アンパンマソ
第1話
ここは、町外れにあるアンパン工場。工場からはいつものようにアンパンの香りが 漂ってきます。ここの工場の上質なアンパンは、町でも大人気。みんなこぞってアンパンを買いにやってきます。
工場を訪れる人はみんなこの香りでめまい、吐き気、意識混濁を起こしたり、 意味不明なことを喋ったり、不可解な行動を取ったりします。そう、ここのパン工場では、アンパンはアンパンでもそっち系のアンパン(つまりシンナー)を製造していたのです。それも大変上質の、高純度トルエンでした。(註:トルエンはシンナー系有機製剤の中でも強まっている物。末期の人向け)
工場長は、その名も「シャブおじさん」。その業界でも知らない人はいないほどの 有名な売人です。その昔、シャブおじさんが若かったころは、シャブの市場で暗躍していたのですが、年老いた今は、こうしてアンパンをさばいて、老後をゆっくりと送っていました。
工場にはシャブおじさんのスケ、バタ子さんと飼い犬のチーズもいます。チーズは、バタ子さんのバター犬ですが、いつも奉仕しつづけていたのでチーズ臭くなって しまい、今の名前がつきました。(註:スケ、バター犬の意味が分からなくても、こちらとしては教えられない)
そしてもう一人、忘れてならないのが、われらがヒーロー、“アンパンマソ”です!!
アンパンマソはどんな奴かというと、自称 「空を飛びながら、町をパトロールし、困っている子供たちがいたら助けてあげて、 おなかがすいていたら、自分のアンパンを分けてあげる、空前絶後、天下無敵の正義のヒーロー!」
だそうですが、実際には頭にビニール袋に入ったアンパンが乗っていると言う 随分困った風体をしながら、「街中をふらふらほっつき歩いて、何か悩みを持つ子供を見つけ、その心の隙に付けこみ、頭のビニール袋から、アンパンを分け与え、薬物乱用の道に引きずり込む」と言う、腐れ外道なのでした。
ある日、アンパンマソが空を飛びながら、(註:実際には空を飛んでいるのではなく、アンパンによって“トンでいる”だけである)いつものようにパトロール(獲物を探し)をしていると、路地裏に不良三人にカツアゲに遭い、ボコされている子供を 見つけました。その途端、アンパンマソの目が「キュピーン」と、獲物を見つけたときの怪しい光を放ちました。
「チャンスだ(?) 助けなくては!!」
そう呟くと、おもむろにカツアゲ現場に向かうアンパンマソ。あわれ、カツアゲを されていた少年の未来は既に決定してしまいました。(つまり「助けられる」→「恩を売られる」→「薬物中毒者(と書いてジャンキー)」という未来ですね)
颯爽と仕事に赴く男、アンパンマソ。彼の背中は煤けていたのでした。
第2話に続く
中編予告
「おっすオラ悟空!この間の3×3のコンパはひどかったぞ!こっちのメンツは オラ、クリリン、ベジータだったけど、相手はなんとフリーザ、ザーボン(変身後)、 ドドリアだぞ。しかもフリーザがお約束の「ザーボンさん、ドドリアさん、ヤっておしまいなさい!」を言ったもんだから、その後は阿鼻叫喚の地獄絵図だったぞ!
次回ドラゴンボール『みちのく湯けむり殺人事件。美人弁護士の全裸死体の謎、 突如襲い来る犯人の影、を家政婦は見た!!の巻』絶対見てくれよな!!」
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