2008.3.22
負け戦の始末(石原都知事へ、あえて意見を申し上げます)


                                                                           増田 次郎


新銀行東京の経営が行き詰まりそうです。私はもちろん銀行の経営など全然わかりません。

しかし石原都知事の400億円追加投資に危うさを感じ、あえて意見を申し上げたいと思います。


昔々の話、65年前のことです。日本はアメリカと戦争をしていました。戦争が始まったばかりの時は、

日本は随分旗色がよかったように見えました。しかし戦争が始まってから2年後には形勢がすっかり逆転

していました。勝敗の転機になった一つが、南太平洋のガダルカナル島の戦闘だったと思います。

日本はこの島に増援部隊を次々に送り込んだのですが、送り込むたびに全滅させられました。

兵力を逐次投入するのは最悪の作戦だと戦後分析、批判されました。

取りあえず、これだけの兵力を入れてみようという作戦で、精鋭といわれていた兵隊さんが空しく戦死さ

れたわけです。

都知事がいわれる「苦渋の決断」「廃業するより400億円で事業を継続した方が、都民の損失が少なく

なる」「現時点で考えられるベストの選択である」という言葉は、この当時の陸軍首脳部の発言に似すぎ

ているような気がします。損切りという言葉がありますが、ここは損切りをすべき時ではないかと思います。

辛いことですが、金貸しの仕事にお役人が手を出したのが間違いの始まりだった のではないでしょうか?


私は戦争で一番難しいのは負け戦の、始末の付け方だと思います。

負けたら潔く負けるしかないと思います。早く泥沼から足を抜いた方がよいと思います。

石原さんは決断すべきです。私は石原さんを支持しているだけに、そう思うのです。

都民のお金をこれ以上どぶに捨てないため、決断をお願いしたいと思います。

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