2014.3.13
絶対安全なものがこの世にありますか?
私はいつも街を歩いています。玄関を出るとき無事に帰ることを確信して。
しかし通り魔に遭わないという保証はありません。
街を走っている自動車のドライバーが失神して、私にぶつかってこないという保証もありません。
私の少年時代は戦争中でいつ爆弾が落ちてくるか分からない時代でした。
今は外出してもほぼ確実に無事帰宅できます。平和はよいものです。しかし絶対ということはあり得ないのです。
今はどうか知りませんが、先年までは交通事故の死者が年間3万人を超えていました。
しかし交通事故を起こすから自動車を禁止しろと言う人は、見たことも聞いたこともありません。
私の友達の中にも飛行機は絶対いやだと言う人がいます。墜落しないという保証はありません。
しかし私は何度も飛行機に乗りましたが、一度も落ちてていません。大概の人は皆そうです。
さて原子力発電のことです。私には電気なしの生活はとても考えられません。
その電気料金が原発を止めているという理由でどんどん上がっています。この調子で上がって行くと、国民生活への
打撃はますますひどくなって行きます。国内産業の空洞化もますますひどくなるでしょう。
原発をストップさせていると電気料金はますます上がり、生活は苦しくなる一方です。
小泉さんや細川さんはお金持ちですから、原発を即時止めろなど浮世離れしたことが言えるでしょう。
われわれ庶民は国内産業の空洞化、家庭電気料金の上昇は大問題です。
日本経済を支えている中小企業にとって、まさに生死に関わることです。原発を続ければ核廃棄物が積み上がって行く。
しかし今のままでいれば、核廃棄物が積み上がる前に日本人は餓死します。
中小企業やエネルギー多消費産業がつぶれて、初めて気がついたのでは遅すぎます。
第一日本で原発を止めても、中国はどんどん建設しています。
中国で原発事故が起きれば、死の灰は偏西風に乗って日本に飛んできます。
原発をやめて原子力技術者が少なくなれば、そのときに日本はどうやって影響を防ぐのでしょうか。
日本人の最大の欠点は直ぐ一方の意見に荷担して、全員がわっとそちらに行ってしまうことだと思います。
私も子供の時、戦争を賛美していました。
あのとき横浜大空襲で華族を全員なくした友人が、戦争は負けると泣いたときそんなことをいうなと全員で慰めました。
私の記憶が正しければあれは6月8日ではなかったかと思います。それでもわれわれ17才の少年は、日本が戦争で負
けるとは思っていませんでした。この戦争は負けると言った人たちを憎んでいました。
しかしその人たちの方が正しかったのです。
私は当時日本が負けると言った人たちの見識に倣いたいと思います。
そしてバランスのとれた方向に国が進んでいって欲しいと思います。
原子力やいろいろなエネルギーのバランスをとり、偏らないようにすることが大切です。
日本のような大国は、あらゆる面でバランスをとらなければいけません。
大きな船が急に方向転換されると、小さな船は危険な目に遭います。
絶対安全なものはこの世に存在しません。
常にそのことを忘れず、バランスのとれた政策を政府がとり、国民はその政府を支持すべきだと思います。
目次へ