神在月の出雲へ
2002年11月16〜17日

#長いのでお暇な時にどうぞ



独身乙女4人での、11/16〜17の1泊島根フリー旅行。

今回の旅行の目的は、神在月の出雲に行って縁結びの神様として名高い出雲大社と八重垣神社を参拝するため!

旧暦の10月は神無月。これは、日本中の神様が出雲に集まり不在となるので、こう呼ばれている。つまりこの時期、出雲だけは「神在月」となる。出雲大社に集まった神様は旧暦の10月11日から17日までの7日間、神議り(かむはかり)をなさる。人生のいろいろなことをお決めになるらしい。この時、よろずの縁を司る大国様を中心に男女の縁もお決めになる。わかりやすく言うと、幸福発表を行なうための神様の恋愛サミットが開かれるのである。2002年は11/15〜21にあたる。前夜(2002年は11/14)には近くの稲佐浜で神様をお迎えし、出雲大社までお連れする神迎祭、続いて神在祭(2002年は11/15)などが行われ幻想的な雰囲気なのだとか。

とゆーことで、11/15〜21の期間の土日(狙い撃ち)に出雲に行って参りました!

たまたま友達(旅行に行った人とは別の友達)が、
「出雲大社にお参りして、とっとと結婚していった後輩に習って、10月の「神無月」が「神有月」になる出雲地方にお参りするといいかも〜」
とメールで書いてきたのです。

それまで私は神無月の意味をわかってなくって(普通、日本人の常識だよなぁ‥‥)、へーそうなんだーって思っていたのです。そしたら、じゃら●(旅行雑誌)でちょうど神在月の記事が載っていて、それを読んだらなんだか行きたくなってきて、Aちゃんに話を振ってみたのです。

そしたら、ちょうど、Aちゃんのおねいちゃんとお友達が行きたいと言っていて、こりゃあもう行くしかない、という状態で、あっという間に話が決まっちゃいました。

しかも、フリープランで探していたのだが、飛行機は本数が少ないこともあり、現地に長く滞在していたいので、一番早い便で行って、一番遅い便で帰ってこれるものを探していた。そしたら、たまたま見つけたツアーが、ちょうど飛行機の席が4席空いていたのです!

偶然続き〜、ってなわけで、行ってきました〜

行き当たりばったりだったわりには、わりと見てまわれて(?)結局、まわったのはこんな感じ。

1日目:
羽田空港(7:25発) → 米子空港(8:45着) → 出雲大社(ご祈祷) →昼食(出雲そば) → 旧大社駅の見学 → 島根ワイナリーでワインを無料試飲 →夕食(地元の居酒屋で海鮮)

2日目:
松江城(天守閣、ぼてぼて茶) → 八重垣神社(鏡の池占い) →八雲立つ風土記の丘周辺(レンタサイクルではにわロードをひた走り) →神魂(かもす)神社 → 岡田山古墳群 → 宍道湖の夕焼け観賞 →米子空港(19:40発) → 羽田空港(20:55着)


でわ、ここから、出雲地方や出雲神話の豆知識も盛り込んだ私の勝手な感想を含む、各スポットの報告を‥‥


■1日目

飛行機からの眺め

米子空港行きの飛行機のうち、朝一番の7:25発の便を選択。よって、羽田空港には6:25に集合。みんな朝4時起きだったりして、寝不足気味‥‥

行きの飛行機(羽田空港発 米子空港行き)で、元いた部署の上司に会った。それももう定年退職していて会社を辞めている人。
すごい偶然‥‥

すごく揺れる、わりと小型(両脇に3列ずつしか席がない)な飛行機で1時間半後、米子空港へ。

そこから出雲大社を目指してGO!

