終わりに


 「お遍路日記」のホームページ作成がやっと終了した。当初出発前から作成する予定であり、2000年夏公開したいと考えてたが、結局1年以上も遅れてしまった。書いている時は、その日その日がついこないだのように思い出され、楽しかった。しかし書き終えた今思うことは、これで僕の「四国八十八ヶ所の巡礼の旅」が今終わったんだなと思う反面、まだ続いているとも思う。

 「四国八十八ヶ所巡礼の旅」を終えて、私は成長したのであろうか。この問いには今でも自分では答えられない。しかし、それ以降の2000年は僕にとって最悪な出来事が続いた。5月には、約5年間付き合っていた彼女にふられた。6月にはこのホームページにも登場してくる大学時代の信頼している後輩を怒らせ、今は絶縁状態になってしまった。そして7月には、BBQの帰りに、飲酒運転でバスと正面衝突の交通事故を起こし、右膝靭帯損傷、車は廃棄になってしまった。僕は全ての物を失ってしまった。財産(お金・車)、信頼(彼女・友人)、体力(筋力・右膝靭帯)など大切な物を次々と失っていった。 

 僕は巡礼の旅を終えたら、自然と成長していると信じ込んでいたのかもしれない。そして入学できないと思っていた大学院で勉強していて、調子に乗っていたのかもしれない。 

 今僕が思うに、「四国八十八ヶ所巡礼の旅」は成長をするきっかけを与えてくれたのであり,実際の成長は巡礼することではなく、実際の日常生活に戻ってからが大切ではないか、と考え始めている。実際帰京してきたら、怠惰な生活に戻り、行く以前とほとんど変わっていない。例えば会社を辞めたため、朝早く起きなくてよくなり、遅くまで起きている。お遍路の時は規則正しい生活ができたはずなのに、帰宅したらできなくなってしまった。

 冒頭で今終わったと思う理由は、これからの生活が自分を成長させてくれるのであり、今スタート台に再びたっていることに気がついたこと。そしてまだ続くと思う理由は、これからが巡礼の旅と同じように、毎日が修行であると思うからである。今自分ができることや目の前にある一つ一つのことを、一生懸命にやることである。

 この「四国八十八ヶ所巡礼の旅」が良かったと言えるのは、これからの僕の生き様で判断されるのであろう。確かにこの1年半は、合格点はもらえないだろう。しかし、まだまだこれからやり直せると思う。今回このホームページ作成をしていて、このように思えたことが何よりである。

 将来、会社など辞めるなど社会から引退するとき、再度、「四国八十八ヶ所巡礼の旅」を歩きでやりたい。この時,人生が充実できてありがとうと、本当の意味でのお礼参りをできるように、これからの人生を過ごしたい。

                                                      2001年8月17日2時過ぎ 自宅にて


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