近年、パソコンの普及は目を見張るものがあり、筆者の職場でも数年前から導入を開始し、現在では1人1台をほぼ達成しています。筆者はこのパソコンの導入において、マッキントッシュの購入・設置・利用の説明・トラブル対応等の担当を行っています。この冊子は、主にパソコンの初心者に対して、筆者の経験から得た教訓をまとめたものです。
パソコンの利用手引きの本は数多くありますが、パソコン操作でスマートな方法を取ろうとすると、覚えなければならない情報は多く、その説明も複雑になり、初心者にはつらい勉強を強いることになります。この冊子に書かれていることは武骨な方法であり、ここで紹介した手順とは別の手順をとれば、よりスマートに解決する場合も多くあります。ただし、ここに書かれた法則はパソコンを操作する上での基本であり、習熟の近道であると自負しております。
筆者
序章.パソコンの本質
第1章.購入の法則
第2章.利用の法則
第3章.便利の法則
第4章.トラブルの法則
付録
本質1.パソコンは絶対必要な機械ではない。
解説:字が下手でも、絵が描けなくても、楽器を演奏できなくても、幸せな生活はできます。又、ペンで字を書き、電卓で計算し、定規でグラフを描いても、立派なレポートができます。パソコンを知らなくても大丈夫です。
本質2.パソコンとは楽をするための機械である。
解説:パソコンとはそういう機械です。(第3章.便利の法則参照)
本質3.パソコンとは自分の能力を引き出す機械である。
解説:パソコンは利用者の能力を効率よく引き出してくれます。ただし、利用者の能力以上のことはできません。絵心のない人はパソコンを利用してもうまい絵は描けないし、分析能力のない人はパソコンを利用してもいいレポートは書けません。(第2章.利用の法則参照)
本質4.パソコンとは目的がないと使えない機械である。
解説:パソコンをやろうと思っても長続きしません、パソコンで○○をやろうと思うと長続きします。パソコンをやるのではなく、パソコンでやるのです。パソコンをやらねばということでパソコンを買ってはいけません。何か明確な目的がないとパソコンはただの箱になります。あなたは、パソコンを使って、絵を書きたいのですか、音楽をしたいのですか、レポートを書きたいのですか、データベースを利用したいのですか?(第1章.購入の法則参照)
本質5.パソコンとはトラブルのある機械である。
解説:パソコンは発展途上の未完成の機械であり、多くのソフトにはバグもあります。また、相性の悪いソフト/ハードもあります。当然トラブルがあります。トラブルにあわててはいけません。(第4章.トラブルの法則参照)
法則1.パソコンを買えば、翌日に後悔する。
購入しなければ、死ぬ時に後悔する。
解説:現在のパソコン状況は技術革新/販売競争が激しく、購入翌日に(価格半分/性能2倍)という新機種が発表され、購入を後悔することになります。だからといって、価格が十分に低下するまで待っていると、結局パソコンを利用する時期を逸し、死ぬ時にパソコンの楽しみ/便利さを味わえなかった人生を後悔することになります。パソコンは必要な機械ではなく、欲しい機械です。欲しい時が買い時です。ただし、何か明確な目的がないとパソコンはただの箱になります。
[パソコンを、買う阿呆に買わぬ阿呆、同じ阿呆なら買わなきゃソンソン。]
法則2.友の持つパソコンを買え。
解説:パソコン初心者にとって、1人で悪戦苦闘してもなかなかうまく使いこなせるものではありません。パソコン熟練者に教えてもらうことが最高の方法です。パソコン熟練者の友を持つことはパソコンライフにおける最高の幸せです。したがって、パソコンを初めて購入する際に、MACにするか、WINDOWSにするかの機種の選択にまよったら、操作/利用を教えてくれる熟練者がどちらの機種を持っているかで決定するべきです。
[持つべきものは友である。]
法則3.発売からしばらく経った高速度の売れ筋機種を買え。
解説:発売直後の機種は初期バグのある可能性が高く、売れ筋の機種にはその機種に対応するソフトやハードが多いものです。また、熟練者はどんな機種でも使いこなせますが、初心者は低速度の能力の低い機種は使いこなしが困難です。したがって、初心者は予算の許すかぎり上位機種を買うべきです。
