95V)。調光回路からLEDへの電線に0.4Ωもあるのは問題だが、 降圧器として正常に働き、電流を増加している。周波数は、VR位置1/2で 35kHzである。
調光回路からLEDまでの1.5m程度電線を直そうとして抵抗を測定すると0.1Ω以下である。デジタルマルチメータでの電圧測定は、以前と同様(1/2VRで 10.39が10.13、full VRで11.34が10.92)である。この電圧降下は、抵抗でなくインダクタンスLが原因の振動電流の現象であるとして放っておく。 2SJ377は危険なほどではないが熱くなったので、数平方cmの銅板を半田付けした。プリント基板で銅箔面積を与えるほうがよいが。
直列共振の周波数は、12kHzであって35kHzは3倍高調波ではないか。0.693*25k*5nF=86.6μsecなら11.54kHzのはず。LC共振周波数との関係は大丈夫か。 Mos FETのゲートで82kHz(別の周波数カウンタで12.5kHz), ドレインでは37kHz、出力のLC点では、12.4-12.5kHzが測定された。Mos FETのドレイン点は LC回路の入力点であるが、やはり3倍高調波を測定していたのである。ここでなぜ基本波が減衰して3倍高調波が優勢なのか。
LC共振周波数は1/15μsecで、w= 66kHzなら、共振周波数は f= 10.6kHzである。NE555の基本周波数が12.5kHzはLC直列共振周波数に近いが、共振が 有益なのか有害なのか。共振が有害なら一致させることもない。元もとLCだけを使い、抵抗Rを使わない回路では、積極的な電力損失はないから、 LCの値が多少違っても大問題ではないし、LやCは大きければよい(逆に周波数は高ければよい)というLPFの側面があるだろう。 が、様子が分からない(動作が理解できない)ので気持ちが悪い。 考えれば、LC直列共振回路は、電流の共振であるが、電流がON/OFFされ電流に制限がある場合は、それが無限大とかになることはない。むしろ、 入力電圧は方形波だが、電流ON/OFFのほうが入力かも知れない。3角波電流が入力なら出力電圧への特性として、LC直列共振は基本周波数を減衰 させるだろう。またドレイン点はインピーダンスのディップに対応する電圧ディップ(基本波抑圧)で、3倍高調波を示すのかもしれない。
その後、電源GND間にコンデンサを入れないとON時電流ピークを全てACアダプタに任せることになるから、電源GND間に47μF、調光回路からLEDまで の1.5mの電線のLとともにLPFをもう一段付けようと、LEDに並列に100μFを付加した(図13)。
z1= jwL / (1 - w^2LC)
z2= (1 - w^2LC) / jwC
G= z2 / (z2 + z1)
分母子に (1 - w^2LC) * jwC を掛け、x= w^2LC とすると、
G= (1-x)^2 / (1 - 3x + x^2)
x=1に2重の零があるが、ふたつの極が x= (3 +-√5)/2 (x=0.4, 2.6)にある。
LC共振回路とCのLPF(図9(b))も、零以外に低域に極が発生し、その周波数はC2によって調整できる。
z1= jwL / (1 - w^2LC)
z2= 1 / jwC2
G= z2 / (z2 + z1)= (1-w^2LC)/(1- w^2L(C+C2))
上向き照明(写真中)は、アルミ板(2mmx30mmx500mm)を放熱板に 3個の3W型LED(Optosupply OSW4XME3C1Eなど)を間隔をあけてLEDを接着したもので、 12V電源から抵抗2.7Ω3Wのセメント抵抗とLED3個を直列する。板の端を洗面台の上に木ネジで止めていて、手前に引き出すことができる。 3個の上向きLEDが天井を緑がかった白に照らすが、洗面の手元は少し暗い。電源SWがなくACアダプターをコンセントから抜き差しするのは 不便で1日1回程度しかON/OFFしなかった。現在は下向き照明に取って代わられた。抵抗の両端電位が1.5V、電流 0.555AでLED発熱は6W程度。
下向きの投光器(写真左と中)は、同じ放熱板に5W型LED(5W型OSW4XAH5E1E)をネジ付けし、適当な大きさのビー玉を使ったレンズを付けた。洗面台 の真上の照明位置は明るい。アルミ板でのレンズ抑えとアルミ筒の光遮蔽は放熱に役立っているだろうがアクセント程度である。抵抗は1W型の 2.7Ωでその両端電圧は1.3Vである。それでもLEDの側の板は触って熱いので板の上に冗談のようにアルミコップを置くと穏やかになる。この アルミ板(2mmx30mmx500mm)では恐らく10WLEDでは発熱に持たないだろう。ビー玉は、かなり焦点から離して、ビー玉のレンズでLED光源(黄色 い9個の四角の並び)の実像を作らないようにする。この程度レンズを離しても、LEDの青と黄色の色が分散し、それで照らされた衣類の見え方 にむらを与える。レンズによらなければそれは起きない。ビー玉は集光に役立っているかどうか不明な程度であるが、それを外して広く照らす よりよい。板の根元に電源SWを付けたが、手元から遠くて使いづらく、1日中点灯することになる。なおここは、ベランダと納戸の閉じ切りの窓 以外に窓がなく静かで外界から遮断された感があって落ち着くが、採光不足で昼でも照明が必要な住居である(*)。