●出雲大社

拝殿

本殿

本殿は国宝です

大社造の本殿

西十九社

東十九社

[ここで豆知識]
◆神在月 or 神有月(かみありつき)について
出雲では旧暦の10月10日に大社町の稲佐の浜で神迎祭が執り行われ、全国からお集まりになる神様をお迎えする。お着きになった神様は龍蛇さまの先導で出雲大社まで向かわれ、大社で神迎えの神事の後、大社境内の左右にある宿舎「十九社」にお入りになられる。この「十九社」に、全国の神様がお泊りになるらしい。この日から旧暦10月17日まで出雲大社に滞在され会議を行われる。現在で言うとサミットが開催されたとでもいえそう。この会議では特に縁結び(というより人と人の縁)について話合いが行われることになっているらしい。貴方の縁についても話し合われたかも。
全国では神様が出雲へ向かわれ不在になりますので神無月(かんなづき)というが、出雲では逆に神在月(かみありづき)という。またこの会議が行われている最中、騒々しくしないように踊りや音楽、家の建築などをしないようにしている(といっても厳戒態勢を敷いているわけではない)。したがって出雲では「御忌祭」(おいみさい)とも言われている。神様方はこの後17日に出雲大社をお立ちになり、鹿島町の佐太神社でさらに会議をされる。そして26日に斐川町の万九千神社からそれぞれの国にお帰りになる。現代風に言えば船でお越しになり飛行機でお帰りになると言う表現かもしれない。

◆出雲大社について
縁結びの神として知られる大国主命(おおくにぬしのみこと)を祀る壮大な社。大国主命は大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)とも言われる。大黒様として親しまれている。でも、七福神の大黒様は本来はインドの神様であるという説もあり、日本の「大国」と混ざってしまったらしいとの話もある。八重垣神社(2日目に参拝)で正式結婚をしたという素盞鳴尊(すさのおのみこと)と稲田姫の息子が、大国主大神である。古事記では、大国主大神が、豊葦原瑞穂国(今の日本)をお作りになり、後に、天照大神(あまてらすおおみかみ)に国を譲って冥界の神となった時に、出雲の国を争い無く譲った大国主大神に感謝した天照大神がその礼に出雲大社を建てたといわれている。この大社、昔は直径が3メートルもある大きな木の柱に支えられてそびえ立っていたそうである。
大国主命は、一般に縁結びの神と知られているが、縁結びとは男と女の良縁ということではなくて、「むすび」すなわち人々の縁の宿命をお決めになる神としてとらえるのが正しい。
作法としては鳥居の前で軽く会釈し、参道の脇を歩いて本殿へ向かうらしい。参道の中央は神々がお通りになるところゆえである。出雲大社の本殿は大社造といわれる日本最古の神社建築様式で、国宝。高さは24mもある。拝礼方法は独特で「二礼四拍一礼」。普通、神社での柏手は二拍であるのに大社では四拍である。大国主命が冥界を司る神ゆえ、死と四をかけて、拍手は四回(=死)打つらしい。
出雲大社のシンボルである巨大な注連縄(しめなわ)は、長さ8m、重さ1.5t。注連縄は普通の神社と逆の張り方をしており、本殿に祀られているのは大国主命ではなく、5客神である(大国主命は正面から見て左にいらっしゃるらしい)。詳しくは「逆説の日本史」に載っているらしい。

因幡(いなば)の白兎を助けたのも大国主命。私は、あまり神話は知らなかったが、なんだかものすごいものを感じた。神話を詳しく知りたくなってしまいました。

ところで、雑誌やHPを見ても
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出雲大社に参拝すると(正確にいうときちんとお払いまでしてもらったら)一ヶ月以内に彼氏が出来たとか結婚することができたとかいう話を最近立て続けに聞きました。大国主命さんは、そういう男女の縁だけではなくてあらゆる良縁をつかさどる神様らしいです。
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なーんてな話ばかりなので、否が応でも期待してしまう。
ご祈祷は絶対に大事らしい!