[弘法筆を選ばず。ただし、初心者はいい筆を選べ。]
法則4.ブックタイプは買うな。
解説:ブックタイプは小型軽量化するために、機能を落とし、コストが高くなっています。同じ価格であれば、デスクトップタイプに比べ、機能は2ランク落ちます。デスクトップタイプを置く場所がないという人がいますが、その程度のスペースはその気になればつくれないはずがありません。持ち運びの必要がある人以外は、デスクトップタイプを買うべきです。
[大を兼ねる小は高い。]
法則5.バックアップ用機器を買え。
解説:バックアップは最も重要なことです。FDではバックアップは困難です。HDやMO等のバックアップに使える機器を買うべきです。
[バックアップは喜びを倍に、悲しみを半分にする。]
法則6.モニターはできるだけ目に優しく。
解説:モニターは目の健康に直接関係するものです。健康のために、モニターはいいものを選んで下さい。
[モニターには金をかけろ。]
法則7.メモリ、HDの容量はできるだけ大きく。
解説:メモリ、HDの容量が小さいと、トラブルの可能性が高くなり、操作が不便になり、使用できるソフトが少なくなります。メモリ、HDの容量は予算の許すかぎり大きくすべきです。
[大は小を兼ねる。]
法則8.キーボードはできるだけ小さく。
解説:キーボードとマウスを併用して使う場合、キーボードの幅が大きいとマウスを操作しづらいものです。肩幅が1m以上の人以外は、キーボードはなるべく小さいものを選ぶべきです。
[ウドの大キーボード]
法則1.作成した書類は必ずバックアップをとるべし。
解説:パソコンの大法則です。
ディスクはいつ壊れても不思議はありません。私の周囲にもハードディスクが壊れて、泣いた人がいます。作成したデータが最も価値があり、その安全性が最重要課題です。2台目のHDやMO等にバックアップしましょう。バックアップ支援ソフトもあります。大幅な修正をする前は、ファインダメニューの[複製]を利用してコピー(バックアップ)をとることも有効です。
[バックアップとらざるもの利用する資格なし。]
法則2.こまめに保存操作を行うべし。
解説:10分毎の保存(セーブ)はトラブルが生じても最大10分間の作業がフイになるだけですが、1時間毎の保存は最大1時間の作業がフイになります。印刷前や他のソフトに切り替える前等、何かいままでとは違う動作をさせる前には必ず保存して下さい。違う動作をさせる際にトラブルが生じる可能性が高いからです。
[こまめな保存が身を救う。]
法則3.パソコンの前では頑張るな。
解説:複雑/繁雑な作業を簡単な操作で行う機能が必ずあります。パソコンの作業で汗を流すのは愚の骨頂です。パソコンとは楽をするための機械です。
[パソコンはスポコンではない。]
法則4.作成した書類はむやみに捨てるな。
解説:現実のアナログの世界とは[Atom]の世界、デジタルの世界とは[Bit]の世界と言われています。[Atom]の世界で情報を保存するには情報量に比例して大きな空間を必要としますが、[Bit]の世界で情報を保存しても現実世界での空間は情報量に関係しません。データを捨てるのは簡単ですが、作るのは多大の労力を必要とします。捨てた後で必要になったら後悔します。貴重なデータはできるだけ捨てないで下さい。
[金持ちよりも、データ持ち。]
法則5.磁石はパソコンの天敵である。
解説:パソコンのハードは電磁気を利用しています。磁石の磁力でハードもデータも壊れてしまいます。磁石をパソコンに近づけないことは、現代人の常識です。
[汝、磁石を恐れよ。]
法則6.キーボードは人指し指1本で十分操作できる。
解説:キーパンチャーや文筆家でもない限り、10本の指を使って、速く入力する必要はありません。文章を考えたり、推敲する速度はキーボードで打ち込む速度より十分遅いものです。パソコン教室で管理職らしき人達が、10本の指を使ったキーボードの操作を習っているニュースがありましたが、お笑いです。
[パソコンは不器用な人の味方です。]
法則7.ソフト利用方法には2種ある。
解説:ソフト利用方法には2種あります。
1)専用ソフトを利用する方法。
