俺って嫌な奴?


ツッコミ三原則
  ・作者も読者も了解しているような事へのツッコミはしない。
     例:あんなでっかい剣振り回せるわけがない。
  ・ストーリーへのツッコミはしない。
  ・ギャグ以上に感情に走ったツッコミはしない。

いかに緻密な作品であっても、わずかなミスをなくすことは不可能。
ベルセルクも例外ではない。
そんなちょっとしたミス・・・というか「あれ?」と思った事をおもしろおかしく解釈するページ
です。抗議のメールも拒否はしません。
が、悪意で作ったページではないことをご了解ください。
ついでに、ここに書いてある以外の解釈を思い付いた方、メール下さい。
ネタも募集中。


   9/20  投稿作品を掲載しました。
          11巻 「魔犬(1)」
          11巻 「魔犬(2)」
          16巻 「闇の獣」


   8巻「旅立ちの朝(2)」  ガッツとグリフィスの決闘。間違いなく本編で5指に入る名シーンです。  しかし、ここには大きな謎が。  二人が剣を構えて退治する見開きのページをみましょう。注目すべきは木の根本。  前の方のページでキャスカたちに踏みあらされているはずの雪面に、足跡がまったくないのです。 すこし前のページでは確かに木の根本には足跡があります。  足跡は何処へ消えてしまったのでしょうか?  これはもう再び雪が降って足跡を覆ってしまったとしか考えられません。つまり、あの決闘は少 なくとも半日(背景の太陽が夕日だとした場合)後に行われたことになります。  いや、もちろんそれはありません。なぜなら、これは「旅立ちの朝(2)」だからです。  すなわちあれは一晩明けて翌日の朝だとしか考えられません。  あそこまで場面が盛り上がっていたのに翌日の朝まで勝負を延期するとはよほどのことがあった に違いありません。彼らをしてそこまでさせたのは一体なんでしょうか?  それはきっと作者だけが知っているのでしょう。  しかし、そう考えるとまた心を揺さぶられます。  説得の時間ができたにも関わらず、彼らは剣をとって対峙し、剣による決別を選んだのですから。  剣によって結び付き、ほかの選択肢があったにも関わらず剣によって決別する。  なんと壮烈な二人でしょう!
   9巻「果てしなき夜の始まり」  ガッツが鷹の団を去ったあと、キャスカがガッツの部屋に入って置き去りにされた剣を抱くシー ン。キャスカの女性的な部分がよく現れています。  実は私の好きなシーン五指に入ったりします。  ここでは扉を開けたキャスカのシルエットが描かれたコマを見ましょう。  左肩部分に正体不明の出っ張りが。  これは本気で正体不明です。あんなところに一体何があったんでしょうか。  手がかりと思われることがひとつだけあります。  鎧と剣の位置関係に注目。8巻の「ある雪の夜に…」でガッツが部屋を出ていくとき、多くの戦 をともにした剣と鎧を一瞥するシーンがありますが、この時と剣の配置が変わっています。  誰かが動かしたと思われますが、その誰かが部屋を出ていったのではないでしょうか。  人間とは思えません。キャスカが部屋の中から出てくる人に気付かないはずがない。  それでは………?  一番の可能性は人外です。というよりそれ以外考えられません。  多くの血を吸ってきた剣に引かれたかしてやってきた雑魚クラスの人外が剣を動かし、人(キャ スカ)の気配を感じて扉の上部の死角にいったん隠れ、キャスカと入れ違いに外へでていった。  「そのとき、私の背中を冷たい手が撫で回すのを感じたんです。(女千人長:談)」  どうして窓から逃げなかったんだとか突っ込まれると弱いですが、ほかの解釈を思い付けません。 何かあったら教えてください。
   9巻「闘者」  ガッツ対シラット。渋いですね。ここには一話の中に二つあります。  一つ目。これは簡単。ウルミンを引き出したシラットの右手のほう。刃が6本出てます。  光源は松明とかがり火でしょうから、揺らめいてます。刃に反射した光の加減で6本に見えるこ ともあるでしょう。光源を考えて作画するのは基本中の基本。しかしここまで気がつく三浦先生は やはり非凡といえましょう。  二つ目。こちらは難しい。シラットによるウルミンでの初撃。  驚異的な反射神経で左によけるガッツ。その切味の鋭さに内心舌を巻いているコマ。  あれ、左頬を切られてる………。  左にかわしたら切れるとしたら右頬では?事実、かわされたウルミンの刃はガッツの右側を通過 し、マントを貫通してます。さて一体何があったのでしょう?  はっきりいってよくわかりませんが、おそらくウルミンの前にとめたチャクラムが実は左頬をか すめていたのではないでしょうか。チャクラムの切味が鋭く、しばらくは傷が 開かなかったのが、急激な運動をしたことで開いてしまった。  おそらくそういうことなのでしょう。
