2001.9.30(日)新潟県無農薬栽培米『かもの米』稲刈り
今回は、家族4名と仲間2名の総勢6名で、東京を朝6時に発ち巻町には10時に到着
しました。どんよりしていましたが、雨の心配はなさそうです。
今回は、俳優の本郷功次郎さんご夫婦と、新潟の消費者の皆さんと一緒に稲刈りを行
いました。最初に農家の人に見本を見せていただいてから、なれない手つきでカマを使
って稲刈りをしました。見ていると簡単そうですが、実際にはナカナカ上手く行きません。
しばらくすると腰が痛くなり、かなりの重労働です。こんどは、刈った稲を数束にまとめて
ボウに掛けるのです。これがまた大変で、掛けるときにワラが背中に入った時には、いつ
までもチクチクして、思い出しただけでもかゆくなります。
かもの田んぼには、カエル・イナゴ・バッタ・コオロギ・トンボ等が沢山いました。これも長
年農薬を使っていないからなのでしょう。しばらくして昼食の時間になり、田んぼにゴザを
引いて皆で、昼食を取りました。初めての経験でしたので、これがトテモ良かったです。
新米のおにぎりや、珍しいお漬物・新鮮な野菜のおしたし・枝豆・ブドウ・等食べるものみん
な新鮮で、あまりの美味しさに、コオロギも飛び入り、東京で食べるのとは一味違い、とても
美味しく頂きました。農家のお母さん達の暖かさが、伝わってきます。新米で作ったおにぎり
も美味しかったです。今年も皆さんに喜んでいただけるお米をお届けできます。
今日は、農家の皆さんの、暖かいもてなしや参加した皆さんとの、触れ合いで楽しい思い出
が出来、有難うございます。田植えにも、是非参加したいと思います。
2001.9.9(日)宮城県栗っこ農業協同組合
今回は、組合の仲間9名と問屋1名の総勢10名で宮城県栗原郡のJA栗っこへ行って
来ました。こちらには7年ほど前に一度伺った事があり、その頃は統合される前でJA築
館でした。その時のご縁で今回お邪魔する事になりました。稲刈り前の忙しい時期でし
たが快く引き受けていただき、とても有意義な時間を過ごす事が出来ました。
今回は、東北新幹線を使い9日(日)東京駅午前7時56分発MAXやまびこ101号で出
発し、くりこま高原に10時32分予定どおり着きました。
以前伺った時は、マイクロバスで約7時間掛かった覚えがあります。さすが新幹線です。
すでに農協の人が待っていてくれました。懐かしい顔、先日店に寄ってくれた人、など3
名の人が迎えてくれました。さっそくマイクロバスに乗り、観光で岩手県の平泉・中尊寺に
向いました。沿道の田んぼを見て行きましたが、山の上の方(中山間地)は、まだ稲が青く
刈り取りまで3週間ほど掛かりそうです。1時間ほどで平泉に着き中尊寺の金色堂など境
内を見学し、昼食をすませ今回の目的である、産地の人との話し合いです。
午後3時に、築館営農センターに着き、13年産
の作柄についての説明を受けました。概略は、
7月に入って好天が続き生育が早まり、8月1日
出穂期となる。7月末から8月にかけて低温・小
照により登熟がやや遅れ気味となるが、不稔籾
の発生は少なく、単位面積あたりの籾数は平年
比106で、作況指数も8月15日で102のやや良
で、現段階において『ひとめぼれ』は9月15日頃
から24日が刈り取りの適期と予想され、『コシヒ
カリ』については10月5日頃と予想される。
このまま台風などの影響を受けずに、順調に進めば『ひとめぼれ』の入荷は10月の始
め頃と思われます。今年も美味しいお米を出してくれますので、期待できます。
次に、カントリーエレベーターのプログラマーの人に、山本式という、火力を使わず風を利用した
自然乾燥に近い籾貯蔵施設・精米施設などを案内してもらいました。
また屋上からの眺めは、最高です。360度一面田んぼです。まだ青い稲は、『コシヒカリ』
か『夢ごこち』(このお米が美味しい)で、黄色くなっている稲が『ひとめぼれ』の田んぼです。
田んぼの畦道にボウが刺してある所は、ボウ掛けといって稲を干すボウです。1本置きに稲を
掛け、稲穂の方が乾いたら隣のボウに、逆さに掛けて茎の方を乾かします。そうする事によっ
て、優しく自然に乾燥され、水分の有る美味しいお米になるそうです。
産地によって、稲を干すやり形も違うのです。長年の経験・自然環境などによって、生まれた
ものなのです。今年は自然乾燥をしたお米も、仕入れたい思っています。
今回も、米作りに頑張っている人にお会いし、いろいろと勉強させていただき、有難うございました。
