さらば学生麻雀
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3/25 月曜日
25日中に書き上げる予定が眠りこけてしまい26日の更新となってしまった。
昨夜の研究室の追い出しコンパ終了後、研究室仲間で麻雀をすることになった。メンツは俺、同
期O君、B君、そして後輩のS君。
泣いても笑っても最後の学生麻雀である。どうせだから盛大にやろうということでレートは普段
の倍の点ピン(1点100円)。さらに以下のルールがギャンブル性に拍車をかける。
・ドラ2枚めくり、サイがゾロ目なら3枚めくり。
・裏ドラ、赤ドラあり。面前ならそれぞれ1つにつきチップ1枚(表ドラはチップなし)。
・割れ目2倍。
・食いタンあり、後付けあり、飛びあり、ハコ下あり。
・一発、嶺上、槍槓、海底、河底など珍しい役は無条件でチップ1枚。
・役満ご祝儀2000円。
・チップ1枚200円。
・25000持ち30000返し、オカはトップ総どり。ウマは1・2。
麻雀がわからない人にこのルールがどんなものかわかりやすく言えば、2m四方のリングで有刺
鉄線電流地雷爆破デスマッチをやるくらいデンジャラス。「確実に死人が出るぞ、これ」という
B君の呟きには底知れぬリアリティがあった。
実はこの時、財布の中身は数百円であった。銀行の残高は40000円ほどあったが、これは初任給が
出るまでの生活費である。まさに勝たざるを得ない状況。よいこはマネしてはいけない。
昨日は日曜日だったため大学近くの雀荘はどこもやっていなかった。仕方なく高田馬場に移動。
地下鉄で行くかタクシーで行くかでしばし悩んだが、結局タクシーで。なんとも贅沢。しかし、車
中、S君が「大事の前の小事ですよ」という穏当ではないが至極もっともな発言をかまし、一同
妙に納得してしまう。
雀荘に入る直前、ゲンかつぎにY嬢に電話。「がんばれ〜」と激励をいただき、店に入った。
そしてついに学生最後の闘牌開始。
第1クォーター |
|
O君 |
S君 |
B君 |
俺 |
|
+ |
− |
+ |
− |
+ |
− |
+ |
− |
1回 |
|
63 |
77 |
|
15 |
|
|
29 |
2回 |
|
70 |
|
35 |
0 |
|
105 |
|
3回 |
32 |
|
|
67 |
|
24 |
59 |
|
4回 |
|
15 |
4 |
|
|
61 |
72 |
|
5回 |
18 |
|
|
65 |
77 |
|
|
30 |
6回 |
|
63 |
|
32 |
4 |
|
91 |
|
小計 |
|
161 |
|
118 |
11 |
|
268 |
|
最初の1半荘、O君の放銃によりいきなりS君の国士無双が飛び出す。割れ目でも親でもなかっ
たために被害は最小で済んだがO君はトビ。それに巻きこまれて俺も出遅れる。
しかし、2半荘目の+105をきっかけに3連続トップで俺が急浮上。6半荘を終えてほぼ一人勝ち
状態となり、早くも独走態勢に入る。なにせ配牌がいい。もしくはツモがいい。あるいはその両方。
配牌でドラ含みメンツが1つor孤立ドラ2枚は必ず入っている。で、2回に1回は暗刻になる。ペ
ンチャンべったりカンチャンずっぽり当たり前。リーチで引き負けることが皆無。一発ツモも数回。
シャボ待ちラス北一発ヅモとか海底赤ウーピンツモとか自分でも信じられんような牌回り。何か憑
りついていたに違いない。いわば98年の横浜ベイスターズのようにツキが途切れなかった。
国士無双をあがったS君はその後振るわず、振りこんだO君は6半荘で3回飛ぶという低調っぷ
り。B君はトップ1回トビ1回で一人平穏。
第2クォーター |
|
O君 |
S君 |
B君 |
俺 |
|
+ |
− |
+ |
− |
+ |
− |
+ |
− |
持越点 |
|
161 |
|
118 |
11 |
|
268 |
|
7回 |
|
45 |
61 |
|
12 |
|
|
28 |
8回 |
8 |
|
56 |
|
|
19 |
|
45 |
9回 |
|
17 |
53 |
|
4 |
|
|
40 |
10回 |
|
21 |
|
32 |
44 |
|
9 |
|
11回 |
|
31 |
91 |
|
|
71 |
11 |
|
12回 |
|
45 |
|
28 |
10 |
|
63 |
|
小計 |
|
312 |
83 |
|
9 |
|
238 |
|
第2クォーターにおいて爆発したのは後輩S君。国士無双の流れが遅れてやってきたのか、6半
荘中4半荘をトップで終わり、収支は一気にプラスへ。
そのワリを食ったのはO君。6半荘中4半荘でラスというS君の正反対な結果で傷口を広げる。
B君は苦しい中2着のラインを守ってきた。大きなラスを1回引いてマイナスに転じたものの全
体として調子を上げてきた。
俺は第8回に阿呆な放銃でラスに終わる。1度こういう阿呆なことをすると流れが完全に失せて
しまうのが麻雀の常であるが、なぜか後半で回復し、プラスをほぼ維持したまま上り調子でおり返
し点を通過した。
第3クォーター |
|
O君 |
S君 |
B君 |
俺 |
|
+ |
− |
+ |
− |
+ |
− |
+ |
− |
持越点 |
|
312 |
83 |
|
|
9 |
238 |
|
13回 |
|
60 |
|
21 |
56 |
|
25 |
|
14回 |
|
38 |
2 |
|
|
60 |
96 |
|