昔の手もと照明用の白熱投光器(写真右。小型ソケット付き30-40W電球用。旭音楽産業株式会社とある。)を改造。4枚の遮光板は数十年の間に どこかにいってしまった。10W型LED(OSW4XAHAE1E)の2SJ380とVR10kA型による調光は、調光曲線が問題 (殆どのVR位置で暗い) なのと、最大の明 るさでは発熱のため中にいれた放熱板(30x30x60)が熱くなり過ぎるので、まだ半分程度の明るさしか与えられない。 黒い筒内部や黒遮光板という反射をなくす元の設計では暗く、筒の内部にアルミホイルを張って反射を増やした。そのため投光像は2重円である。 スポット照明でなく、壁や天井を広く照らす照明なのでよいが、この目的には上下の可動範囲が狭く、真上に向けられない構造が欠点になる。 電源SWはなくVRが代わり。
壁かけ照明(6W)。廊下からリビングに入った場所が暗く効果的。アルミ放熱板(47mmx50mmx16mm)に張り付け、側面を2枚のアルミ板で挟む形は前と 同じ。6Wだから側面アルミ板のサイズは小さい(2mmx85mmx85mm)。アルミ板は、昔買って使わなかった電力トランジスタ用の穴あき放熱板を切って、 中央のフライホイール回転軸の穴以外に固定に使用した4箇所の穴もあく、穴だらけの古いアルミ板を粗く磨いたレトロさとの結合。調光はなく、 12VのACアダプタから抵抗3.8Ω直列でシャープ製の6WのLED(GW5BTF50K00)使用。電源SWだけは付けた。壁に直接架けるのは間接照明でありながら 近傍の壁が眩し過ぎ正視できない。光源と壁との距離が近過ぎるのである。壁から距離を取る方法を考えた(写真右)。
単3充電電池3個の3W型LED電気スタンド2本で天井を照明。USBの5Vから抵抗1ΩとSiダイオード直列で充電、0.5Ω直列で点灯。この種のスタンドは、 乾電池型から始まってアナログ調光付きなど計6本作成したが、デザインと工作の下手さ、軽く逆に不安定、明るさ不足などの問題が残る。 市販のLEDスタンドには驚くほどずしりと重いマウスのようにデザインされたものもあり、ワット数も5W位あることを参考にすべきだろう。
(*) 手元の電源の側にアルタネート型プッシュSWを付けた。この下向き照明は 5W程度ならもつと思ったのに保たなかった。数ヵ月後、暗くなって そのうち点滅を始めた。9個の集合LEDは、3個毎に点滅をしていた。10W型に取り代え、ビー玉をやめ上向きに設置し、アルミ板の背面に放熱器を付けた。 2.25Vで0.83A流れる2.7Ωは間違いだった。いま脱衣所はとても明るく気持ちがよい。
ピアノの上に置く天井の間接照明(12VACアダプターと10V1Aの10W型LED使用)を製作。最初アナログ調光を試したが、やはり調光回路の発熱が嫌で、 図4+図6(a)のスイッチング調光にした。昔のNE555に代えてCMOSのLMC555に2SJ377は2SJ380にした。VRは10KA型にして直列抵抗は3kに(最終的に5kに)した。 VR抵抗が半分で発振周波数が倍だが、出力段のLCが4.7μHと47μFのままでは、1) 最小明るさが明る過ぎ、2) 最大明るさでACアダプタ点滅、3) 2SJ380 の発熱大。Cを2倍(10nF)にして発振をLC共振に近づけて1)と3)は起きない。つまり共振は必要だった。3kを5kにして最大VR位置で電源電流が1A以内 を確認した。
さらに、VR位置によって光量が不安定になる症状を発見。電源GND間の積層セラコン0.1μFに、ケミコン33μFを追加して安定化したが、出力段のLと555 のCとの近接も直した。最小明るさは寝室の常夜灯には明るすぎ、最大明るさはLEDを取り付けた再利用放熱器 (約1年前ある台湾メーカーの安くて (890円)明るいLED電球を5個買ったのがもう脱衣所の2個目が壊れ、他は短時間しか点けない廊下とトイレの照明で、脱衣所はソケット付近の環境が 悪いのかもしれない)は7W用で少し不足で、集光のためアルミ薄板(0.3mm厚)で巻いて放熱性能を上がっただろうがまだ問題。また、最大明るさで 長時間使用すると点滅するのは、電源電流が規定1Aを少し超えるのだろう。5kをさらに大きくすべきか。5kをどのぐらい増やせば1Aを超えないのか と調べると、2.5kである。これでは、10kΩのVRに7.5kの直列抵抗であり、約半分の期間OFFにして最大光量になる。これは、電源GND間にいれた 33μFの影響で、電源GND間に大きい容量があると、ON期間に大電流が流れてしまうのかもしれない。