2001.6.16(土)・17(日)岩手県・山形県産地視察
6月16日(土)午後10時東京を総勢4名で出発しました。
空模様があやしかったが雨はまだ降ってきていません。環状7号線を進み
鹿浜から首都高速に入り、東北自動車道を岩手県の北上江釣子I.Cに向け走
り始めました。環状7号線は土曜日のわりには、スムーズに流れていました。
今回は、片道約500キロの強行軍ですがドライバーも4名いるので、無理を
しないで代わりながら運転して行くつもりです。東北自動車道の混雑もなく順調
に進み、スピード違反で捕まる事も無く、東京・埼玉・栃木・福島・宮城・岩
手と進み目的地の北上江釣子ICに着き、北上市農業組合を探すのに少し迷いま
したが、17日(日)の午前4時30分に到着しました。車で仮眠を取り、うと
うとしていると7時30分頃にJA北上の方が見
え、さっそく農協に案内していただき、お茶をご
馳走になりご挨拶をし、江釣子支店へ移動し朝食
をいただき8時より『藤根しらゆり健康米部会』の
会長・副会長・会員の方、農協の方など10名ほどの
人と話し合いを行いました。その中で、消費者のお
客さんに喜んでいただけるお米はないかと考え、『漢
方しらゆり米』『セラミック米』など付加価値の付い
たお米が生まれたそうです。漢方の材料は「杜仲・甘草・どくだみ・桂皮・おおばこ・
ハブ・乾燥ショウガ・紫胡・黄連・ヨモギ・ビワの葉・イチョウの葉・ミカンの皮・
菊の花・椿の実」等の煎じ粕を堆肥と混ぜ、醗酵させペレット加工し、田んぼにまく
き、そうする事により微生物の働きを活発にさせ栄養豊かな土を作る。作業をすると
しばらく臭いが取れないそうで、臭いは正露丸の10倍位強い臭いだそうです。
セラミック米は、田んぼに120から150個のセラミックを投入し、遠赤外線効果や、
吸着作用の他、水の浄化、殺菌などの効果により土中の微生物の増殖と、土中に酸素を
送る事により土壌の活性化など、稲の生育に良いと考えられています。
この様に、お客様が安心して食べていただけるお米を、育てて行きたいと話していました。
セラミック米の田んぼを見学しました。いくぶん根の張りが、隣の稲と違うようでした。
午前10時を過ぎたので、お礼を言って次の視察地に向いました。
次の場所の、西和賀には11時30分に着き、さっそくお米の現場の状況を聞きました。
こちらの農家では5年前から土壌改良材の『ワーコム』を使用し、そのおかげで食味値が
上がっているそうです。田植えは5月7日から15日頃で、品種は「あきたこまち」が7
割「かけはし」が3割だそうです。ここ数年暖冬の影響で、稲刈りも早くなり9月2日か
ら10日頃で、昔よりも20日位早いそうです。しかし人気の「こしひかり」「ひとめぼ
れ」等は、平均気温が低いため、育てるのが難しいようです。その反面寒い所だからこそ
冬は雪が多く、その自然の恵みを利用して使われなくなった、トンネルを利用した冷温貯
蔵庫『雪っこトンネル』や農協の駐車場に積もる雪を利用した貯蔵施設を見学しました。
今まで厄介者であった雪を冷蔵貯蔵施設に利用する事により、玄米の食味の劣化が遅くな
り、一般野菜および花などは、しおれを防止でき低温順化により糖化現象がおき、甘みが
増し食味が向上するそうです。特に雫石町と沢内村を結んでいた、トンネル今では貯蔵施
設になっている『雪っこトンネル』は、往復1時間半かかって見に行っただけの事は有り
とても素晴らしい施設でした。全長220メートルのトンネルに貯雪区が75メートルで
玄米貯蔵区(玄米・白米)と球根貯蔵区(ユリ・グラジウラス)と一般貯蔵区(切花・バ
レイショ・ニンジン)に分かれています。他の県でも活用できるのでは、無いでしょうか。
戻る途中で農協の役員さんのお店により、昼食をご馳走になりました。ご主人は、長年農
業に携わり、中国にも指導に行かれたようです。年配の方ですが、その気力・体力に圧倒
されました。又機会がありましたら是非お会いし、ゆっくりお話したいと思います。
次は最後の視察地の、山形県最上郡真室川町です。地図の上では、隣ですが秋田県に入
ってから、約2時間で真室川に着きましたが、『ワーコム研究所』には何度かお邪魔して
いるので迷う事は無いと、あまく見ていたら迷ってしまいました。それと言うのも、以前
と田んぼの様子が違うのです。一面田んぼだった所が、今ではブルトーザーが入って整地
されていたり、田植えのすんだ田んぼが、7割ぐらいで何故か寂しかったです。ついに減
反もここまで来たか?