ワープロ(マックライトII)、表計算(EXCEL)、作画(マックドロー)、作図(カレイダグラフ)、作表(テーブルマスター)、アウトライン(インスピレーション)、通信(Jterm2)、プレゼンテーション(パーシュエーション)等を利用する方法です。
2)統合ソフトを利用する方法。
クラリスワークスやクラリスインパクト等を利用する方法です。
専用ソフトを利用する方法の利点は、特殊で便利な機能を利用できること。欠点は学習すべき事柄が多いこと、図や文の混在文書が作りにくいことです。統合ソフトを利用する方法の利点/欠点は、上記の逆です。どちらも、使っていくうちに、パソコンのことが分かってきます。
[習うより慣れろ。]
法則8.マウスは3つ、キーボードは2つの操作方法がある。
解説:マウスには下記の3つの基本操作があります。
1)カチッ
2)カチッカチッ
3)カチ、ズルズル、パッ
[カチッ]は専門用語で(クリック)といいます。マウスのボタンを押してすぐに離す動作です。この操作の基本的意味は肩をポンと叩くことと同じで[あなたに注目しています]という意味です。
[カチッカチッ]は専門用語で(ダブルクリック)といいます。マウスのボタンを2回素早くクリックする動作です。この操作の基本的意味はドアをトントンと叩くことと同じで[開いて下さい]という意味です。
[カチ、ズルズル、パッ]は専門用語で(ドラッグ)といいます。マウスのボタンを押しながら移動し、移動後ボタンを離す動作です。この操作の基本的意味は、物をつかんで移動して離すこと、レストランのメニューを指さしながらなぞり目的のメニューを決定して注文すること、又は広い範囲をロープで囲むことと同じ意味です。
キーボードには下記の2つの基本操作があります。
1)叩く
2)押す
[叩く]ことはいわゆる普通の入力操作です。あるキー(多くは、[Command][Option][Shift][Control])を[押]したまま別のキーを叩いたり、マウスを操作すると、特別な機能が発揮されることがあります。([Command]キーはりんごマークの付いたキーのことです。)
[5つの操作でパソコンは貴方の思いのまま。]
法則1.エイリアスとアップルメニューは素敵だ!!
解説:エイリアスとアップルメニューはうまく使えばMACの操作が非常に便利になります。下記にこれらを利用した便利な方法を示します。
1)アップルメニュー中の[最近使ったアプリケーション/サーバ/書類]は、エイリアスをアップルメニュー中に自動的に入れて使う様にした便利な機能です。
2)ごみ箱・アップルメニューフォルダ・ランチャー項目フォルダ・ファイル・ディスク等のエイリアスをアップルメニューに入れると、操作が非常に便利になります。
法則2.コントロールパネルの設定を行うべし。
解説:アップルメニューの中にコントロールパネルという項目があります。この中のファイルを開いて自分に合った設定を行えば、使いやすくなります。
法則3.印刷時に注意するフォントには2種ある。
解説:フォントにはポストスクリプトフォントとそうでないタイプの2種あります。ポストスクリプト対応プリンターで印刷する場合は、フォントはポストスクリプトフォント(細明朝体、中ゴシック体等)を使い、ポストスクリプト非対応プリンターで印刷する場合は、上記のフォントを使わないのが原則です。但し、設定により、この原則を無視することもできます。
法則4.ソフト購入時にシリアルナンバーをディスクに直接書き込む。
解説:シリアルナンバーは忘れやすいものです。こうしておけば再インストールや問い合わせ等に便利です。
法則5.ファイルはフォルダにまとめて整理する。フォルダの階層は深くしない。
解説:ファイルはフォルダにまとめると管理が楽です。但し、フォルダの階層を何層にも深くすると、逆に不便になります。4層以上は感心しません。また、作成書類はプロジェクト別にまとめると便利です。
法則6.同じ名前のファイルは作らない。
解説:バックアップファイル以外は、ファイルに同じ名前は付けない方が良い。人の名前でも、同姓同名はなにかと間違いのもとです。
法則7.マウスを掃除する。
解説:マウスはゴミが付きやすいものです。下部のフタを開けて、時々掃除して下さい。
法則8.
