勉強でもしようか

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 雑想ノート5/27/99より転載   俺はだいたいの場合勉強より漫画を優先する。   なぜかって漫画の方が勉強より好きだからだ。   しかし、見落としてはいけない重要なことがもう一つある。比較の問題として漫画  の方がすきというのであって、勉強が嫌いというわけではないということだ。   むしろ、勉強も大好きである。この辺までは以前にも書いた。   そこで、最近「子供に勉強をさせる」ということを考える機会があったので今回は  それについて少し書こうと思う。   勉強をしない子供はよくいる。でもたぶん勉強が本質的に嫌いな子供はいないと思  うのだ。考えて、あるいは思い出せばいい。子供の時、どうしても解けなかった問題  が、どうしてもわからなかった文章が、ちょっとした新しい知識で見事にわかったと  きの充実感を。   あれを一度も経験したことがない子供がいるとは思えない。そしてまた、あれが嫌  いだという子供がいるとは思えないのだ。   つまりは、勉強が嫌いな子供がいるとは思えないのだ。   ではなぜ勉強をしない子供がよくいるのだろうか?   それはきっと俺と同じである。勉強より好きなことがあるから、そっちをやってし  まうのだ。   「勉強したくない」は「勉強より好きなことをやりたい」の裏返しである。   ではどうやって子供に勉強させればいいのか?   簡単だ。勉強が一番好きであるようにすればいい。   勉強が子供にとって一番好きであることが難しいのは、上述の充実感を得るまでの  プロセスがときとして非常に面倒くさく、退屈であるからだ。   プロセスとは、つまりは自分の持つ知識や参考書を総動員して工夫することだ。   ではどうやって勉強を好きにさせるか。   実はよくわからない。   俺の経験からいうと、結局今こうして勉強の楽しさを知っているのは子供の時に父  親がマンツーマンで、一緒に楽しみながら勉強していたからだと思う。   5歳で英会話の家庭学習と公文を始めた。勉強している間中、父親がそばで一緒に  考え、教えてくれた。小学校に上がってからも日曜日ごとに父親と一緒に何かを勉強  した。   あれは試行錯誤というプロセスを楽しむ勉強だった。父親は一緒に勉強することで  勉強の内容以上にその楽しさを教えてくれた。   現在、とても感謝している。   ・・・というわけで、親が子供に勉強させたかったら決して楽をしてはいけないの  だという結論に達した。勉強で子供を楽しませる。勉強の楽しさを、子供と一緒に勉  強することで子供と共有する。   そうすれば子供は勉強好きになるのではないだろうか。   しかし、勉強が一番好きだという子供は個人的には少し心配だ。   勉強は何か一番好きなものの次に好き、という程度にしておくのが健全でいいんじ  ゃないかなぁ。
 

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