予定より大幅に遅れ午後5時になってしまい、栗田さんにはご心配をおかけしました。さ
っそく13年産のお米の状況を伺いました。土壌改良資材である「ワーコム」は山形県だ
けではなく、宮城・新潟・福島・岩手・秋田・青森等で、すでに使用されており良い評価
を受けているようです。当店では、早い時期から『ワーコム農法げんき米』を扱っており、
自分の見る目が確かだったと、認めるられた気がして、嬉しかったです。またワーコムは、
農業資材だけではなく生ゴミ処理装置・油や自動車のオイルを土に返す装置などに、いろ
いろな業種から問い合わせがあるそうです。栗田さんの情熱の有るお話に刺激を受けなが
らも、帰りの時間もありましたので、午後6時30分頃に後ろ髪を引かれる思いで帰路に
着きました。
山形自動車道・東北自動車道を経て東京に、6月18日(月)午前1時頃に到着しまし
た。今回は、走行距離約1200キロの強行軍でしたが、各地で頑張ってあられる人に会
い、ろいろな刺激を受けとても有意義な時間を過ごせました。また是非、産地を訪れてみ
たいものです。
2001.6.10(日)新潟県産地視察
東京を午前4時に総勢3名で出発しました。環状8号線から関越に乗り一路長岡へ、
雨が降ったり止んだりの梅雨空です。トンネルを抜けると、景色が一変し辺り一面
田んぼが見えてきました。黄金色に輝いているのが麦畑で、その隣に水の張った田
んぼに細い緑の線が田植えのすんだ田んぼです。たた寂しいのは、所々に空いた田
んぼが、目に付くことです。こんな事で良いのだろうか?
車は長岡から北陸道を抜けて巻潟東インターへ、ここで農協の人と9時に待ち合わ
せ、40分ほど早く着いたので家へ電話をしたら東京も雨もよう、新潟と変らない
そうこうしている間に農協の人が見え、『かもの米』の小林金一さんの家へ向った。
小林金一さんの家には、奥さんと仲間の小林重
一郎さんが出迎えていただいた。
お茶をご馳走になり、田んぼへ向いました。
今年は去年よりかもの田んぼが増えていました。
1枚の田んぼに50羽ほどの、かもが入っていま
した。小さいうちはカラスにだいぶやられたとの
事、どこでもカラスは嫌われ者のようです。
稲の成育は1週間ほど早いようで、分げつも進み
そろそろ中ぼしの時期だそうです。中ぼしとは、土
の酸素が足りなくなると根が弱ってしまう。そこで
土が酸素を蓄えるように一度土を乾かし、水を切ると、稲はもっと地下の水を求めて根
を張るので、元気な根が出来て、土壌の栄養を吸収し台風などの風雨に負けない稲に
育てるため、必要なのです。
今年は、パルプ農法も試していました。黒と白のパルプを使っていましたが、黒いパルプの方が
光を透しにくいので雑草が生えにくいようです。パルプのすき間に草が生えていました。
JAS有機米の認定表示板(小林金一さん) JAS有機米の認定表示板(小林重一郎さん)
田植えは、6月2日に行ったそうです。早く田植えをした田んぼとの差は、一目でわかります。
今年の、気がかりな事は雨が少ない事ぐらいで、ほかは順調に生育しているそうです。かもの写真と、
JAS有機の認定表示板を何枚か写しながら、小林さんに米作りに対する情熱をお伺いしました。
次に伺ったところは、(有)佐渡山農産という農業全般の会社で、働き盛りの人が6名で運営し、地域
の発展を考えて活動している会社です。米作りが主で、高齢者や後継者のいない田圃を請け負って
米作りを行っています。今年も減反の割り当てが有り大変だそうです。転作は大豆を作っています。
有機肥料を平成7年から使っているそうです。会社の主眼は、会社を大きくする事ではなくて、地元の
村を守っり農業を続けて行く事だそうです。土壌といい、生産者の人情・情熱といい魅力的な産地です。
昼食を取りながら、米作りの話をして又の再会を約束して、帰路に着きました。
帰りがけに、魚沼産で有名な六日町によって、田圃の写真を何枚か写して、塩沢石打インターより
関越に乗り、東京に午後10時ごろ到着しました。
帰ると、さっそく小林さんから、今日のお礼状がFaxで届いていました。
疲れたけれども、行って良かった。これからも長いお付き合いをして行きたいと思います。