2016.4.11

戒石銘に思う



江戸時代に現在の福島県二本松市に二本松藩がありました。 二本松藩の殿様は丹羽様といわれる方でした。

七代目の殿様、高寛公は儒者に命じて「戒石銘」を書かせ、これを巨石に彫らせ、登城する藩士たちが必ず

目にするようにさせました。

 爾俸爾禄 民膏民脂 下民易虐 上天難欺、 の16字です。

 なんじのほうなんじのろくは たみのこうたみのし かみんはしいたげやすけれど じょうてんはあざ

 むきがたしと読むようです。

お前たちのいただいている俸禄は、民の汗と脂(あぶら)の結晶 下々の民をいじめるのはたやすいが、

おてんとうさまはだませないぞという意味だと思います。

封建時代のお殿様にもこういう方は少なくなかったようです。

今の政治家、官僚はどの程度こういう精神を持っておられるでしょうか。

東京都知事は都市外交を積極的にするといって、たびたび海外に出張しておられます。

ファーストクラスの飛行機、おおぜいのおつきの役人、立派なホテル。

舛添さんはこの戒石銘を読んだことがあるでしょうか。こんな有名な言葉を知らないとは思えません。

私は舛添さんだけを責めようとは思いません。

ほかの政治家、官僚の全てにこの精神を思い直していただきたいのです。

私も年金をいただいています。

年金は現役の勤労者が拠出している保険料が原資です。 私もこの精神を忘れたら人間失格です。

考えてみればお互いにほかの方たちのおかげで生きています。

警察官がいなかったら、消防官がいなかったら、自衛官がいなかったら、今ほどの安全な生活はあり得ないことです。

議員がいなかったら、果たして我々の生活にどのくらい支障があるでしょうか。

胸に手を当ててよく考えてもらいたいものです。

私は国会議員諸君に自費で、戒石銘の碑を国会前に立ててもらいたいと思うのです。

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