またCMOS化されたLMC555がひ弱で、出力low固定化ですでに2個壊した。1個目は上向きダイオードを忘れたためと諦めたし、2個目は33μFを外して みたときである。VR位置で不安定な光量をみて電源電流測定中に点滅を始め、VR位置を最小にしても同じであった。555の出力lowはMosFETのONであり、 555の出力とMosFETのゲートを外せば、ゲートが開放状態のMosFETの特徴で、電源ONから数秒は点灯してしだいに暗くなる。その部分から後(MosFETと LC共振回路)は正常であり、それより前の555が壊れたのだと判断できる。555出力をテスターで測っても中途半端な電圧である。
破壊を経験しなかったバイポーラのNE555に戻せるように、LMC555の直付けを8pinソケットに取り換えた。結構な電圧と電流を扱うので何が起きるか 明確でないなら安全な使い方をするしかない。LMC555は、高速になり、pin5は5kから100kに高インピーダンス化しノイズに弱い。出力ドライブ能力は 下がっているはずだから、MosFETのゲートに貯まっている電荷の充放電に大電流が流れるのかもしれない。それ以外の原因も色々想像できる。 とりあえず、30年前の古いNE555を探し3個見付け戻した。なぜこういうことができるかというと、以前に部屋中の部品の整理をしたからである。 しばらくはそれで動かすつもり。NE555は、頑丈で有名なICで、100mA程度も出力し、直接リレーやスピーカーも駆動する、それの現在の置き換えICは、 全く性質が違うものなのだろう。このため、破壊原因の特定ができるまでは、この回路にLMC555の使用は薦められない、と思ったが、それ以外の原因 があるようだ。驚いたことに、古いNE555も全く同様な破壊をしたのである。この回路には何か大きな問題が残されている。
前の調光回路では2SJ377を使用し、今回は2SJ380である。2SJ380の入力容量は1100pFであり、2SJ377の630pFと比較して2倍ほど大きいことが破壊を 起こしたのではないか。ゲート電圧の変動時に最初に最大の電流が流れ、それが前段のNE555を破壊する。容量はピーク電流の波形の持続時間を増やし、 抵抗はそれをなだらかに平均して持続時間を増やし最大値を減らす。2SJ377でもゲートへの抵抗直列は行うべきかもしれない。時定数1nFx0.1kΩは 0.1μ秒であり、今回の回路(10kΩx10nF=100μ秒、10kHz程度)では動作に影響しないが、これが影響する高速な回路では数10Ωにする。一般には 数10Ωの抵抗直列が勧められている。
適当な見積りで開始した設計は目標に到達できない。そもそもこれは、スイッチング調光といえるのだろうか。ドレインの電圧が基本波除去の3次 高調波優勢になっているなら、すでにそれは、ON/OFFスイッチングではなく、中間の電位を生み出しているのである。電源電圧から中間的電圧への 損失はMosFETによって消費されアナログ調光と同様に損失する。LC共振の低域通過フィルタLPF効果を狙って、逆にスイッチング効果を失っている。 両方を満たすには、スイッチングの素子とLPFを分離しないといけない。インピーダンスの周波数ディップによるドレイン電位からの基本波除去は、 両者の干渉であり、好都合と受け入れるものでなく避けるべきものだったのではないか。しばし疑問。
ドレインの基本波除去は、MosFET による基本波消費だった。定電圧電源に繋ぐ負荷としてインピーダンスのディップを作っては基本波を損失にする。 ならばその逆に、基本波のインピーダンスのピークを作ることが解決である。インピーダンスのピークを作るには直列共振を並列共振にする。図9(b) の回路と上向きダイオードを使い、LをLC並列に替えるためCをLC並列に移し、C2を調光回路から電線の先のLEDの側に増設する。 低域の極は、C2をCの2倍の大きさ100μFにして発振周波数から1/√3に離す。(最大光度時に1Aを超える問題はまだ残っている。)
最大電源電流に合わせ、5.1kを調整すればもう完成である。しかし、ここまで熱損失を減すスイッチング調光の意味について考える。もともと、10V1Aの LEDを、12V1AのACアダプターで動作させるだけだから、LEDから出る熱10Wに注目せず、残りの2Wを減らす話である。調光なしなら抵抗1本(2Ω2W)を使う。 それが単純で最も安全な照明装置である。そして、アナログ調光なら3W型巻き線抵抗VRが一番だが、余りにも一般的でない。普通は、入手が難しいC型の VRとP型MosFETと小さな放熱器で済む。投光器本体に調光回路を内蔵させるときは、熱はLED本体からが大半だから、アナログ調光の方が単純でよい。 スイッチング調光の目的は、手元調光回路が熱いのを避けたいのである。調光を内蔵する投光器では放熱器が2割余分に熱を処理するだけでよい。 より複雑なスイッチング調光には、まだそれなりに問題があるからである。