解説:あなたが、見つけて下さい。
法則1.困った時の対処手順がある。
解説:どうにもならなくなった時は、下記の順にキー操作を試みて下さい。6の操作で動く様になった場合は、再起動(リセット)しておくと完璧です。
1)[Return] or [Enter] (動作の実行)
2)[esc] (キー入力)
3)[Command]+[.] (動作の中止)
4)[Command]+[S] (ファイルの保存)
5)[Command]+[Q] (ソフト終了)
6)[Command]+[Option]+[esc] (ソフト強制終了)
7)[Command]+[Control]+[Power] 又はResetボタン(再起動)
8)電源OFF (機能停止)
法則2.トラブルを解決する手順がある。
解説:トラブルが生じた場合は、上記の方法で対処しますが、トラブルの原因を解決するには、下記の順で試みて下さい。
1)ケーブルやハードのチェックをする。
2)不用なコントロールパネル/機能拡張書類をシステムフォルダの外に出す。
正常に立ち上がらない時は、[Shift]キーを押しながら立ち上げる。
3)[Command]+[Option]キーを同時に押しながら立ち上げる。
4)[Command]+[Shift]+[P]+[R]キーを同時に押しながら立ち上げる。
5)ディスク診断ソフト(NUM等)を使いディスクの検査を行う。できれば、別ディスクを使って立ち上げる。
6)ワクチンソフト(SAM等)を使う。
7)ソフトやシステムの再インストールを行う。
8)ディスクを初期化する。
[解説]
1)ケーブルやハードのチェックをする。
解説:トラブルの原因は、ハードとソフトの両方にあります。パソコンは[電磁気]というイメージがありますがそれを可能にしているハードは[機械]です。トラブルの原因がハードにあることも多いのです。
[ケーブルは外れるもの、ディスクは壊れるものと心得よ。]
2)不用なコントロールパネル/機能拡張書類をシステムフォルダの外に出す。
正常に立ち上がらない時は、[Shift]キーを押しながら立ち上げる。
解説:コントロールパネル/機能拡張書類(略してINIT類と言います)はトラブルの原因となる可能性の最も高いものです。[Shift]キーを押しながら立ち上げると、これらの書類を作動させずに起動することができます。こうして立ち上げた後は、日本語表示の機能拡張書類も作動していないので、文字が変に表示されます。この状態で、トラブルの原因と推定するコントロールパネル/機能拡張書類(大体が、サードパーティーのもの)をシステムフォルダから取り外して、再起動します。これで、うまく起動すれば、取り出した書類の中に原因がある可能性が高いといえます。その書類を使わないか、必要なものであれば、オリジナルをコピーして使って下さい。
[トラブルあったら[Shift]で起動。]
3)[Command]+[Option]キーを同時に押しながら立ち上げる。
解説:ハードディスクを掃除する方法の1つです。
4)[Command]+[Shift]+[P]+[R]キーを同時に押しながら立ち上げる。
解説:MACの設定の初期化の1つです。この操作の後は、コントロールパネルの設定を再度行って下さい。
5)ディスク診断ソフト(NUM等)を使いディスクの検査を行う。できれば、別ディスクを使って立ち上げる。
解説:ディスクの検査はディスク診断ソフトを使います。できれば、システムの入った別ディスクを使って立ち上げて下さい。
6)ワクチンソフト(SAM等)を使う。
解説:NUMでだめな場合は、ウイルスに感染している可能性があります。SAM等のワクチンソフトで退治して下さい。
7)ソフトやシステムの再インストールを行う。
解説:あるソフトにトラブルがある場合は、そのソフトの再インストールを行います。全体的にトラブルがある場合は、システムの再インストールを行います。
8)ディスクを初期化する。
解説:どうしてもだめな場合は、ディスクを初期化します。初期化前に、必要なファイルを別ディスクにコピーしておき、初期化後に再コピーします。
法則3.トラブルを少なくする方法がある。
解説:トラブルが生じた場合は、上記の方法で対処しますが、トラブルそのものを少なくする方法があります。
1)ケーブル類をしっかりと接続する。
2)コントロールパネル/機能拡張書類はできるだけ少なくする。
3)ハードディスクの空き容量を十分確保する。(10MB以上は欲しい)
