2013.2.23
全ては人ですね



政治の世界では革新だ、維新だ、改革だといろいろな言葉が使われますが、要するに制度、組織を変えて世の中をよく

しようと言うことだと思います。しかし最近日本の歴史を読む機会がありましたが、明治維新以来随分日本の政治が変

わってきたことが解りました。制度を変えたり、組織を変えたり、いろいろ時代ごとに為政者は苦労してきたようです。

その過程を見ていると、常に権力争い、予算のぶんどり合戦、なわばり争い、金銭欲、名誉欲で人が動いてきたのだと

思わざるを得ません。それは日本だけではありません。貧富格差の大きい国ほど、トップ層の金銭欲はすさまじいもの

があるようです。日本はまだ増しな方だと思います。


昔パーキンソンの法則という本を読んだことがありました。

組織は一旦できあがると必要がなくなっても絶対になくならないと書いてあったように思います。

収益を上げなければならない企業でさえ、時代遅れになった組織をつぶすのは大変です。ましてや官庁の組織改革、定員

削減は容易なことではありません。国会の定数削減が容易でないことは当然です。

今の部長が定年で辞めたら、自分が部長になれると思っていた人が部長の席がなくなるとなったら、個人的には気の毒な

ことです。 会社が合併すれば社長の椅子が減ります。


江戸時代の武士は身分制があり、家老の家に生まれれば馬鹿でもチョンでも家老になったそうです。

この体制を変えるために明治維新が起こったのです。既得権を手放すのは容易なことではありません。

武士の商法、殿様商売などという言葉があるくらいです。

ギリシャは国が存亡の危機にあるようです。それでも国民は耐乏生活はご免だとゼネストをやっているようです。


結局問題は人の心にあります。

自分の収入、地位、権力など既得権にこだわるから全てうまく行かないのだと思います。

東日本大震災当時、多くの譲り合い助け合いの美談が聞かれました。

日本の財政問題はギリシャに比べれば大したものではないと思います。

お互いに少し譲り合えば今の苦境を乗り越えることは難しくないと思います。


われわれ高齢者が少し年金を減らし、国会議員も歳費を減らし、少しでも定数を削減し、あちこちで少しずつ削って行

けばうまく行くのではないでしょうか。火事は初期消火が大切です。病気も早く治療を始めれば重くならないはずです。

これは日本人にしかできないはずです。

私は日本に生まれたことを幸福に思っています。この国を守るために譲り合って行こうではありませんか。

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