2012.10.25
頑張ろう日本


私は既に84才。男性の平均寿命を遙かに超えています。余命少ない老人として、私の信念を後世の人々に残して

置きたいと思い拙文を書かせて頂きました。


1.日本人の欠点

最大の欠点は後先考えずに社会の多数意見に付和雷同してしまうことではないかと思います。

たとえば、かつての安保反対。お念仏のようにアンポハンタイを子供までが叫び続けました。

それが新安保承認が国会で強行採決されてしばらく経ったら、あの激しかった反対運動は雲散霧消。


石油ショック。私は社会人でしたから、そのまっただ中にいました。

製紙会社の中間管理者であった私に、トイレットペーパーを分けてくれと言ってきた友人がいました。

「私の会社はトイレットペーパーを製造していない。あんな万年供給過剰の製品が足りなくなるわけはない。待って

いれば直ぐ出回るようになる。.あわてるな」と答えました。

当時通産省までが増産しろとメーカーに指示を出したものです。ひどい目にあったのはトイレットペーパーメーカーで、

皆が買いだめしたら後は当然売れなくなる。大洪水の後に大干ばつが来たようなもので、これ以上の迷惑はありません。

東北大震災の後も似たようなことがいろいろな生活必需品で起こりました。石油ショック当時の教訓は皆忘れてしまった。

今の原発反対も同じです。原発が止まったら、自分の勤務先がつぶれて失業してしまったとなるまで気がつかないのでは、

愚か者と言われても仕方がないのではありませんか。放射能が危険なことは事実でしょう。

しかし失業はもっと危険ではありませんか。 日本全国、どこに行っても絶対安全な場所などありません。

富士山が噴火したら。東南海地震が起こったら。首都直下地震が起きたら。中国や北朝鮮が武力攻撃をしてきたら。

集中豪雨が自分の居住地区に来たら。いつ起こるか解らない危険が数限りなくあります。

絶対なんて言葉は嘘です。それはこの投資は元本保証で絶対安全だという詐欺と似たようなものです。

とはいえ簡単にだまされるのは日本人だけではありません。

アメリカ人も前の大統領選挙で「イエス、ウイーキャン」「チェンジ」というセリフでころりとやられました。

言うのは簡単ですが、実行することは簡単ではありません。 世の中にうまい話はありません。

お金はぼろもうけできるものでありません。 地道に稼いで倹約しなければ、お金は貯まりません。

政党の公約はマニフェストなどと新しい言葉を使っても詐欺犯人のセールストークと変わりません。

うまい話は大抵実現不可能です。政治家もマスコミも嘘つきだと思った方が安全です。


私は昭和16年12月8日に開戦の報に熱狂しました。しかし現実は4年足らずの短い年月で恐ろしい結果となりました。

私は皆さんがある方向に走ったら、自分は別な方向に行こうと思っています。

そうしないと「進め一億火の玉だ」の標語通りに全員火の玉になって焼け死にます。


2.新しいものに飛びつくな

誰でも新しいものには興味を持ちます。

私も電子書籍は良さそうだと思いました。ぶ厚な本はとても持って歩けない。コボとかいう安いリーダーを買いましたが

フリーズしてしまい、リセットもできず諦めて投げ出しています。安物買いの銭失いとはこのことです。

売り出した某流通大手も後始末で苦労しておられるようです。

銭失いといいましたが、大した金額ではないのでいい勉強だったと思っています。

政治の世界でもいろいろな新しい勢力が現れます。維新の会もその一つ。もしかしたら本物かも知れません。

でも私には今一つ信用できないのです。橋下さんは魅力がありそうです。しかし本物か偽物かもう一つ確信が持てません。

インターネットでコボを買ったように、実物を見極めずに買うのは危険です。

3年前に皆さんは民主党のセールストークにだまされました。同じようなセールストークにまたしてもだまされたとすれば、

愚か者といわれても仕方がありません。

昔三越がラジオのコマーシャルで「大切なお金で上手なお買い物」と毎日のように呼びかけていました。

われわれは賢い消費者の目で、政治家を選ばなければいけません。


3.外国を信用するな

日中親善、良い言葉です。とても良い響きがあります。

武者小路実篤さんは「仲良きことは良きことかな」と書いておられます。本当にその通りです。

しかし現実の世界は騙したり、騙されたりの世界です。 利害関係が全てに優先します。

利害関係が一致しない限り、国家間の信頼関係は成り立たないのが現実であることは、過去の歴史が証明しています。

現在中国を前にして、日米の利害は一致しています。 しかし未来永劫、一致するとは思えません。

所詮日本が力を持たない限り、外国から尊重して貰えるわけがありません。

外国から尊重して貰えるような力を持ちましょう。

たとえ親日国であってもも日本と親しくすることがプラスにならなくなったら、冷たい態度に変わるでしょう。

力は正義なり。常に力強い、諸外国から尊重される日本でありましょう。

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