例えば、図10のLC並列共振のコンデンサ47μFは、無極性コンデンサでなく本当にケミコンでいいのか。この回路はLEDの寿命より長いだろうか。 L、Cは最適値だろうか。選択肢はまだあって、単純なNE555の基本回路でDuty 0〜50%を使ってはどうか。LC平滑を使わないスイッチング調光なら、 もっと回路は単純で安心ではないか。最終的に放熱は50度の環境で最大光度を続けても、塵やホコリが貯まっても安全に動作する頑丈さをもつ必要が ある。この回路は電源電圧が低く電力も小さく、感電や発火の危険は少ないが、多少の不完全な設計でも、自作の場合は製作してから壊れるか自ら解体 するまで、つねに意識して面倒をみるから使えるのであり、人に使って頂くものはそうはいかない。この回路の製品としての完成度は低いことを承知願 いたい。高い完成度は私に求めてはいけない。では誰にと聞かれても、私のように知ることを全て書くことを人に求めてはいけない。いま人に知識は あっても人に権利はない。企業は人に重要な知識を明かさせない。しかし私についていえば、私のLED照明の自作の目的は、求めるデザインが世に出る ことを待てずに、まず、自分のために用意しようというだけの動機である。だから、私は未完成さを恐れない。初心者はそれを覚悟してほしい。
基板は、Apple II用のインターフェース基板、純正ガラスエポキシ基板DIP用の切片を使用した。全面穴あきのユニバーサル基板と比べて制約が大きく 配置は隙間だらけになるが、DIP底の大きなGNDパターンに2SJ377を半田付けして放熱する目的で選択した。基板の長手方向にVRの軸を付けたかったが 実際はできなかった。
この回路は、周波数が一定ではなく、明るさを上げると周波数が下がる。明るさが70%程度から100%にジャンプする。これを明るさで知って、100%では 電源が文句をいうだろうから、70%程度以下に戻して使う。ローレベルの目標電圧が 1/3 Vcc以上で出力はローレベルだけ(100%)になる。このとき出力 はパルスでなく直流12V程度、電流は1.14Aで、LEDには問題ないかもしれないが電源に過負荷を与える。これは、誰にでも安全なものでないと考え直し、 100%にしないように15kΩを22kΩにした。VR位置によって200kHz〜270kHzの周波数範囲、電源電流は0.7Aまでになった。
図 10の回路から修正して図16。(1) 並列共振を止め 47μFは、Lの後GND間に移動。(2) 周波数を上げるため、10nFを減らす。100pFを試すが、最小明 るさが明る過ぎ、最大明るさは十分でないので、5nFにする。引き返しである。周波数は21kH〜23kHz。(3)発熱が増えた感じがするので並列共振の10μF をLに並列したが、(4)このケミコンが発熱したので外す。共振用コンデンサはやはり無極性であるべきで、10μFは47μFより小型なので発熱が明確に 分かった。(5) NE555のpin5への0.1μFも外す。これは不要だから外すだけ。
これで、図16の、新凱旋門の回路(19章の"スイッチング調光の回路図")との違いは、MosFETが2SJ377と2SJ380と、VRがB型20kΩとA型10kΩ、 電源GND間の47μと33μの違いの3箇所だけになる。明るさの調節カーブは、B型よりもA型が良い。このグランドの上に置き天井を照らす照明は、 やはり並列共振回路にしたい。ケミコン2個を逆極性に直列して無極性にして試したい。
例えば、乾電池1個で白色LEDを点灯させる実験 ブロッキング (弛張)発振回路は、電源VbからLを通しGndに接続する間のTrがONになるとLの電流が増加し、OFFになるとLの電流は流れ続けようとしてVbより高い電圧 パルスを作る。2段目Tr 2SC2120 コレクタから1段目Tr 2SA1015 ベースへコンデンサCで電圧変動が正帰還され、高電圧パルスは両方のTrをOFFにする。 OFF化でベースはVbよりも正になる。Rを通した電流で再びONに変わる。ダイオードと22μFはなくても動作する。高電圧パルスはLEDの電圧-電流特性に よって耐圧超過が防がれるが、平滑した方が多少明るい。ダイオードと22μFを使いLEDへの接続を外すと、40V程度まで電位は上昇しコンデンサに貯ま った電荷が再接続時にLEDを壊すかもしれない。
