世界地図
ベルセルクトップへ
ファンなら一度はやること。
すなわち、地図の作成。
その世界観の芸術的な完成度にもかかわらず、ベルセルクの中では地理に関する記述が極めてあ
いまいで、かつ断片的にしか出ていない。どうも三浦氏はちゃんとした世界地図を描いているわけ
ではないようだ。
しかたがない、ここは一つやってしまおうではないか。
斜体数字は(巻数、ページ数)を示す。 例:(12,200) → 12巻200ページ
まずは最も手がかりの多い法王庁直轄領とミッドランドの位置関係から攻めてみる。
(1)ゴドーの家は法王庁直轄領内にある。
・ガッツがキャスカを追いかけてゴドーの家からアルビオンにむけて出発する一ヶ月前、聖鉄
鎖騎士団の行列の前にキャスカが姿を現している(17,208)。
・キャスカがエリカとの木の実摘みの途中、失踪したのもちょうど同じ一ヶ月前である(17,158)。
・また、聖鉄鎖騎士団の行列の前に現れたキャスカの衣服はあまり汚れておらず、空腹を訴え
ることもなく、またやつれてもいない(17,238)。従って失踪してからさほど時間がたってい
ないと考えられる。
・幼児退行を起こしているキャスカにはあまり高速での移動は無理であると考えられる。
・よって、キャスカがエリカとはぐれた地点と聖鉄鎖騎士団の前に現れた地点はさほど離れて
いない。
・また、エリカの「木の実摘み」がそれほど遠出をするものとは思えないので、キャスカがエ
リカとはぐれたのはゴドーの家の近くであろう。
・よって、聖鉄鎖騎士団はゴドーの家の近くを通ったと考えられる。
・セルピコのセリフから、アルビオンは直轄領内である(17,210)。
・聖鉄鎖騎士団は一回法王庁に戻ってからモズグスのアルビオン行きを護衛する任務についた(17,211)。
・したがって、アルビオンまでの行軍は直轄領内を通過しているものと考えられる。
・以上の考察によりゴドーの家は法王庁直轄領内にあると考えられる。
(2)法王庁はミッドランドの南にある。
・聖鉄鎖騎士団のモズグス護衛任務における行軍ルートは定かではないが、仮に法王庁が直轄
領の中心にあり、行軍ルートが比較的直線的なものであったと仮定する。
・(1)の考察により、行軍ルートの近くにゴドーの家がある。
・また、リッケルトのセリフ(17,204)から、アルビオンはゴドーの家の北東にある。
・セルピコのセリフから、アルビオンはミッドランドとの国境のごく近くにある(17,210)。
・従って、法王庁はミッドランドの南から西のどこかにあると考えられる。
・簡単にまとめると下のとおり。
聖鉄鎖騎士団行軍ルート |
(法王庁)―――――――――――――――――――→(アルビオン) |ミッドランド
南西←(ゴドーの家)→北東 |
国境線
・位置関係として考えられるのは以下の3通り。
直轄領が西側 | 直轄領が南西側 | 直轄領が南側 |
直轄領側 | ミッドランド側
|
凸|
(アルビオン)
/ |
/ |
/ |
凸 | 凸
(法王庁) | (ウィンダム)
|
(国境線) |
\ ミッドランド側
\ 凸
\ (ウィンダム)
\
\
凸\
(アルビオン)
/ \
/ \
凸 \
(法王庁) \
直轄領側 (国境線) |
凸
(ウィンダム)
ミッドランド側
―――――――――――――――(国境線)
凸
直轄領側 (アルビオン)
/
/
凸
(法王庁)
|
以下、西と南の可能性について吟味する。
・黙示録の文面に「新しき旧き名の都の西に赤き湖が現れる」とある(14,84)。この「都」は
ウィンダムであると考えて差し支えないだろう。
・また、蝕が起きたのはミッドランド国境地帯である(12,6)。
・したがって、「赤き湖」が出現したのはミッドランド西部の国境地帯であると考えられる。
・黙示録の予言を確かめるために派遣された聖鉄鎖騎士団を見て、巡礼の子連れの女性が「法
王庁の軍隊がどうしてここに…!?」と驚きの声をあげている(14,80)。これはこの場所、
すなわちミッドランド西部の国境地帯に聖鉄鎖騎士団がいるのは不自然であることを示して
いる。
・この発言が出るケースについて、以下の2つの場合が考えられる。
i)ミッドランドが西の国境を法王庁直轄領と接していない場合。
もしミッドランドが西の国境地帯を法王庁直轄領と接しているのであれば
この発言が出るとは考えにくい。
ii)聖鉄鎖騎士団がまさに「法王庁の軍隊」であり、直轄領内でも国境地帯のような
僻地に来ることが少ない場合。
・しかし、モズグスの場合でもわかるとおり、地方に派遣される僧官(異端審問官)の護衛任
務をすることもあり、聖鉄鎖騎士団の行動範囲は少なくとも直轄領内では広いようだ。した
がってii)の可能性は少ないと思われる。
・以上から、法王庁直轄領はミッドランドの西にはないと考えられる。
・蝕から生還したガッツとキャスカが息絶える前にゴドーの家についたことから、蝕の発生現
場からゴドーの家まではそれほど遠くないと考えられる。
・法王庁直轄領がミッドランドの南にある場合は、南西にある場合に比べ、移動距離が長くな
る。したがって、南西にある可能性のほうが高い。
・以上の考察により法王庁はミッドランドの南西にあると考えるのが妥当。
ここで法王庁直轄領から離れる。電撃戦増刊号をお持ちの方は22〜23ページを開かれたし。
(3)チューダーはミッドランドの東にある。
・そのものずばり、書いてある。
最後にクシャ―ン。以下執筆中。