4)ソフトのメモリ使用サイズを大きくする。ただし、メモリの最大未使用ブロックにもある程度のサイズを残しておく。(1MB以上は欲しい)
5)ディスク診断ソフト(NUM等)を使い時々ディスクの検査を行う。
6)使用中に周辺機器(プリンター/外部記憶装置等)のスイッチをON/OFFしない。
7)この冊子をよく読む。
8)愛情を持って接する。(パソコンはデリケートです、優しくしましょう。)
法則4.トラブルにあわてない方法がある。
解説:上記の方法を取ってもトラブルは起きます。その時にあわてないための方法を述べます。
1)こまめに保存(セーブ)しておく。
2)作成した書類は必ずバックアップをとっておく。
3)緊急用起動ディスクを用意しておく。
付属の漢字TalkCDーROM又は、NUMで作る緊急用起動FDを用意しておき、トラブル時にそれで起動し、トラブルの原因を探ります。
4)トラブルはよくあることだと悟る。
[こうすればうまくいくはず]と思っても、[はず]が[はず]でなくなるのが世の中というものです。[トラブルさせない]ではなく、[トラブルしてもいい]もっといえば[トラブルしてもらおう]という心を持つまでになってもらいたい。
○その他の法則
法則1.ごみ箱の警告ダイアログは表示させない。
解説:ごみ箱の警告ダイアログは別に出さなくても大丈夫です。ごみ箱の情報ウインドウ内のチェックをはずして、表示させない方が便利です。
法則2.システム終了時の警告をしない設定にする。
解説:コントロールパネルの一般設定でシステム終了時の警告をする設定にすると、トラブル時の再起動等で起動がうまくいかない場合があります。
法則3.文字情報はテキストにすれば再利用可能である。
解説:文字情報はテキスト形式のファイルに変換すると、ほとんどのソフトで読めます。さらに、MACとWINDOWS間でもデータの受け渡しができます。例えば、データベース/表計算ソフト/ワープロの各ソフト間でデータを簡単に流用できます。
法則4.ファイルの開き方には2種ある。
解説:ファイルはソフトを立ちあげて、ソフトから[開く]メニューで開く方法と、ファイルを直接開く方法があります。うまく開かない場合、もう一つの方法で開く場合があります。
法則5.年月日の形式は年は4桁、月日は2桁とする。
解説:年は96とせず1996とする。数年後には21世紀になるので2桁表示では順番が狂ってしまいます。月日も0を付ける方が並べ替え等になにかと便利です。
法則6.SCSI機器は順番を入替えてうまくゆく時もある。
解説:SCSI機器は謎の多い機器です。複数のSCSI機器を利用する場合、うまく動かない時に、つなぐ順番を入替えると正常になる場合もあります。
法則7.MACの魅力はハイパーカード。
解説:これだけで十分楽しめます。他にクラリスワークスがあれば何でもできます。
法則8.パソコンは見た目で選べ。
解説:第1章で[法則3.発売からしばらく経った高速度の売れ筋機種を買え。]と述べましたが、あれは表向きの話です(まともに考えたらこうなります)。パソコンは購入後1年もたてばどれもみな遅い機種になります。MACならどれを買ってもみなそこそこ使えます。中身は分かりませんが外見は分かります。性能は二の次にして、自分の気に入ったデザインの機種を買い、部屋のインテリアとしても楽しみましょう。最後は[美]です。(独断)
事例1.不運な人
作成した5つのファイルをFDにバックアップしようとしたが、容量が足りなくて4つしか入らなかったそうです。不運にも、この最後のファイルが壊れました。その人は泣きました。
[法則:バックアップ用機器を買え。]
[法則:作成した書類は必ずバックアップをとるべし。]
事例2.取り返しのつかない人
作成していたファイルを修正しようと思い、大幅な修正を行ったところ、イメージ通りにならなくて、結局、修正前の方が良かったといいます。しかも、修正前のバックアップデータはもういらないといって削除していたのです。しかし、もう取り返しがつきません。この人も泣きました。大幅な修正をする前は、バックアップをとっておきましょう。ファインダメニューの[複製]を利用してコピー(バックアッ
プ)をとることも有効です。
[法則:作成した書類は必ずバックアップをとるべし。]
[法則:作成した書類はむやみに捨てるな。]
事例3.ご苦労な人