   9巻「傷(1)」  全編通してもっともセンシティブなエピソード。  202ぺーじの2コマ目から3コマ目。よく見て何がひっかかるか考えてください。  そう、キャスカの頭を抱き寄せた肩が違うんですね。2コマ目では右肩、3コマ目では左肩、20 3ページに行くとまた右肩になってます。  これは、厳密にはミスではありません。読者の方でコマとコマの間を読まなければならないのです。  おそらくこんな感じでしょう。 ガッツはまだ何かいいたげなキャスカを抱き寄せ、左耳にささやいた。    「しのごの考えるな」   ふるえるキャスカの頭をとらえ、正面からその目を覗き込んだ。   恐れ、戸惑い、羞恥………そして愛しさ。すべてを内包してキャスカの目は黒く  光っていた。   再びキャスカの頭を抱き寄せ、今度は右耳にささやいた。    「今は」    「生きてることだけ感じてりゃいい」   もう一度正面からキャスカの目を覗き込むと、恐れと戸惑いは幾分薄れ、安心感が  キャスカに生まれているように見えた。   万感の思い……3年間を両腕に込めて、ガッツはキャスカを抱きしめた。  …………うわああああ。やるんじゃなかった。  ま、まあとにかく例えば上の文の3行目から5行目、9、10行目がコマとコマの間で省略され ていると、そういうことが言いたいんですね、はい。  コマとコマの間をよむ。そこには無限の解釈と感動があります。
   10巻「ウィンダム潜入」  再生の塔の最奥部。闇の中でグリフィスに謁見した人外。  やつらはグリフィスの手にキスをします。この手に注目。  38ページでは右手、39ページでは左手になっているんです。  解釈は極めて簡単。両手にキスしたんですな。  とはいえ、あの状態のグリフィスが身動きしたというのは驚きですが。  さらにもうひとつ。最後のページ、最後のコマのジュドーの右腕に注目。  甲手がない。前後の描写では確かにつけています。さてどういうことでしょう。  ここでジュドーが甲手をはずすとしたら、その理由はおそらくただひとつ。甲手を汚したくなか ったんでしょう。地下道に潜り込むときには地面に手をつくだろうし、土で汚したくなかったと。  なぜか?きっとこの甲手はジュドーにとってとても大切なんでしょうね。  ひょっとすると昔の恋人か、両親の餞別だったのかもしれません。
   10巻「深淵の再会」  獄長の悪趣味な自慢を聞き、怒り心頭のガッツ。  ゆらりと立ち上がったその影。何の問題もないようですが、実は大きな謎があります。  誰のせりふだったかチェックしてないんですが、「ウィンダム潜入(1)」のなかでこの牢獄の ことを「一筋の光もない真の闇」と言っていました。  牢獄の扉を開けたとき、闇に沈んでいたグリフィスの体を見てもそれが正しいことがわかります が、そうするとこの牢獄のなかで光源はキャスカの持ったランプだけということになります。  それにしてはガッツの影は小さすぎます。  ご存じかと思いますが、至近にある小さな光源による影は、平行光線でない限り非常に大きくな ります。もちろんランプの光は平行光線ではありません。  最低でも、影の頭部が天井にかかるくらいの影ができると考えられるのですが……。  ………すみません、解釈しようがないっす。単なるミスですな。
   11巻「魔犬(1)」  ・解釈その一  黒犬騎士団誕生とワイアルドの団長就任の話です。  決闘の前、ワイアルドが塔を見上げて「あの塔の上に」「新しい彫像をひとつ」と言うシーン。 ここでは、見上げた塔の張り出しの部分の石組は8段あります。  次に、2ページ後の彫像と化したバーボを描写したシーン。ここでは同じ塔の張り出し部分の石 組は7段になってます。  よく見ると、張り出し部分の上部は矢ざまがあり、凸凹してますが、この凸凹部分が前者では2 段、後者では1段になってるんですねえ。  これはつまり、ミッドランドの建築技術が極めて優れていることを示しています。  何てったってこの高速度で石組を変更することができるのですから。  しかし気の毒なのは立て直しをした左官屋。頭の上にいきなり死体が串ざしになってるんですか ら、気味悪いことこの上なかったでしょうね。  ・解釈その二  実は、最初に出てきたバーボの刺さっている塔と、次に出てきたバーボが刺さっている塔が別物 なのです。というのは、ワイアルドが進呈した彫像をえらく気に入った王様は、あのあとバーボを 最初の塔から抜いて、いつも王様がいる部屋から見える別の塔に改めて刺しなおすように命じたか らなのです。  二番目のバーボと塔は、王の命により別のところへ移動させたあとのものだったのです。