0.8-1.2Vで動作する昇圧回路は貴重である。この回路は1-2W程度のLEDの明るさである。L= 100〜470μH、C=100〜470pFで動作し、どこが最適かは把握 できていない。電力を制限するのは、LC値か電池とLの内部抵抗とTrのON抵抗か。負荷を5W型10VのLEDにして、Ni-MH充電電池で、Lは470μH、ダイオードは 電力用でなく小信号用にした。Tr2は電力用2SC4881で出力大になるが大げさなので戻す。Rは2段に電流増幅されてオン電流を決める。電池2個ではR=120kΩ でないと点灯が不安定になったが、逆に動作時1V以下の充電電池で明るく点灯するにはRを低くする必要がある(R=10kΩ,L=100μH,C=100pF)。LEDは シャープの表面実装型高演色性3Vで50lmのGM2BB65QK0Cを使う。単3型充電電池1本の回路では、このLEDをアルカリ電池2個で点灯する50lmよりは暗いが 驚く明るさで、単純な3本足(出力LX、電池BAT、GND)の昇圧回路IC CL0117を使う回路(電池出力間にL=47μHだけ必要)より出力が大きい。
また、 ジュールシーフ(乾電池一本でLEDを点灯する回路)を作る は、トランジスタ1個とトランス による正帰還で素晴らしく簡潔である。トランジスタは電圧を反転するから、コレクタから何かで反転してベースに返せば正帰還になる。上図の2段増幅は 増幅率ではなく反転を2回して正帰還するためである。この回路はコイルを使ってコレクタの電圧変動を反転してベースに正帰還させる。
空心でなく、市販のインダクタンス(直径7mm高さ7mmの円筒形。プラスティックカバーなしビニールエンボスのみ)を使ってコレクタ電流へL=102(1000μH) とベースに帰還するL=202を隣接するだけでトランスになって動作する。L=202のフェライトコアに巻いたコイルのエナメル線を解いて半分程度(約1.5m) の線でコアに巻き直すと完全に動作するだけでなく、ベースにバイアス電流を与える抵抗R=10kΩも並列のコンデンサC=0.1μFさえも省略できる。 もしかしたら、この単純な回路が最も効率が高いかもしれない。電力を大きくするには電力Trを使えばよいだけかもしれない。
(*) R=10kΩでは周囲を明るくしても消灯しない。R=120kΩでは動作はOKだが少し暗い。間の抵抗値を求めるべきか。現在120kΩのまま。
昇圧なしでNi-MH 単3の3本直列に充電し3.6Vの3W型LEDに導く回路(図17(b))をテスト。太陽電池(6V 333mA 2W)からショットキーダイオード(*)経由で Ni-MH 単3 3本直列へ接続する。充電電池(+)は P-ch Mos FET 2SJ377 のソースへ接続。ゲートは太陽電池(+)。ドレインから0.51Ωを直列した3W型LEDに。 明暗動作はOKだが、暗時にゲート電圧がソース電圧から -2V 程度で、J377が電流制限して電流は小さい40mA程度。なぜだろう? この理由は、Ni-MHが 充電されていなかっただけで、充電すれば 500mA〜600mA 出た。
(*) この回路の太陽電池から充電電池への(逆流防止)ダイオードはショットキーでよい。前項の昇圧回路のON/OFFと違って、直接に電流を制御する Mos FETは ゲート電圧が-2〜-3V程度ないとONにならないからである。
1) 2V0.25A SolarCell + CL116+Ni-MH単3 + 1W型LED
2) 2V0.5A SC + Cl116+Ni-MH単3 + 3W型LED
3) 2V0.5A SC + 図5の昇圧回路 + Ni-MH単3 + 50lmLED
4) 6V0.333A SC + Ni-MH単3x3 + 3W型LED (図17(b)の昇圧なし回路)
庭園用自作LED灯 4本のなかで 4)が一番明るく、その次は 1)で太陽電池と充電電池などのバランスがよいのだろう。1)は最初単4を単3に変更した。 製作した4つの回路は太陽電池の裏側に配線し斜め上に向けて、それぞれ1m未満の台所用棚ステンレスパイプに固定し庭にこのパイプを差し込む。 回路は単純だから部品を太陽電池の裏になんとか止めて空中配線する。庭園灯は、周囲が暗いと点灯し明るいと消灯するという単純な動作であり、 それ以外のスイッチなどないが、あっても普段は触らないものである。充電電池の電池ボックスは使用し、充電電池を外せば動作は止まる。 ビニール袋に全体を入れて防水をして雨ざらしにして動作させる。ビニール袋は傷があると雨水が入るが、数日内にチェックすれば実害はない。
