■DIVINE MUSIC FROM A JAIL/Oidupaa Vladimir Oiun [Friends Records]
改宗したためノイローゼになり強姦殺人を犯したトゥバの伝説的カルグラ歌手。投獄されているため刑務所での録音。ロシアアコーディオン(バヤーン)を伴奏に独特の高音カルグラで哀愁を歌いあげる。彼の音楽はある時は寅さんのように懐かしく、またある時はアストール・ピアソラのようにむせび泣く。ハードコアバンドのようなジャケワークも魅力(バーコードが無い!)。いわゆる一般 に認知されているホーメイとは異なるかもしれませんが、僕が一番好きなCDです。絶対オススメ。 巻上公一さんのサイトから買えます。(山川)

■Deep in the heart of TUVA/オムニバス [Ellipse]
僕が最初にホーメイに出会ったCDです。1曲目のKONGAR-OL-ONDARによるカルグラに脳天直撃されて以来細々と練習を重ね、日本グランプリにまで這い上がりました。米盤で64ページのハードカバーCDブックがついている豪華なアルバムです。 内容はあらゆるスタイルが網羅されていて、入門としても最適でしょう。最後の2曲はポール・ペナという盲目のブルースシンガーによるもので、ユネスコ主催第2回ホーメイシンポジウムのコンテスト(第4回は僕が出場します)で観客賞受賞した人です。みなさんもやられて下さい。(山川)

■ 秘密の夢/ボロット・バイルシェフ [KING RECORDS]
アルタイ山脈を超えてトゥバの隣に位置するアルタイ共和国のスーパースター、ボロット・バイルシェフ。アルタイの倍音唱法は「カイ」と呼ばれ、主に古代から伝わる英雄叙事詩が歌われます。ボロットの音楽はまさに唯一無比。深い哀愁をたたえつつ硬派なある一貫したスタイルを持ち、地鳴りのごとく鳴り響くその超低音カルクラーは聴く者の心を文字どおり鷲掴みにします。僕を特にノックアウトしたのはショールという笛を吹きながら歌うカルクラー。これは本当にヤバイ。その音はほとんど魔術の域に達していて、どこかへ連れていかれそうになります。恐ろしく危険な、それでいて本当に優しいアルバム。 (山川)

   
   

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