2017.4.6
安楽死の合法化を望む




私は88才の老人です。現在有料老人ホームに入居しています。

私の最大の心配は認知症になることです。

老人ホームに入居している人の90%は程度の差こそあれ認知症に苦しんでいます。

私が毎日接している90才の老人が私の向かい側の席で食事をするようになってから約3ヶ月です。

娘さんが2人おられ、時々お父様を見舞っておられます。奥様は別の施設に入っておられると聞きました。

家へ帰りたいといつも嘆いておられます。最近妄想が起こるようになりました。

娘さんがここの地下室に監禁されている。こんなことが許されるのか。

「この建物には地下室はありませんよ」とスタッフに言われてそれは言わなくなりました。

しかしその後も「ひどい目に合わされている。どうして家に帰らせてくれないのか」と毎日のように私にこぼしています。

娘さん一家もさぞお困りでしょう。長生きは幸せなことではありません。長生きをして幸せな方は少数派です。


私の妻は85才で現在この施設でお世話になっています。

アルツハイマー病で夫である私も、息子たちも孫たちも認識できなくなっています。

車いす、おむつ,ご飯を食べさせてもらう。 わがつまながら哀れだなと思います。

誇り高かった彼女のことを思うと、果たしてこれが幸せな老後かと疑問に思います。

彼女の両親の遺産、私の年金のおかげで有料老人ホームで過ごし、息子2人には経済的な負担はありません。

しかしこれは年金の高い私たち世代だから可能なことです。

新聞でよく読む記事、老々介護、介護離職などのことは他人事には思えません。

年を取った夫が、妻の介護に行き詰まり、妻を手にかけた。やりきれなさを感じるのは私だけではないでしょう。


安楽死が合法化されている国があるそうです。金持ちでなければそんな国には行けません。

自分の身に振りかからなければ、人権尊重などときれいごとが言っていられるのです。

少子高齢化の時代はますます目の前に来ようとしています。団塊の世代の方々が認知症になったらどうするのでしょう。

間違いなく一億総老々介護になり、国は破綻します。国会は皆これに目をつぶって重箱の隅をほじくっている。

安楽死法案にもテロ対策、北朝鮮対策に劣らない緊急性があることをわかってもらいたいと思います。

私は88才。 今のところ頭は70ー800%健全なつもりです。私は安楽死法が制定されたら、あと数年楽しませてもらい、

痛くもなく苦しくもなく尊厳を保ってあの世に行きたいと思っています。
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