これの動作は、毎日の充電と放電の繰り返しである。基本的に天気に影響され、晴天の宵には激しく点灯する。夜中じゅうの点灯を望んでも、曇雨天 には充電量はその数分の1であり、昼間充電され宵のうち明るく点っても夜半に暗くなり明け方まで持たないのは当然である。設置場所の日射に影響され、 陽射しの足りない庭は元もと条件がよくない。太陽電池が強力なら日射が少なくてすむだろう、充電電池の容量を大きくすれば、など考えても、 太陽電池、充電電池と、LEDの消費にはバランスが必要で、充電容量が大きくても夜間に全て放電される範囲なら、充電は毎朝0スタートで太陽電池で 昼間充電できる量に制限される。昼間の充電と充電電池容量が夜間消費を超えて初めて、次の日の朝に残量が存在して昼間の充電が加算できる。 LEDの電力消費を大きくすると点灯が続かない宵型になる。500mAなら強力な単3 Ni-MH充電電池(2750mAH)でも5.5時間である。電池の電圧低下に従い 電流も低下し実際はこれより長く点灯するが、基本的に10時間2Wで点灯するにはこの倍程度の容量、太陽電池も500mAx10時間の晴天充電が必要である。 バランス上は、LED電流を半分するとよいが、宵の明るさが半減するのは避けたい。
LED 懐中電灯はスイッチは必要。室内専用とする以外は防水が必要だが自作が難しい。まず電池筒が上手に作れない。ステンレス筒に偶然に丁度単3か 単4電池が(3個)直列に入るだけでもうれしいが、後ろのバネつきの蓋が作れない。実用的なスイッチ、反射鏡も自作が難しい。結局、見栄えの悪いもの をもつか、市販品を改造して見栄えの変わらない(そうであることが分からない)新作をもつことになる。それでも、3W以上のクラスのLEDの明るさは 感動的で、何度でも挑戦することになる。
懐中電灯は一時的な使用だが、室内灯は長時間動作させるから放熱が最大の問題で、これには放熱器の大きさを感じさせないデザインがきっとある と思う。最低限スイッチは要るが、スイッチより明暗コントロールがあれば、夜の室内灯には十分である。対して庭園用 LED照明は太陽電池が電源 という特異な特徴をもち、明暗コントロールなど不要である程度明るければよい。野外に放置するから防水は必要である。真っ暗な庭から比べれば、 目印程度のLED灯でももちろん有効だが、数m四方の狭い庭でも開放空間だから、あの明るさに驚く数WのLED灯でも、まだまだ暗く感じる。
(26-27項は、2014/6/16-7/19 加筆。)
前の回路図12から22kΩを踏襲したので電源電流1Aを超えないと思ったが、LCは変わったので、デジタルマルチメータで電流を測る。21mmコネクタの 内部端子にマルチメータの10A測定+端子を差し込み、外側の電極を回路のGNDに接触し、マルチメータのー端子を回路の+Vccに触れる。この方法で測 るのが回路を半田鏝で半田部分を融切し又繋ぐという手間を掛けないのでよい。VR最大位置で最初 0.92Aから変化する。しばらく点けてLEDの温度が 安定した頃の12Vの電源電流は0.97A。まずまず安心。最大位置で何時間付けても放熱は問題ないだろうが、電源(12V1Aの超小型)が永く持つかどうか。 最大位置から気持セーブ気味に下げて使えばよい。但しどの部屋のどこで点けるかは非常に難しい。真上に天井を向ける照明の代わりはできない。 やはり人間が食卓テーブルに付く近くの腰より高い位置の壁際に置くものであり、まだ場所が安定しない。前のアルミ合金の素朴さが好ましいので その位置を取ることはできない。
それに伴い、元の「天井への照明」スイッチング調光も図16から図19に回路を修正。発熱を減らすため Mos FET 2SJ380を2SJ377に変更。L=4.7μHは、 少し大きめの(直径8mm高さ10mmの黒円筒型外装)L=10μH に、ダイオードはショットキー、局所コンデンサは除去。pin3の反転duty比 0.4〜64%、 周波数変動が小さい(15〜21kHz)が、それ以外に図18よりよい所はないかもしれない(図19)。 J380に付けていた数cm^2の放熱用アルミ板も不要となる。 調光回路の発熱は減ったが、「天井への照明」は元もと7WのLED電球の放熱器再利用でLED本体の放熱性能の限界から、安心して長時間明るくできない。 最大の光度から下げてLEDのそばの放熱器を指先がずっと触っていられる温度で使う。
元の 19章修正の「グライドパス」or 「新凱旋門」用の調光回路図13を修正。L=4.7μHを10μHに変更し、局所のC=47μFをなくし、 GNDからのダイオードをショットキー(1S3)に変更。NE555から2SJ377のゲートの間に100Ωを直列。20kΩVRのB型をA型に変更しないのは特に意味はない。 図13から図21への修正の目的は調光回路の発熱の抑制で、直したほうがよい程度。図13は、すでに1年以上(2013/4〜2014/7)毎日使った実績回路だが 図21のほうが発熱が小さい。J377に付けた放熱用銅板も取り去る。
VR位置100%のとき、12V電源電流0.88A、出力はLED両端で11.05V(L出力点で11.35)と0.83A、
VR位置50%のとき、12V電源電流0.63Aで、出力はLED両端で10.29V(L出力点で10.45)と0.50Aである。調光回路は効率的なDC-DCコンバータになっているか?