EXCELで作ったデータをデータベースソフトに1セルづつコピー/ペーストしていた人が、大変だから何とかならないかと相談に来たことがあります。メニューを1つ選択するだけでEXCELからデータベースソフトにデータを全て移すことができます。その人は喜びました。
[法則:パソコンの前では頑張るな。]
[法則:文字情報はテキストにすれば再利用可能である。]
事例4.愛妻家な人
安いことがセールスポイントのモニターを買った人がいます。彼の奥様がそれを使って、「目が痛くなる」とおっしゃたそうです。愛妻家の彼はモニターを買い換えました。
[法則:モニターはできるだけ目に優しく。]
事例5.恐妻家な人
キーボードを人指し指1本で操作している人がいます。しかし、彼の奥様を人指し指1本で操作できません。
[法則:キーボードは人指し指1本で十分操作できる。]
事例6.人間やめた人
パソコンを敬遠していた人が仕事で使うようになりました。今その人の机の上にはパソコン一式と電話しかありません。その人はパソコンなしでは生きていられない体になりました。
[本質:パソコンとは楽をするための機械である。]
[本質:パソコンとは自分の能力を引き出す機械である。]
事例7.諦めた人
電話中についうっかり磁石付きのクリップをモニターの前でいじっていた人がいます。モニターに虹がかかりました。修理費用は10万円弱と言われました。その人は諦めました。
[法則:磁石はパソコンの天敵である。]
事例8.開き直った人
数年前にMACIISiと周辺機器を買った人がいます。当時で約100万円の出費でした。これより高性能なものが今では約10万円で買えます。その人は開き直りました。
[法則:パソコンを買えば、翌日に後悔する。購入しなければ、死ぬ時に後悔する。]
下記のソフトを利用すれば、さらに楽ができます。
1)ResEdit (いろいろできますが、素人はさわらない事。)
2)OtherMenu(第二アップルメニューです。)
3)StayHere! (英語・日本語入力モードの自動切換防止)
4)Pyro! (スクリーンセーバ/モニターを守ります。)
5)SCSIProbe (SCSI利用者必携)
6)各種バックアップソフト(バックアップの強い味方です。)
7)ShrinkWrap (FDをファイルに変換してHD等に保存。)
8)NUM (付属ソフトもなかなか便利です。必携。)
下記のソフトを利用すれば、さらに愉快です。
1)Menuette (メニューバーの文字がアイコンになります)
2)SoundMaster(いろいろな操作に音が付きます)
3)Decor (デスクトップに好きな絵を付けられます)
4)Kiki (いろいろできるかわいい子です)
私はコレで仕事をしています。
1)ハイパーカード (万能ソフト)
2)マックライトII (簡単ワープロ)
3)EXCEL (有名表計算ソフト)
4)テーブルマスター (強力な表作成ソフト)
5)カレイダグラフ (理科系の心を知るグラフ作成ソフト)
6)インスピレーション(ブロック図の作成が容易)
7)クラリスワークス (傑作統合ソフト)
8)クラリスインパクト(インパクトのある書類を作成)
1)バックアップをとっているか?
2)こまめに保存しているか?
3)楽をしているか?
4)不用なINIT類はないか?
5)HDの空き容量は十分あるか?
6)NUMで検査をしているか?
7)磁石は近くにないか?
8)愛情を持って接しているか?
1)[Return] or [Enter]
2)[esc]
3)[Command]+[.]
4)[Command]+[S]
5)[Command]+[Q]
6)[Command]+[Option]+[esc]
7)[Command]+[Control]+[Power] 又はResetボタン
8)電源OFF
1)[Shift]で起動
2)[Command]+[Option]で起動
3)[Command]+[Shift]+[P]+[R]で起動
4)[Command]+[Option]+[Shift]+[Delete]で起動(別ディスクで起動)
1953年:広島県に生まれる。
1980年:T大学工学系博士課程修了。
工学博士。
現在:E研究所の研究員。
著書:NUCLEAR POWER AT THE CROSSROADS: Challenges and Prospects for the Twenty-First Century(共著)他。
平成8年1月 初版発行
平成8年4月 三版発行
著者 下岡 浩
発行者 下岡 浩
発行所 下岡出版
本書の無断複写複製を禁じます。
定価0円(税込)