八重山・竹富町の自然と文化
ここは日本の最先端、台湾を望める八重山諸島。黒潮に洗われた美しい珊瑚礁に囲まれ、500年以上に及ぶ人と自然が共生する暮らしの伝統が、現在に受け継がれています。
平成元年に、八重山諸島に属する竹富島・西表島・小浜島の3島を中心に竹富町織物事業協同組合が発足しました。先人たちが築いてきた染織物の技術と文化を継承し、未来に発展させるよう取り組んでいます。
八重山の歴史を象徴するグツク(石積の垣)と赤瓦の民家は伝統的な集落のたたずまいを残し、全国重要伝統的建造物群保存地区の指定を受けた。また豊かで実り多い世を神々に祈る種子取祭タナドウイ(国指定、無形文化財)は古式ゆかしい多彩な芸能とともに染色の伝統をも継承してきた。 |
|
八重山諸島最大の島で特別天然記念物イリオモテヤマネコが住む。島全体が原生林でおおわれ。いつ訪れても緑あふれる、美しく豊かな大自然は天然素材の宝庫でもある。この自然の恵みに生かされ、祈りのなかで育まれてきた西表島の節祭シチは1991年国指定重要無形文化財となる。 |
|
今もなお、染織の原点が永々といかされていることに驚く。女たちは濃々とした藍を使い、母から娘へ、そして家族へとその魂へ着せる着物を幾重にも染めて織る。心をこめ、時をそそぎ、身を忘れての行為は神を慕う格調高い祭りのなかに見ることができる。 |