ということで、初日一番に行った出雲大社では、ちゃんとご祈祷をしてもらってきました。
おじいちゃん、おばあちゃんや家族でご祈祷を受けている人もいて結構、ご祈祷を受けている人は多かった。

ところで、HPに
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出雲大社で友達のために(←ここがポイント)お祈りすると、恋愛成就するらしい。
大学時代の先輩のアドバイスに従い、一心不乱に祈ったらホントに友達が結婚してしまった。さすが「縁結び」総本山である。
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と出ていたので、この話を3人にしたら、じゃあ、お互い相手のことを祈ろう!ということになった。
私はAちゃんのことを祈って、Aちゃんが私のことを祈ってくれることになった。

行きの電車で、この話をしていて、Aちゃんに「なんて祈ればいい?」と聞かれたので私はあっさりと答えたのだが、Aちゃんは「考えるから待って」と言っていてご祈祷直前まで悩んでいた(笑)
正確には、私以外の3人とも直前まで悩んでいた(笑)
直前に祈って欲しい内容を聞き、ご祈祷が始まる。

ご祈祷はとてもしっかりしたもので、時間も長かった。
ただし、正座していたので、横の方でごそごそしているAちゃん姉妹がいた(笑)


ちょうど七五三やってました
さすがに(?)、若い女の子のグループが多かったみたい。
他には、ツアーのおじいちゃん、おばあちゃんの団体さんも来てました。
ちょうど神楽殿で七五三もやっていて、家族連れが多かったです。


巨大な注連縄(しめなわ)

注連縄を下から見たところ。下から硬貨を投げて、硬貨がささると願いが叶うと言われている

出雲大社は巨大な注連縄が有名なんだけれどあの注連縄に向かって、硬貨を投げて、ささると願いが叶うとか言われているらしい。私は、やったら一度でささったよ。

上にも書いたように、神様が集まって会議が行われている最中、騒々しくしないように踊りや音楽、家の建築などをしないようにしているというだけあって、本当に出雲大社もまわりのお店も静かだった。普通、お祭りというと提灯が飾られていたり、出店がたくさん出ていたりしているイメージが強いけれど、そういうのは一切なく、否が応でも厳粛な雰囲気を醸し出していた。



ちょうど、拝殿(私たちがご祈祷を受けたところ)では結婚式が始まって、式を見れてちょっとラッキーである。


大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)。大黒様のことです。


こういうことするからケガするんです!

帰りの杉並木に、大国主命の像があるのだが、真似して写真を撮って、恥ずかしさのあまり、急いで立ち上がったらその時、段差で足をひねってしまった。(^^; <ばか
歩けるので大丈夫ですが、ちと痛い‥‥
こういうことしちゃいけません!





おみくじをひき、おまもりを買い込んで、出雲大社を後にした‥‥
ここのおみくじには「大吉」とか書いてないんだよ。
「結婚:縁あり」「方角:西よろし」とかしか書いてないの。



出雲大社のすぐ近くにあった神社。さて、なんと読む!?

●昼食(出雲そば)
「八雲」という店で名物「出雲そば」を食べる。こちらの名物は「割子そば」。わさびではなく、もみじおろしでそばを食べる。でも、寒かったので、私はとろろ月見そばにしちゃった。そばがしこしこしていておいしかった。

●出雲大社駅


モダンなデザインの出雲大社前駅。
駅前からタクシーを拾い、旧大社駅へ。

●旧大社駅
昔使われていたという大社駅。当時のそのままに残してあるという感じで、木の造りが温かみがあって良かった。


当時のそのまんま

中はこんな

ホーム

清算中!?

●島根ワイナリー
その後、ワインの無料試飲をしに、島根ワイナリーへ。
ワインはどれもおいしかった。島根はぶどうも名産らしい。

●浜山公園北口駅

隣りの駅はひらがなで「ようかん」駅

単線だから方面の案内板が2つ一緒に立っている

ワイナリーの最寄り駅の浜山公園北口駅というのが、無人駅だし(あ、ネコの駅長さんがいたな‥‥)、ホームに自転車止めてあるし(持ち込み料300円を払うと電車内に自転車を持ち込んでいいらしい)単線だし、ものすごくローカルな雰囲気を醸し出していた。隣りの駅は漢字のない駅名で「ようかん駅」。

