※多分に私の主観的視点から話をしていますが,客観的な要素も含めて記述しているつもりです。
 あくまでも自分なりに三年h.NAOTOを見てきた一個人,一フリークとしての意見ですので
 読まれたあとに不快感を持たれたとしても私は何も対処できません。
 以上をご理解頂いた上でお読み下さいませ。









先日半年ぶりくらいに訪れた裏原H店の入り口にディスプレイされていたANARCHYのカットソーを見て愕然としてしまいました。

遊び心や遊隙を感じない単調なフォントの英字プリント,
簡素でなく質素になってしまったかのような単純なフロントプリント,
そこらにあるTシャツでしかないようなライン。

正直な感想として,巷で氾濫している粗悪な類似品と区別が付かないほどでした。
私も私なりにh.NAOTOを三年以上見続けてきたつもりでした。
客側から読み取れる範囲のS-inc社の方向性と,
デザイン・パターン・テキスタイル・マテリアル・製品のディテール,クオリティ。
カテゴリの細分化やコレクションごとの作風と過去からのターゲット層の変化。

それらが全体的に低質化してしまった気がしてなりませんでした。
某PブランドやAブランドがどれほど追随しようとも届かないほどの
デザインクオリティを誇っていたと感じるh.NAOTOが,
それらと見分けの付かないようなレベルの製品/作品を作ってしまったことがショックでした。
また,年々縫製面での品質において製品ごとに優劣のばらつきが激しくなっていることも感じました。
実際にあったのはボタンホールの始末の荒さ,ボタンが大変取れやすい縫いつけであること。縫い目の飛び。
鳩目や金属パーツ等の解れや破損。ジッパーの開閉時の不良。
これらはデザイン面とは画された,「製品の品質」の問題だと思います。

S-inc社のアイテムは製品でありながら同時に作品でもあります。
少数でも量産するにはかなり高度で複雑なディテールを持っているでしょう。
クオリティを追求してしまえば切りがありません。
価格も同時に上昇してしまうでしょう。そこは切り離せない部分です。

しかし,やはり製品でもある訳です。一企業の営業形態でもある訳です。
そこはしっかりとすべき点ではないでしょうか。
せっかくのデザイン(テキスタイル,パターンなどを含めて総括的にデザインと呼ばせてもらいます)の美しさが
「市販の既製服というもののクオリティ」に於いて損なわれてしまうのは非常に残念です。


私は今でもh.NAOTOを始めS-inc社の創り出すものを愛しています。
BBBの浴衣なんかたまらないです。

一フリークとして愛を持って見続けてきたからこそ,
先日の出来事に酷く落胆してしまいました。
勿論,それは「管理人の勝手な思いこみ・解釈だ」と言われてしまうこともあるでしょう。
ですが私も只の人間です。
楽しみながら,h.NAOTOへの愛を持って更新したいと思う感情は自然でしょう。
それすらも許せない方は,ご理解頂けなくても仕方ないのかなと思います。
どちらが良い悪いではなく。


同時に更新に対する時間を作れなくなってしまったこともあって休止とさせて頂きました。
マイナーチェンジしての復帰準備を進めていますが
再会はいつになるか未定です。


200506 KOU