2010.8.27
練馬の夏
この夏の暑さは、全国どこでも全くすさまじいものです。
私は東京の練馬区に住んでいますが、暑さでは練馬は東京23区の中で最高です。今年は8月17日に最高38.2℃
を記録しましたが、これはこの日の全国最高気温でした。私の体温より2℃以上高いです。
私が世田谷区深沢から練馬区に移転したのは平成13年7月ですから、今から9年前です。転居して最初の夏、世田谷
よりずっと暑いと思いました。そこで世田谷時代の友人で長年練馬に住んでいた人に「練馬は暑い」と嘆きました。
彼の答は「川越よりは遙かに涼しいです」でした。
練馬は東京都に所属していますが、私の住まいは練馬区の北部ですから、30mばかり先は埼玉県和光市です。
川越までは幾らの距離でもありません。川越が暑ければ練馬も暑いのは当然でしょう。
世田谷と練馬を比較すると、世田谷には川が多かったように思います。西の端の多摩川は大きな川ですし、小さい川で
は呑川や目黒川など世田谷西部だけでも沢山流れています。深沢の私の住んでいたあたりでは呑川は地下を流れていま
したが、駒沢通りより上の新町あたりでは地上を流れていました。(多分今でもそうでしょう)
川の上は風が吹いており、橋の上に立つと涼しかった記憶があります。
練馬は川が少なく、私の住まいの近くには石神井川と白子川ぐらいしかありません。多分これは気温の差に影響がある
と思います。もう一つは練馬が海から遠いことです。
海水の熱容量は莫大で、これはかなり気温の安定化に寄与していると思います。
気になるのは練馬がまだ住宅地として発展過程にあることです。
昔練馬は農村でした。今でも私の住まいの近所には畠が沢山あります。(しかし水田はありません)
農家の周囲には屋敷森が沢山あります。これが随分伐採されて住宅地になりました。
最近でも地下鉄大江戸線の延伸計画で、新駅予定地の近所では随分屋敷森が切られました。
森が住宅に変わるのですから、気温が上がるのは当然です。
練馬にはまだ随分緑が残っています。しかしこの緑が次第に減って行くことは避けられない と思います。
この先も練馬の気温は次第に上がって行くのではないかと思うと、情けない気がします。
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