2005.7.5
言語道断な世相
島 健二
厭なニュースばかり続きます。
入れ替わり立ち代り報道されるニュースは眉をひそめ、何ということかと思い、
又かと愕然とするような厭な事柄ばかりです。
ごく最近報道されたものだけでも、
相次ぐ15才の殺人、高三生(18才)の級友殺傷事件(HPの日記に殺人予告を記載した)、
61才の女性事務員が20年にわたって年金積立金の使い込みをして豪勢なマンション暮ら
しをし、ホストクラブの男性に100万円単位の金を貢いでいたとか、
主として老人をだまして悪質の住宅リフォーム詐欺を働いたとか碌な話はありません。
よくもこんなに悪いことばかり起きるものだと空恐ろしく感じる事件ばかりです。
単発事件だけでなく、類似事件の続発もあれば、若貴兄弟の確執事件のように、報道陣
が興味本位に報道する間にどんどんエスカレートして、法廷闘争に持ち込まれそうな騒
動になっている事件もあり、若贔屓と貴贔屓に分れて煽るような報道姿勢にも問題があ
るように思います。
相撲界に一時代を画した若貴時代の良き夢はとうとう台無しにさせられてしまいました。
どうしてこんなに悪い世相になってしまったのでしょうか?
言語道断な世相です。昔はこんなことはありませんでした。
もちろん、どんな時代にも悪いニュースも報道されましたが、時には美談もあり、微笑
ましいニュースもあったように思います。
世相はその時代に住む人々の心情を現すと云います。
終戦後60年を経過して、世の中は大きく変わりました。
敗戦後のショックから立ち直るために、勤勉な日本人は懸命に努力を重ねて、驚異的に
逞しい立ち直りを見せ、経済大国と呼ばれるまでに至りましたが、この間、人々の心情
も大きく変わったように思われます。
戦争中への反省から自ら考え方を変えたことも事実ですが、占領軍アメリカの日本及び
日本人改造計画(アメリカに都合の良い)もあって、個人主義が徹底的に植えつけられ
たのです。日本人はすっかり個人主義に染まりました。国家のためや同胞のためは考え
なくなり「自分さえ良ければ良い」という考え方になりました。
はじめに羅列した好ましくない事件や事象は皆この考え方から発生しているように思われます。
これで良いのでしょうか? そんなことはありません。
極めて厭なことです。愕然とする事柄ばかりです。
言語道断な世相で、何とかして改善すべきです。
それにはどうしたら良いのか?
個人主義が行過ぎて、すっかりジコチューになってしまった考え方を変えれば良いのです。
私はいつもジコチューこそ諸悪の根源なのだと考えます。
国家のため、同胞のためという考え方は必要なことなのです。
「自分さえ良ければ……」という考え方を改めて、他人のため、社会のためを考える必要
があるのではないでしょうか?
大人たちが「自分さえよければ……」の考え方を改めて他人のため、社会のためを考えた
行動に戻れば子供たちも同じ考え方、行動をするようになり、健全な世相に戻るのではな
いでしょうか? 猛省を促したいと考えます。 目次へ