出力電流はL出力点と1.5mのワイヤーの接続点を切りデジタルマルチメータ測定したが、L出力点は電圧同様、電流も確かでない。
この項のまとめ: 図18(4)の新設に伴い、図10(2)からの図16(2')を図19(2'')に、図13(1)を図21(1')に修正した。3回路はNE555のVRの使い方が2種類に 分かれ、それ以外はほとんど等しい。お薦めは図18。そして、図10のLC並列共振回路の基本波削減は、未完。
どちらもON期間には(電源電圧-出力電圧)/L*ON期間だけ電流を増加する。OFF期間にL(インダクタンス)の中の電流をどうするかが違う。アップ ダイオード図23(a)の回路は、スイッチOFFになってViが-0.3V以下になろうとするときGNDから流し、Viを-0.3Vに制限する。(ショットキーダイオード の順方向電圧又はシリコンダイオードなら-0.7) OFF期間の電流は出力に送出され、L両端の大きな逆方向電圧-Vo-0.3によって、大抵はOFF期間より 短い期間 (Vi-Vo)/Vo*ON期間 で0にまで低下する(ゆえにON期間の電流は0から始まる)。これはON期間に蓄積した電流を吐き出す呼吸のようである。 左側の3角形は、底辺Ton, 高さ (Vi-Vo)/L*Ton、右3角形は、底辺(Vi-Vo)/Vo*Ton。和面積、(Vi-Vo)/L*Ton^2 + (Vi-Vo)^2/L/Vo*Ton^2 は、 (Vi-Vo)/L*Ton^2 * (Vi/Vo) で左3角形の面積のVi/Vo倍である。ON期間(Ton)の比率比例ではなく、その2乗比例で、VR変化カーブはさらにA型になる。
それに対し、ループダイオード(図23(b))は、スイッチがOFFになって、ViがVo-0.3V以下になろうとするとき電流を出力から入力にループさせ、 ViをVo-0.3Vに制限する。OFF期間にL両端電圧はダイオード順方向電圧だけで、電流低下ΔI[A]= 0.3[V]/L[μH]*OFF期間[μsec]は小さい。 ループダイオードはOFF期間に電流を同方向に流し続けさせ、L中の電流を保持するが、OFF期間の電流はループして出力に関係せず、次のON期間 の電流の初期値を増して出力に寄与する。各ON期間の初期値は変動する。しかし、定常状態では初期値は元に戻る。L電流が出力されるON期間に ループダイオード(図23(b))は初期値から電流を増加させOFF期間の最後に初期値に戻り、増加と減少は一致して、(Vi-Vo)/L*T_ON=0.3V/L*T_OFF。 それゆえ Vo= Vi - 0.3V*T_OFF/T_ON である。初期値はON期間の出力電流に表れるが、この式に姿を表さない。
回路動作の考え方。理想的な定電圧電源とFETスイッチのON/OFF2状態とがあって、ある時刻に対する入力電圧viが決まる。 その周期は200T=50μsec(T=0.25μsec)(周波数20kHz)とする。Tはシミュレーション時間間隔。アップダイオードのとき入力電圧viは、ON時12Vで、 OFF時にはダイオード電圧 -(0.3*(log(il)+1))である。 viは、Lの電圧vlとCの電圧 vcの和で vl= vi - vc。ループダイオードのときは vlはilに よるダイオード電圧になるvl= -Vd(il)。vlの時間積分/LはL電流だから il+= vl*T/L。各単位はL[μH]、T[μsec]、C[μF]、vl[V]、il[A]。 ilはコンデンサCへの流入電流icになり、CからLEDへの流出電流ioはLED特性とvcによる io= exp(10*vc-100)である。C電圧は(流入-流出電流)の 時間積分/Cによる vc+= (ic-io)*T/C。ループダイオードのときは、-vlによってループのダイオード電流ilが逆流しicを0にする。
このような個別回路をCプログラムする回路シミュレーションは、あり得ないかもしれない。現在、部品の特性をデータベース化した汎用回路 シミュレータがある。しかし、完全部品近似ではどの特性がどう作用したかを知ることができない。回路の本質を知るには部品特性を簡単化して 動作を知る必要がある。私は単純化した部品特性をプログラムして回路動作を理解したいが、完全な部品近似シミュレーションと動作が違うとき 現実の近似程度が明確でない欠点をもつだろう。
ダイオード2本の回路の片方の pin7(discharge)へのダイオードはなくせる。pin7とpin3は同位相だから、pin7の吐き出しと吸い込みを分離して、 pin7は吸い込み専用にし、吐き出しをpin3(output)にする。pin3からのダイオードは残すが、pin7のオープンコレクタ(LMC555ならオープンドレイン) へのダイオードは要らない。そしてpin3から吐き出すのでプルアップ抵抗の5.1kΩが不要となる。但し、最小光度を明確に小さくするのに、 NE555からLMC555に変更が必要だった。LMC555のMosオープンドレインの方が出力特性がよいのだ。回路の変更と555の変更で「天井への照明」も寝室 の常夜燈にできるようになった。(なお、pin3からVR上端へのダイオードをなくすと、最大光度近くで明るさが70%程度から100%にジャンプをする 動作のようだ。説明は難しく詳しく調べていないが、お薦めしない。)
しかし、プルアップ抵抗 5.1kΩはそれなしには出力のduty比率制限がなく100%に近い値になり、最大光度の使用のときに LEDと電源の最大電流、 放熱器の制限を超える危険が生ずる。自らは注意すればよいが人に使われる品は、最大光度は問題を生じないよう制限すべきである。オーディオ のVR位置の最大音量とは違い、調光での最大光度は注意しないとき最も頻繁に使用される。最大光度制限にはVRの最大側とpin3の間に直列抵抗 (前と同じ最大dutyなら5.1kΩ)をいれればよいが、pin3の内部抵抗+直列ダイオードですでにある程度、制限されている。最大光度で pin3のlow levelのduty比は96.6%で、電源電流は1.05A。周波数はVR位置によって22.4kHz〜32.3kHzまで約1.5倍変化する。図19では15kHz〜21kHzだった。 図22は図19の5.1kがないため周波数が1.5倍上がるが、なぜ所期の周波数一定でなく、これほど(VR位置によって1.5倍も)変化するのだろうか?
