私の周りで愛車の乗り換えブームが起きている。

まず、ご近所に住むP太郎氏。

彼は、ボクスター乗りの間ではかなりの有名人なのだが、そのボクスターに別れを告げ、カレラに行った。空冷最後のモデルである993の最終形、97年型カレラSである。

そのP太郎氏のHPを見て影響を受けた、というわけでもなかろうが、知人のY君が現行型Eクラスを早々と売りに出し、03年型ボクスターを手に入れた。しかもY君の場合、奥方から「買い換えてもいいけど、私のも買ってくれ」と言われ、これ幸いとNew MINIもお買い上げ。

ここ数日は「1日に2台買った男」として評判である。

更には同僚のS君。

納車日未定ながら、プジョー406クーペを契約し、嬉々としてドライブコース探しに余念がない。

S君の場合、実は昨年から発注していた車体がやっと上陸を果たしたため、このたび目出度く契約となったものだが、発注した時点で乗っていたSAABを処分してしまったため、ここ4ヶ月ほどクルマなしの生活を強いられてきたので、納車がひときわ待ち遠しいのだろう。「納車日決まった?」と聴くと、「まだなんですよ〜」と言いながらも嬉しそうなんだわ、これが。

つい昨日も喫煙室でS君とその手の話をしていたら、G仲間のM氏から仕事の電話。仕事の話が一段落した後、「俺、クルマ買い換えたんだ」とのたまう。旧MINIやらMPVやらと愛車にあまり一貫性がなく、ここ最近は、奥様のお好みだったのかローレルなんぞに乗っていたM氏であるが、そう言えば「ツーリングワゴンが欲しい」と言ってたっけ。でも結局は、「両側スライドドアのミニバン」という巨乳の奥様に屈してMPVにしたとか。

12月に、ここ2年間で7台目の愛車「ルーテシア」を手にしたお隣の旦那makot氏、奥様の練習用にとセカンドカーに96年型ミニクーパーを購入し、専らご自分で楽しんでいるご近所のG氏を含め、私の周囲では不況などどこ吹く風とばかりのラッシュである。

別に私の知人達が、この不況の最中にあって奇跡的に景気が良いなどということはないわけで、要するに男なんていくつになっても欲しいもんは欲しいし、あんまり後先を考えない生き物なのよ。

不況下にあって、そんな計画性のなさは、確かに考え物ではあるけど、こうした趣味丸出しのアホな行動も景気回復のためには必要なんじゃないのかなぁ?

第一、理詰めで景気回復策を考えても全然効果ないじゃない?これだけ長いこといろいろやってきても景気が上向かないってことは、結局景気はコントロールできるもんではないんじゃないか?理詰めでやろうとしている連中だって殆どが男なんだからさ、向いてないんだよ。改革の痛みを分かちあうだとか、「経費削減」欲しがりません勝つまではとか、そういうベクトルって本来男にとって一番選択したくない道なんじゃない?