チェックイン後、夕食へ。

●夕食(地元の居酒屋「やまいち」で海鮮を)
地元の人が集まる居酒屋〜っといった雰囲気の所で夕食を。
るるぶを持っていたので、食べに来ていた地元のおじさんに話し掛けられた。
「ぉ、観光客だね。いらっしゃい!」
「どこから来たの?」
「今日はどこに行ってきたの?」

地元の人が集まるだけあってか、魚とかおいしかった。しかも、安かった!
あと宍道湖がしじみが有名なのだが、しじみ汁もおいしかった。

[4人で食したもの]
生ビール、刺し盛×2、カキフライ、かれいの唐揚げ×2、イカの塩辛、あん肝+
おでん、お茶漬け、しじみ汁 <各自
ってな感じか? <食べ過ぎ??

だって、みんな、やたらとお腹をすかせるんだもん。びっくり。みんなすごく細いのに、よく食べる食べる‥‥
2人なんて、行きに飛行機に乗る前にカレーライスを食べていたのに、きっちりお腹を空かせていたし。よく食べよく飲み、見ていて気持ちがいいくらいだった。

先のおじさんに、
「よく食べるねぇ〜!」
と言われた。(^^;

このおじさんは、松江の地が大好きなんだなというのが伝わってきて、ちょっと良かった。訛った喋り方も、あったかい感じがした。

ところで、旅行前に、神在月のことを教えてくれた友達が、HPに出ていたという
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* 縁結び
1. 出雲大社
お参りした夜に、毎日使っている鏡に息をかけて磨いて枕の下において寝ると、未来の結婚相手が見える。友達のお母さんは実際見たらしいが、私は見えなかった。でも、4人でお参りして一ヶ月以内に3人に彼氏ができた。友達2人は復縁をお願いしたが、それは両方ともだめだったみたい。
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という情報を教えてくれた。

これを3人に伝えてあったのだが、Aちゃん姉妹は
「鏡が割れちゃったら縁起悪いから」
と持ってこなかった。
結局、持っていったのは私だけ。

夜、試して寝たんだけど、ホテルの枕が高すぎるうえに枕の下に鏡を入れていたので、寝づらかった‥‥
ので、鏡は途中で抜いてしまった。

そんなこんなで、夢は見たようだったのだが、ちゃんと覚えておらず。
みんなはどうだったのだろう?? 夢に誰か出てきたのかな?


■2日目

朝食は、ホテルのバイキング。
洋と和があって、和食の方はしじみ汁だの、岩のりだの、アゴ(島根名物)のちくわとかがあってさすが、松江ならではなのか!?といった感じ。牛乳も名産の牛乳だった。ちょっと嬉しい。

いざ観光へ‥‥

●松江城
天守閣にも上ったよ。
どこぞやのお城のように、俗化されていなくて良かった。
お城をそのまま保存してあるという感じだった。


紅葉の下の夫婦が絵になっている

松江城の中の神社

松江城全景

天守閣から宍道湖を望む

堀川方面の眺め

●ぼてぼて茶

二の丸茶屋のぼてぼて茶。右の小皿に乗っているのを全部お茶に入れて飲む。

松江名物ぼてぼて茶を食べるなら、二の丸茶屋がおすすめ。ということで二の丸茶屋でぼてぼて茶を。ぼてぼて茶とは、松江藩主・松平不昧公が鷹狩の際、空腹しのぎに味わったといわれる食べ物。茶の花を入れて煮出した番茶を熱いうちに茶先で泡立て、その中に赤飯、高野豆腐、煮豆、漬物などを入れて食べる。泡立てるときに「ぼてぼて」と音がすることから、この名が付いたらしい。一般のお茶漬けとも違う、ちょっと不思議な味わい。1杯530円なり。




さて、それから、旅のもうひとつのメインである八重垣神社へ‥‥

●八重垣神社

八重垣神社
稲田姫が鏡として使ったといわれる鏡の池
[ここで豆知識]
◆八重垣神社
日本で始めて正式結婚をしたという、素盞鳴尊(スサノオノミコト)と稲田姫を祭る神社。素盞鳴尊と稲田姫の息子が、出雲大社で奉っている大国主大神である。素盞鳴尊が、大蛇(オロチ)を退治したあと、稲田姫と新居を構えた地といわれ「八雲立つ出雲八重垣妻ごみに八重垣つくるその八重垣を」の歌で有名。社殿には日本最古といわれる神様の壁画が描かれている。縁結びの神として地元で人気。

