不定期連載「サザエさん」-第一回-
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安定した人気のある長寿番組は、番組の終了よりも先に声優さんの命の方が終了してしまうことが、往々にしてある。
例えば、ルパン3世がその代表に上げられる。
初代ルパン役の山田康夫が死んで、2代目を栗田貫一 が受け継いでいる。
アニメではないが、刑事コロンボも然り。
主役の声優が変わることはめったに無いことで、話題になるのであろう。
だが一方、脇役の声が変わることはよくあることで、普通話題にものぼらず、記憶にも残らない。
(例:「キテレツ大百科」のブタゴリラとコロ助)ところが、サザエさんは違う!
サザエさんは”その他一般”のアニメーションとは違い、ある種”別格”に位置付けられているのだ。そのことは脇役の声優が変わった(カツオの声優が変わった)だけで、読売新聞の「放送塔」に投書が来てしまう事からも明らかであろう。
そう、サザエさんは”別格”なのだ。
そのことは、タマの声優「?」は、名を明かせない政府の要人であろうと容易に推測が可能であることからも想像に難くない。
つまり、サザエさんにはペンタゴンが一枚噛んでるって事だよ、スカリー!
ちなみに今のカツオの声は、ウキエさんの声優の「富永みーな」って人が兼任している。
オレは声の違和感なんかよりも、この「みーな」っていう名前のほうがカツオとはアンマッチな気がするのだが、読売の「放送塔」では、そのことに誰も追及していなかった。
ここにも政府の情報操作の影が!
前置きはコレぐらいで、本題に入ろう。
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サザエさんについては書きたいことが山ほどあるが、脈絡無く書くとひどい事になるので、今日はサザエさんのオープニングについて書く。
サザエさんのアニメは、曜日別に二種類あるが、今回は日曜日版のオープニングの方を注目しよう。
サザエさんの日曜オープニング、解説と対訳
「サザエでございまーす」(前奏) 「ずんちゃ、ずずんちゃ、・・・」
朗らかな第一声。やけに丁寧な口調。毎週毎週自己紹介しなくても良いのでは……。
(1番)「お魚くわえたドラ猫追っかけて、裸足でかけてく…」
いきなりの注目ポイント!
サザエさんは動物虐待の向きがあるのか。
はたまた、 ドラ猫の食事を奪い取るほど家計が逼迫しているのか?
(注:何処にも「ドラ猫が サザエさんの魚を取った」とは書いていない、猫はお魚は”くわえている”だけである)
「…陽気なサザエさん」
なにー!どうしてそうなる!?
罪の無いドラ猫を、靴をはく心の余裕さえも忘れて追いかけんとする人妻の、何処らへんが「陽気」なのか?
「みんなが笑ってるー」
当然だろう。
「お日様も笑ってるー」
哲学で言うところの形而上の表現か?もはや、単なる擬人法を超えたものであることは明白である。
お日様も笑う、というと聞こえが良いが、要するに”お天道様は見逃しちゃくれねえぜっ…”と言いたいのだろう。
「るーるるるーるー、今日もいい天気」
このフレーズで注目すべきは”今日も良い天気”の”今日も”と言うところだろう。
(この点については、後ほど解説する)
(間奏)「たらららら、ちゃらちゃらちゃっちゃ、たらららら、・・・」
この辺りで、画面は名所めぐりから東芝ビルがある市街地へ…。
と思うだろ?
最近は東芝の一社独占提供じゃなくなったので、東芝ビルは映らないのだ!
市街地を黄色い気球が飛んでいく。
しかも、ただの気球じゃない。…サザエさんの頭の形をした気球が…。
オレにも”大空を飛びたい”という願望が無いわけではないが、あのこっ恥ずかしい気球に乗るの だけは遠慮させてもらう。
しかもあの気球は、下にバーナーの口が開いてない(ただの風船のように閉じている)ので、内部の気体の加熱が出来ない。
つまり、何時落ちるかまったく分からない、ロシアンルーレットのような欠陥気球なのだ!
(2番)「買い物しようと街まで出かけたが」
徒歩で街まで来ている、と次に分かる。
「財布を忘れて…」
財布が無ければ街まで徒歩だろ?
「…愉快なサザエさん」
勘弁してください。
「みんなが笑ってるー」
笑うな、みんな!
サザエが余計図に乗る!
「子犬も笑ってるー」
子犬にまで笑われるフグタサザエ(人妻、1児の母)。
「るーるるるーるー、今日も良い天気」
1番でもそう歌ってるように、”今日も”良い天気だそうだ。
サザエさんでこの歌が流れる毎週日曜日。
サザエさんが住んでいる地域は、日曜はいつでも晴れなんだろうか?”♪雨がしとしと日曜日”という情景は、磯野家では受け容れられない。
(後奏)「ちゃちゃちゃちゃー」
画面中央より少し上の辺りに、横一列に並んだ磯野家の面々。
サザエは妙にいかり肩で、しかしノリノリでその場足踏み。
その横に後ろ手に組んだ波平が何か悪巧みをしてそうな面構えで、ふねが色キ○ガイが如く「しな」を作って、やはりその場足踏み。その背後では何か花弁状のものが、高速で回転しながら広がっては消える。
「ちゃちゃちゃちゃー」
…!?
目の錯覚だろうか?
磯野家の人々が瞬間移動して近づいてきたような?いや! 錯覚じゃない!
(理由:左右の二人が見切れてるから)タマがバイオ栽培されたであろう、巨大果実を真っ二つにかち割って脱出に成功(サザエに閉じ込められていた?)
歓喜の踊りを、腰をくね らせておどる猫の図。
生きてるうちにこんなものが拝めるとは…(しかも毎週)
「ちゃらちゃちゃちゃー」
また瞬間移動!
頼む!これ以上こっちにこないでくれ!
という願いもむなしく、 さらに一完歩一完歩詰め寄る磯野家の面々!
背後の高速回転物は、未だに広がっては消え広がっては消え…。
もはやこれは拷問である。
「ちゃーちゃっ!」
さらに詰め寄る磯野家!
サザエのどアップ!画面は彼女の独擅場!
サザエは手を斜め45度上方に手のひらを上にして振りあげ、少し跳ねあがり、オレにとどめの一撃を叩き込まんとする。
もうだめだ!
死を覚悟したオレは思わず叫ぶ 「エイドリアーン!」しかしそうおもった次の瞬間!
手を振り上げたままのサザエが、斜め情報を見上げたアホ面のままの、何か人外の力にひきずられるようにして、画面向かって左下の方向へすべり消えていった。
………。
何が起こったのかわからず、呆然とたたずむオレ。
しかし徐々に、目の前で繰り広げられた恐怖のダンスが、終焉を迎えたことを理解する。オレは助かった!奴に勝利したのだ!
悪は必ず滅びるのだ!!…と思ったら、直後の提供で元気な事が確認されるけどネ!!
コレニテドロン
初出:1999/05/05
修正:1999/10/31
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