   11巻「魔犬(2)」  ガッツとワイアルドの一騎打ち。恐るべき反射神経でガッツの大剣をつかみ止めるワイアルド。 握り込まれたガッツの手がきしむ。心中「潰される…!!」と焦るガッツ。  まさにそのコマです。  なんと右手と左手が完全に逆!  左手につけてた籠手が右手に移り、握りも逆になってます。  ワイアルドに握り込まれた状況で籠手をはきかえるなんて無理ですから、いったんワイアルドが 手を放したとしか考えられませんね。  しかしいったいなんのために………?  ………だめだ、あまりに決定的すぎてこじつけすら浮かばない。  ああああ。だめだ、すみません、勘弁してください。  と苦しんでいる私に救いの手が。以下は投稿作品です。  これはもう鏡のように映った像を描写したものだとしか考えられません。  つまり、あのコマは対決しているガッツとワイアルドのちょうど真下にあった水たまりに映った 像なのです。だとすると右手と左手は完全に逆でないとむしろおかしいのです。  そうするとワイアルドの手が逆になってしまうではないか、といわれるでしょう。デモ大丈夫で す。ワイアルドはしばらくガッツの手を握っている間に手がつかれてしまったので、反対の手で握 りなおしたのです。  水たまりなんかあったっけ・・・?とお思いの方。  あの水たまりは最初からあったものではありません。熱く手を握りあう二人の汗がしたたり落ち て出来たものなのです。
   15巻「守護者(1)」  ロストチルドレンの章の最初に出てきた野盗が化物となってガッツに戦いを挑むこの回では、ガ ッツの剣の握りに注目。  通常、ガッツは左手の義手を柄頭の方に、右手を鍔元の方にして剣を握ります。が、この回では 一コマだけこの握りが逆になってます。正面から来たやつの脳天を割るために剣を振り上げたコマ です。  動線になってはいますが、明らかに剣の握りが逆です。  このまえのコマでは横から来た別のやつの胴体をなぎ払ってますが、この時には握りが普通にな っています。動作の連続性を考えると通常の人間では明らかにそんな時間はありません。  このことから言えることがひとつ。ガッツは極めて速い剣の持ちかえができるのです。  当たり前と思うかも知れませんが、ガッツの左手は義手です。これほどすばやい持ちかえができ るようになるにはすさまじい訓練と、できれば義手の改良が必要だったはずです。  さすが黒い剣士。半端じゃありません。  しかし、疑問点がひとつ。この場面では手を逆に握る必要もメリットも何もないのです。  いったいなぜこの緊急の場面でガッツは剣の持ちかえの速さを披露する気になったのでしょうか?
   16巻「闇の獣」  ・解釈その一  妖刀ざっくり丸大活躍のこの回ですが、そのざっくり丸が命取り。パックがガッツにかました 「気付けの一発」のコマとその直後、ガッツが額を押さえてひっくり返るコマにご注目。  何がミスか?実際にやってみるとわかります。試しにうつぶせになり、目の前にパックに見立て たぬいぐるみでも置いてください。  額をざくっとやられたつもりになって、ひっくり返り、仰向けになりましょう。  額をおさえ、顔をしかめて歯を食いしばるのもよいでしょう。  さて、パック(に見立てたぬいぐるみ)はどこにいますか?右にひっくり返ったにしろ左にひっ くり返ったにしろ、少なくとも頭の真上にはきませんね。  ここでもう一度漫画を見ましょう。ガッツがひっくり返った後もパックは頭の真上にいるのです。  このようになるには、腹筋と背筋を駆使してその場で飛び上がり、空中で一回転し、背中から着 地しなければなりません。右手には大剣を持ったまま。  さすが黒い剣士。とっさにそこまでするとは恐るべき身体能力です。  ・解釈その二  ガッツの脳天に追撃を加えるため、最初の一撃でガッツを仰向けにしたパックがすぐにガッツの 頭の真上に移動して構えをとった、とも考えられます。  恐るべし、パック。容赦なしか。
   16巻「聖鉄鎖騎士団(1)」  あううう。ガッツが悟空化してるう。  一人称「オラ」ってすっげー似合わないっす。  そんだけ。  とりあえず、以下工事中。  ネタばらしになるんで、コミックス収録分までにします。