神話の世界そのままの森の中には、稲田姫が鏡として使ったといわれる「鏡の池」がある。この池では占いができ、おみくじである和紙に100円か10円を載せて水面に浮かべる。和紙には1枚1枚違う言葉が書いてあって、私は「神助により良縁さずかる 西と南吉」と書いてあった。その沈む速さによって縁を占う。早く沈むほど縁が近いらしい。また、池の淵から遠いほど遠方で、近いほど身近で縁があるらしい。ホントに沈む時間が違うから不思議。


池に浮かべたおみくじ。この真ん中に硬貨を乗せる

ということで、全員やってきました〜
15分以内で沈むと早いとされていて、私たちはみんな3分くらいで沈みました。
私は、池の淵にどんどん近づいてきて、ほんとに淵にくっついたまま池の淵の石(?)の下で沈んでいきました。めちゃめちゃ身近ってことなのかな?

私は聞いてなかったのだけど、近くにいた別グループの女の子が「24分かかった」と言っていたらしい。(^^;
1円玉を乗せていて、浮いたままのもいくつかあったし、あとは、どんどん離れていってる人もいて、「遠いね‥‥」と会話しているグループもいて、あーホントに違うんだなーって思った。

ちなみに、10円玉の重さは4.5g、100円玉の重さは5gらしく、100円玉の方が直径も小さいので、一点にかかる重さが重いので100円玉の方がより早く沈むと考えられる。全員、100円玉を載せたんだったかな?


八重垣神社の夫婦椿。1本の木の先が二股にわかれている。


稲田姫命が奉ってある
境内には夫婦椿という1本の木が二股に分かれて生える木、もしくはその逆で2本の木の先が1本になっている木が生えるらしく、その木には、1枚の葉の先が2枚に分かれている葉が生えたりもするらしい。千年(ちとせ)の愛を誓い合って結婚し、生涯、稲田姫ただ1人だけを愛し続けたという素盞鳴尊と稲田姫の仲の良さが現われているのか、このような不思議な現象が起こるらしい。



子宝はここで祈願。いちお触って祈ってきました。
小さい子供が、お守りを売っていた場所にいた神主さん(?)にむかって指を差して「にんじゃ」「にんじゃ」と言っていた。神主さんは「にんじゃじゃないよ。じんじゃ!」と繰り返していた。私は、「神社」と「忍者」を間違えているのではなくって、神主さんの格好が忍者っぽいと言いたかったんだろうなぁ、と思ったんだけど。どちらにしても、ほほえましい光景であった。

八雲立つ風土記の丘周辺
八重垣神社のすぐ近くから、レンタサイクルを借りて、はにわロードをひた走った。この辺りは、遺跡や神社がたくさんあって、風土記の丘と呼ばれている。はにわロードは、八重垣神社とかんぺの里をつなぐショートカットコースではにわ色したサイクリングコースが続いている。

自転車を借りる時に、レンタサイクル屋のおばちゃんがいろいろと教えてくれた。

--- おばちゃんが教えてくれた話 -------

「"ぜんざい"ってどうしてぜんざいって言うか知ってる?」

出雲地方は「神有月」に全国の神様が集結され、まさに静寂の季節となる。この時期に作るのが「神在餅(じんざいもち)」。これがなまって「ぜんざい」になった。寒いから口をあまりあけずに「じんざいもち」と言っていたのが、訛ってぜんざいになったようだ。なので、ぜんざいは出雲地方が発祥地なのだそう。

=== おまけ =======
ところで、おしることぜんざいってどう違うの?
という疑問が出たので調べてみました。
基本的には
ぜんざい→つぶあん
おしるこ→こしあん
らしい。

