ベルセルクと出会ったのは小学6年生の時だったと思う。 当時、学校の課題で戦争についての研究発表をしようというのがあった。 その課題を片付けるため、たくさんの本を読んだ。 戦争の本である。人がざくざく死ぬ。 それも戦争に対して何の責任も罪もない人々が、これ以上はないと言うほど無惨に。 特に沖縄戦の悲惨さは本を通してではあるが当時の俺に多大な衝撃を与えた。 人が死ぬことにいい加減神経が麻痺してきた頃、ベルセルクに出会った。 コンビニでふと立ち読みした分厚い雑誌に、それは掲載されていた。 瀕死の蛇に向かってガッツは言い放つ。 「人間は弱ぇよ。すぐ死ぬ」 そのあとにも続く一連の言葉が沖縄で死んだ人々の写真と重なりあった時、ベルセルクは 俺にとってけっして忘れられない作品となった。