15回 |
|
63 |
|
63 |
145 |
|
|
19 |
16回 |
8 |
|
|
49 |
|
30 |
87 |
|
17回 |
|
50 |
|
21 |
71 |
|
0 |
|
18回 |
51 |
|
|
41 |
7 |
|
|
17 |
小計 |
|
480 |
|
110 |
180 |
|
410 |
|
B君が第15回で大爆発。割れ目の親で倍満をツモり、O君とS君を飛ばして+145を取るなど大き
なトップで大きくプラスに。また、俺も大きいトップを2回取って勝ち分を大きく伸ばす。
O君は低調が続く。第17回目の時点で9半荘連続のマイナス。なんとここまで1回もトップを取
れていない。20枚持ちで開始したチップも底をついており、実質の負け分は60000円に迫る勢いであ
る。かつて、我が研究室において一晩で25000円負けという伝説を残した先輩がいたが、それをダブ
ルスコアでぶっちぎる大負け。B君の予言「死人が出る」はまさに彼のことを示しているかと思わ
れた。かろうじて最後の半荘でトップを取り、借金が50000円を切ったところで朝の8時過ぎ。続行
かどうかの判断は一番負けている人、すなわち彼にあった。彼は回復を半ばあきらめていたが敢え
て続行を選択。「せめてS君の倍程度まで負けを減らしたい」と気力を振り絞る。
そして、奇跡は起こった。
第4クォーター |
|
O君 |
S君 |
B君 |
俺 |
|
+ |
− |
+ |
− |
+ |
− |
+ |
− |
持越点 |
|
480 |
|
110 |
180 |
|
410 |
|
19回 |
60 |
|
|
38 |
3 |
|
|
25 |
20回 |
50 |
|
|
19 |
|
38 |
7 |
|
21回 |
71 |
|
|
15 |
|
61 |
7 |
|
22回 |
|
41 |
12 |
|
|
15 |
44 |
|
23回 |
81 |
|
|
68 |
|
36 |
23 |
|
24回 |
67 |
|
26 |
|
|
62 |
|
31 |
小計 |
|
192 |
|
212 |
|
29 |
433 |
|
O君への同情ムードが広がる中始まった第4クォーターは、6半荘中5回がO君のトップという
驚異的な結果となった。
ワリを食ったのは負け分がほぼ倍増したS君と勝ち分をすべて吐き出してマイナスに転じたB君。
俺は2着と3着でO君の爆発をかわしつつトップを1回とって勝ち分が微増。といっても別に苦戦
したわけではなく相変わらず異常なツキは続いていた。配牌からドラがいるわペンチャンカンチャ
ンがすぐに埋まるわ。これだけツキが続くのも信じられんがそれを上回ったO君はそれ以上に尋常
ではなかった。すげぇ手加減して打ったけど。
サドンデス延長戦 |
|
O君 |
S君 |
B君 |
俺 |
|
+ |
− |
+ |
− |
+ |
− |
+ |
− |
持越点 |
|
192 |
|
212 |
|
29 |
433 |
|
25回 |
70 |
|
|
64 |
26 |
|
|
32 |
26回 |
81 |
|
5 |
|
|
15 |
|
71 |
27回 |
84 |
|
|
32 |
|
49 |
|
3 |
28回 |
10 |
|
|
14 |
|
49 |
53 |
|
合計 |
53 |
|
|
317 |
|
116 |
380 |
|
チップ |
+8 |
-7 |
-10 |
+9 |
収支 |
+6900 |
-33100 |
-13600 |
+39800 |
結局O君の好調は最後まで続き、終わってみればプラスに転じていた。一発ツモでチップ5枚オ
ールなど、ヤクザな上がりでチップも回収、チップを含めて60000円もの大進撃。あり得ねぇ。
対してS君の負け分は30000円を超えた。「卒業旅行のラスベガスのときより負けた」と言う
彼は、まさに死人であった。それでも明るく振舞うS君。昨年末の禁煙チキンレースのときもそう
だったがとても気持ちのいいヤツである。来年は4年生をカモにして取り返して欲しいものである。
一時は20000円近い勝ち分を得たが結局10000円以上の負けとなったB君。「トップの後ラスっ
ちゅーパターンが続いて流れを引きこめんかった」と自己分析。
さて、最終的に40000円近い勝ちを得てしまった俺。実はこれまでこの研究室で打った麻雀では
合計で25000円ほど負けていた。昔からここ一番での勝負強さはあるなあと自分では思っていたが、
今回それが証明された形。気分がよい。
雀荘を出るとすでに昼近い時刻。高田馬場で有名な「富士ラーメン」というラーメン屋で全員に
ラーメンをおごった。その後O君は地下鉄で大学へ。B君とS君は山手線で家に帰るという。俺は
頭の中に睡魔が1個中隊ほど駐留していたが、ちょっとした用事のため秋葉原に向かう。
結局、ついでに寄ったK−BOOKSで買っていなかった同人誌や持っていないベルセルクテレカを買
ってしまい、15000円がいきなり消えた。
恐るべし秋葉原。悪銭身につかずとはこのことか。<オノレがアホなだけじゃ。
NARUTO!にイマイチ魅力を感じないのは何故なのだろうか。今まで生きてきて、ジャンプで人気を
得ている作品の魅力がわからいのは初めての経験である。それが興味深く、かえって読んでしまう。
ある意味これも魅力か。
この雑想に普段の3倍の時間と労力を消費。あーつかれた。
表も全部タグ打ち手作りですぜ?