関東ではたいていしるこで、関西はぜんざい。ただし、大阪では「ぜんざい」というと汁のないつぶあん菓子がでてくるらしい。
===================

おばちゃんの話に戻るが、

「大国主命は大黒様として親しまれているが、裕福の神様・お金の神様と思って『大黒様にお参りした。これで金持ちになれる』と思ってしまう人がいるのね。大黒様はうちでの小槌を持っているので、あれを振ると大判・小判が出てくるって思われているからなんだけれど本当は違うのよ。

大黒様は、本当は五穀豊穣の豊作の神様であって、うちでの小槌は本来、大判・小判を出すのではなく、稲穂の種を出すの。それを畑に撒いて、一生懸命に世話して育てて稲穂の実がたくさんなって、頭(こうべ)を垂れている稲穂の姿を金色の稲穂 → 大判・小判 と言ったわけであるので、御参りしました、これで金持ちになれる!じゃだめなの。恋愛もそうよ。お参りをして、それからちゃんと努力をしてね」

おばちゃんの話終わり。
なんだかいい話である。

他には、

「神魂(かもす)神社は、神有月の「有」の字が紋になっているからちゃんと見てね」

「在の漢字は神様が出雲にお集まりになる(旧暦の)十月十日からできているのよ」

なーんて豆知識も教えていただいて、いざ風土記の丘へ!

●神魂(かもす)神社
八雲立つ風土記の丘:神魂(かもす)神社。祭神は、伊弉冊大神、伊弉諾大神。神有月の「有」が紋になっている。


脇から。本殿は、室町時代のもので、最古の大社造。国宝に指定されている。
国宝だよ!国宝!
もんのすごく静かなところにあって、イザナミの命を主祭神とし、通称大庭の大宮さんと言われている。本殿は国宝に指定されており現存する大社造りの社殿の内最も古いと言われ、意宇六社の一つに数えられる格式の高い神社。

境内に洞穴があった。境内を掃除していたおばさんに聞いたら、「防空壕よ」とのこと。

なんとなく怖かったので、写真は撮らなかったのだが、なぜ、こんな所に防空壕が!?と思ってさらに聞いたら、空襲でやられないように神様を避難させた防空壕らしい。ん〜、やっぱりなんだかすごいぞ。

防空壕の写真は
http://www.harimaya.com/o_kamon1/syake/view/kamos.html
とか
http://www.genbu.net/data/izumo/kamosu_body.htm
にある。HPに載せてる人は防空壕だって知らないみたい。

思ったよりも風土記の丘周辺は範囲が広くて、とてもまわりきれなかったので、その後、岡田山古墳群を見て、宍道湖の夕焼けを観賞するために白潟公園へ移動。

●宍道湖の夕焼け at 白潟公園
すごく綺麗だった。三脚つきの本格的カメラで撮影をするおじさんあり、カップルあり。たしかに、こんな綺麗な夕焼けはカップルで見たいねぇ‥‥


宍道湖の夕焼け

沈む〜

日の入りです

それから急いで松江駅に戻り、夕飯をかっこんだ。私は熱いのを急いでほおばったので、口の中をやけど‥‥

そしてまた、すごく揺れる小型な飛行機に乗り込んだのでした。

帰りの機長さんがいい感じで、最初の挨拶が、
「こんばんは」

「出発時間が遅れておりますが、追い風ということもあり、到着予定時刻には着けるように全速力で飛んでいきたいと思います」
とか言っていた。
追い風? 全速力??

行きには1時間半かかったのが、帰りは1時間くらいで、本当にあっという間に着いちゃった。
でも、せっかくの夜のフライトだったのに、全員窓側には座れず(しかも席もばらばら)夜景を見れた人はいなかったのでした。残念‥‥

そんなこんなで、強行スケジュールだったのですが、とても楽しい旅行でした。

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[余談]
会社の後輩、さらに後輩のお姉さんは2人揃って出雲大社でご祈祷してもらったら、すぐに結婚が決まったらしい。会社の後輩は既に寿退社している。

さぁ、私たちはどうなるか。
乞うご期待!?


最後まで読んでくれてありがとう〜 (^^)/

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