(2014/07/16-9/01 加筆訂正。)
追加:4章の花びらのランプシェードに続き
(*) 10W型のLEDは適切なレンズがない、色の混ざり方が均一でない欠点をもつが、1個で室内の間接照明として使える点で多用した。 OptoSupply社のLEDは永く使ってみて残念ながら耐久性が低いことを知る。手元に死んだ10WLEDが3個と5W型が1個ある。その点シャープの 6W型は、何度か放熱板から外れて青く光らせたこともあったがずっと生き残っている耐久性に驚く。セラミック基板LEDをアルミ放熱板と の間に瞬間接着剤を使うと熱的ストレスでそのうち外れる。粘着性の導熱膜によって接着するのがよいようだ。耐久性は使い方がSWと 直列抵抗だけであったことも関係するかもしれない。(壁掛け照明(6W)機械的SWが壊れ交換時にLEDも交換した(2018/6))。 Optoのは私の調光回路がLEDを痛めた可能性がある。それ以外にCree社のLEDの円形の放熱板に付けたものをさらに放熱器に付けて3個直列 に9V電源で直列抵抗なしに使っている。(5/15 2017)
天井を照明する形の上方向にレンズ付きCreeのLEDに放熱器(54x50x15)を3個使用し、それを入れる薄いアクリルの箱はチョコレート菓子箱 を再利用。下方の1方から他方の上に空気の流通穴をあける。約1年間、リビングの半分に使って問題なかった。途中、もう一台作成し、 別の部屋で夜間照明に使用。下手に半透明の箱よりもキラキラ光る箱がよいが、つねに3個は明るすぎる。抵抗が熱くなるが12V電源と直列 抵抗3.0Ωと使うのもよい。9Vとでは暗い。 (2018/6/8)
チョコレート菓子ロシェの箱1(図1.1)にCree円盤に放熱器、レンズを各3個使用し、箱には通風穴を上下に開けている。 最近、直列抵抗なしでACアダプタ(9V, 1.3A)が逝かれ、12V + 直列3Ω2Wセメント抵抗に変更。ロシェの箱2(図1.2)は、 卵包装で光の分散を増やす。12V+3Ωセメント抵抗直列でやはり、箱には通風穴を上下に開ける。ともに、ガラクタおもちゃの中の天井照明。(2019/6/20)
箱形は、昔みたSF("タイムトンネル"?)の、道に見つけたら元の時代に戻ることができる光る箱を連想する。 両者とも調光器なしで、12V1A ACアダブターと直列 3Ωセメント抵抗(2W) (それに触ると熱い) を使用。 電源SWはコンセントSWを使用。何もないのが最も信頼性が高い。
写真(図1.3左)の色彩再現が悪く判りにくいが、右側の箱の色の黄緑が少し濃い。元々違ったか、2年間使用(右)と1年間使用(左)の違いか。 微妙な色の違いは気になる。リビングの食卓には上から照らす照明(12V+調光+10W型LED)がある(図1.3)。食卓上にはできるだけ小型の照明を使い、 調光器からのケーブルを細くして圧迫感をなくす。以前は、細い釣り糸(1号)の輪っかで吊り、娘が驚いてくれた。壊れたLED電球の放熱器(7W程度) (D=55mm)をアルミ円筒で巻き、その中に円錐型アルミ反射板をいれた外形を好み作成したが、放熱能力は不足した。明るいが壊れやすかった、 このLED電球の放熱器再利用品が別に4個ある。
20数年前、ランプにしようと娘と東急ハンズで購入した貝殻(少し破損があって安かった)に、切れた東芝LED電球(60Wクラス)を分解し、L(インダクタンス) 割れを修理し放熱を補強。どうがんばってもかなわない、自然の造形の存在感。スタンドランプ: 昔の円錐型のシェード破損にLED(40Wクラス)と紙にした。 スタンドランプは倒してもシェードが壊れない頑丈さか柔軟さを望む。紙は、どのようにもデザインできる単純さ容易さであり、布ほどの耐久性もないが、 微妙な非対称形ができる。(2019/6/25)